「半男半女の分際で、もう一回結婚しようって考えた神経がわからないのよ。同じ事になるとは思わなかったの?」
「半男半女とは、言ってくれるじゃないの。でも、その通りね、笑っちゃうわ。もちろん、このままの自分ではマズイって思ったわよ。だからね、殊勝にも自己改革に努めたのよ」
「自己改革ってどういう事?」
「ウフフ、セクシュアル・レボリューションよ」
「ええっ! そんなデリケートな話をしてもいいの? 赤子が聞いているのよ。いくら胎内免疫って言っても、刺激が強すぎるんじゃないの?」
「いいのよ。子供には一味も二味も変わった人間模様を背景に生まれて来たんだっていう事をわかってもらいたいのよ。熱烈に愛されて生まれて来たんだっていう事もね」
「泣かせてくれるわね。でも、確かに子供って親の愛情だけを頼りに生まれてくるんだもんね。私もそうだったのかしら? どうも、そうとも思えないな」
「右同様だわ。自分の親は仲が良くないようだ。まいったな。なんて、不安にかられながら生まれてきたんじゃないかしら。だから、小さい頃は泣いてばかりいたらしいし、情緒も不安定だったのよ、きっと」
「しかし、色んな経験を積んだだけあって、卯月の言う事には説得力があるね。すっかり、水をあけられちゃったわ」
「そんな事ないってば。でも、そう思われるとしたら、自己改革のお陰かしらね。言うほど楽じゃないもの。自分を変えるって」
「そうよね」