一休み(2) | 35歳年上の夫は師匠でエイリアン! 

35歳年上の夫は師匠でエイリアン! 

【夫】台湾人 × 【妻】日本人

国際結婚? いえ、惑際結婚ですから!

気がつけば2男1女。

あの男を見ていると、とても同じ人類だとは思えない。
漢方薬を水なしで飲めるなんて
一体どんな味覚をしてるんだ、あのおっさんは。

 

 

 

プライベートでも仕事でも、

相手に合わせた行動をしてしまう事が

多いようです。

 

上司ならまだしも、

同僚や友人にも合わせる傾向があり、

気付かずにたまっていくストレスは

相当なものです。

 

特に理由もなくイライラしていたら、

ストレスが許容範囲を越えそうな証。

 

爆発寸前ですから、早く発散させないと、

あなたに悪影響を及ぼしかねません。
 

ただ、唯一の救いは、腹を割って

話せる友人がいる事でしょう。

 

あなたには、よくけんかしてしまう

友人がいるはずです。

 

その人の事を

もっと大切にしてください。

 

けんかした後、不思議と心が

軽くなっている事が多いでしょう。

 

その友人は、たまったストレスを

発散させてくれる貴重な存在なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ある占いに

書いてあった文章。

 

 

前半は、

その通りかなと。

 

でも、後半。

 

 

 

 

よくけんかしてしまう友人...?

 

 

 

 

 

私の性格からして。

 

そういう人とは、とっくに

縁を切っていそうなものだが。

 

 

 

 

 

喧嘩ばかりするのに、

付き合い続ける

意味や必要がどこにある?

 

 

 

 

 

こう考える質だから。

 

 

 

 

が。

 

数日が過ぎた頃。

 

後半部分も

当たっているのではと

思い始めた。

 

 

 

 

友人という言葉に

目をくらまされ、

気が付かなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

ええ、ええ。

 

いたよ、

いましたよ。

 

そういえば。

 

 

私がよく喧嘩をする

「友人」が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふざけんなよ。

くそダラ。ボケ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その友人は、先日も

こう喚き散らしつつ、

車を降りて行った。

 

 

 

 

 

なんと口の悪い

生き物だろう。


親の顔が見てみたい。

 

一体、どう育ったら

こうなるんだ。

 

 

 

 

 

ちなみに。

 

ダラとは。

 

私の地元の方言で、バカやアホと

同じような意味合いではあるが、

 

こちらの方が辛辣で、

程度も響きも悪い。

 

場合や言い方によっては、

喧嘩を覚悟で使う言葉だ。

 

 

 

 

 

 

でも。

 

この口の悪い生き物とは、

そうそう簡単に

縁を切るわけにはいかない。

 

 

だって。

まだ15歳だし。

 

私のお腹から

出てきたし。

 

 

 

 

 

 

 

そう。

 

私が心当たりのある

友人とは。

 

 

 

 

次男だ。

 

 

 

 

 

親に向かって

何を言うか。

 

このうんこたれは。

 

 

 

 

この男とは、まあ日々、

本当につまらないことや

下らないことで言い争い、

 

終いには、先日のような

罵詈雑言が飛び交う。

 


 

 

 

 

けれど。

 

父が入院してから、

今日に至るまで、ずっと。

 

この友人こそが、

私を隣でいつも励まし、

支え続けてきてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

昨年11月末。

 

父は入院していた病院付きの

高齢者用住宅に入居したのだが。

 

ここに至るまでには、

葛藤があった。

 

いや、

今もある。

 

父の側にも。

私の側にも。

 

 

 

 

父してみれば。

 

退院後は、うちに

帰りたかったし、

 

帰るものと思っても

いただろう。

 

 

 

 

でも。

 

 

 

 

 

ひとりで何もかも

請け負うことはできない。

 

 

 

 

 

父の入院中から、

私はこう思っていた。

 

 

 

 

 

足腰は達者なのだが。

 

言語障害が残った父は、

電話で用事を済ませることが

できなくなった。

 

 

会話には、

筆談が必須だ。

 

それでも。

 

父の言いたいことを

すべて理解できないこともある。

 

簡単な話にも時間がかかり、

連想ゲームのようになることも。

 

 

 

医者の話を

よく聞き取れないため、

 

病院での診察にも、

付き添いが必要だ。

 

車の運転も

できなくなった。

 

 

 

一人暮らしは、

もう無理だろう。

 

 

 

でも。

 

私たち家族が、一緒に

暮らすことも無理だ。

 

 

理由は色々と

あるのだが。

 

中でも一番大きいのは、

私にかかる負担が大きいこと。

 

 

 

 

なんでもないときは、

なんでもないのかもしれない。

 

 

 

 

が。

ひとたび。

 

子供たちの誰かと父に

同時に何か起こったら。

 

 

たとえば。

 

どちらも具合が悪くなって、

どちらも病院に連れて行かなければ

ならなくなったとしたら。

 

 

そんな時。

 

私は、父よりも子供の方を

優先して病院に連れていく。

 

父には申し訳ないが。

 

 

あるいは。

 

体調を崩すのが私という

場合もあるだろう。

 

 

そうなれば。

 

父も私も身動きが

取れなくなる。

 

 

 

 

私がひとりで背負うには、

荷も責任も重すぎる。

 

 

 

 

 

 

波の上を渡るなら。

 

綱渡りするよりも、

橋の上を歩きたい。

 

 

 

 

 

 

抱えている不安。

自分の心の弱さ。

 

父の意に沿えない

という負い目。

 

かと言って。

 

譲るわけにもいかない

という葛藤。

 

 

 

 

 

挫けそうになる自分の気持ちを

まるで何かを確かめるかのように

幾度も幾度も吐露し、

 

再三再四

弱音を吐いてきた私に。

 

 

次男は、どんな日も

懲りることなく

辛抱強く寄り添ってくれた。

 

 

 

 

 

 

 

「母ちゃん。

それでいいんやって」

 

 

 

 

 

 

 

話の最後には、いつも

こう伝えてくれながら。

 

 

 

時折。

 

年齢にそぐわないような、

妙に大人びたところを

垣間見せる、この男。

 

 

 

 

 

 

 

まさか。

 

背中にファスナーでも

付いていて。

 

どこぞのおっさんが

入り込んだ挙句、

 

腹話術か何かで

話してるんじゃないだろうな...

 

 

 

 

 

 

まあ。

とにかく。

 

このおっさん小僧が

いてくれたからこそ。

 

心も体も

しんどい中であっても。

 

何とか年を越し、

新年を迎え。

 

 

今、この記事を

書くことができている。

 

 

 

 

 

 

そう思うのだ。

 

 

 

 

 

 

どれほど

救われてきただろう。

 

 

 

 

 

もしかしたら。

私にとって。

 

この「友人」こそが、

橋なのかもしれない。


 

きっと。

 

父親譲りなのであろう、

おっさん臭さを携えた

この中学生が。

 

 

 

 

 

 

 

にもかかわらず。

 

昨秋のある日。

 

私は、このおっさんに

ひどい言葉を浴びせてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

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