第9章 裏 目 (9) | 3.5次元の不倫

3.5次元の不倫

この本は恋愛と人生についての小説ですが、
ひきつづき児童書(英語の対訳付)を書きました。
おたのしみに!

「昔さ、何かの折りに、優しさで墓穴を掘らないようにって言った記憶があるんだけど、覚えているかい?」御方様の問いかけに、頭を下げた。「はい、よく覚えています。申し訳ありません。アドバイスをムダにしてしまって。ものの見事に墓穴を掘ってしまいました」「優しさが、こうまで裏目に出るとはね…。聞いているこっちが、あきらめがつかないよ」「棲み分けを犯すと痛い目に会うっていう、御方様の言葉が身にしみました」「それで、どうした? いくら宇宙人でも、食べないっていうわけにはいかないからね」「はい。手段は他にないという事で、結局、編集の世界に出戻ったんですけど、これが…」「出版社の社員と業者は天と地ほどにも差がある。そうだよね?」「お察しのとおりです」赤ペンを手に、時給稼ぎに追われる姿が脳裏に浮かんだ。