時に女の趣味が身を助く | 35歳年上の夫は師匠でエイリアン! 

35歳年上の夫は師匠でエイリアン! 

【夫】台湾人 × 【妻】日本人

国際結婚? いえ、惑際結婚ですから!

気がつけば2男1女。

あの男を見ていると、とても同じ人類だとは思えない。
漢方薬を水なしで飲めるなんて
一体どんな味覚をしてるんだ、あのおっさんは。

あれは。

 

まだ長男が

生まれる前だったか。

 

 

それとも。

 

長男が生まれて

すぐの頃だったか。

 

 

 

師匠と散歩を

していた時のこと。

 

 

 

道路脇に、選挙ポスターの

掲示板が立っていた。

 

 

 

何十人もの候補者の

ポスターがずらりと並ぶ中。

 

 

 

 

 

 

 

「ああ。この人は〇〇党だね」

 

 

 

 

 

 

師匠が

こう呟いた。

 

 

 

 

 

 

実は、その候補の

ポスター。

 

他のポスター同様、

顔と名前は大きく

印刷されていたのだが、

 

所属している党の名前は、

ポスターの隅に小さく

印刷されていて、

 

ポスター全体をよく見なければ

分からない程度の大きさだった。

 

 

 

 

だから、恐らく。

 

師匠は、ぱっと見で

その候補の党を

言い当てたのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

「どうして分かったんですか!?」

 

 

 

 

 

 

 

ポスターで党名を確認してから

訊いてみたところ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「○○党って顔をしてるから、分かるよ」

 

 

 

 

 

 

 

私は魂消た。

心底驚いた。

 

 

 

 

 

 

 

「は? どの辺が!?」

 

「ほら。顔のあの辺り。あそこを見れば、

○○党の人だって分かるよ」

 

 

 

 

 

 

 

なんと恐ろしい男だろう...

 

 

 

 

 

 

実は。

 

これと似たようことは、

何度もあった。

 

 

 

 

 

 

 

「ああ。この人は料理上手だね」

 

 

 

 

 

 

私がテレビを

観ていた時。

 

傍にいた師匠が、

ある俳優さんを見て、

こう言った。

 

 

 

確かに。

 

その俳優さんは、

ずっと長いこと

料理番組をやっていた。

 

 

だが。

 

その時は、まったく

別のジャンルの番組に

出演していたのだ。

 

 

おまけに。

 

師匠は普段、

ほぼテレビを観ない。

 

 

だから。

 

その俳優さんのことを

何も知らなかったはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

他にも。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ。この人の旦那さん。

早死にするよ」

 

 

 

 

 

 

 

テレビに出ている

ある女優さんを見て、

こう言った。

 

 

 

 

事実。

 

その女優さんの夫は、

結婚して数年後に

亡くなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで分かるんですか!?」

 

「頬を見ればわかるよ。

ああいう頬骨をした人の

旦那さんはね、早くに亡くなるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

怖い。

怖過ぎる。

 

 

やはり、この男。

エイリアンよ。

 

 

 

 

 

 

こんなおっさん。

 

周りの人間からすれば

恐怖だし、気味も悪いが。

 

 

ただ。

 

地球外生命体のこのスキルが、

自身を守ってきたとも言える。

 

 

 

 

 

 

 

師匠が東京で開業していた

時のこと。

 

 

 

ある時期。

 

客層に一定の

特徴があったという。

 

 

 

それは。

 

若くて綺麗な

おねえさんたち。

 

 

 

これが、しばらく

続いたそうだ。

 

 

 

 

 

 

師匠曰く。

 

 

 

 

 

 

 

「あのお客さんたちはね。

みんな〇〇〇会から

送られて来た人だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

飽くまで、

本人談だが。

 

 

 

 

 

 

 

「私の腕を知って、自分たちの組織に

取り込みたかったんだろうね」

 

 

 

 

 

 

 

確かに。

 

師匠の技術は、

高度だ。

 

 

 

だからこそ。

 

 

 

 

 

 

 

「私たちは、

祝福されているのです。

 

この教えを信じる私たちは、

選ばれた人間です。

 

だから難病も治るのです」

 

 

 

 

 

 

 

 

断じて。

 

こんなふうに

利用されてはならない。

 

 

 

 

 

 

携えている技術が

高度であればあるほど、

 

それに相応しい

倫理観が不可欠なのだ。

 

 

 

 

 

決して。

 

その技術や実績でもって、

特定の組織や団体の片棒を

担ぐようであってはいけない。

 

 

 

 

 

それが、真の治療家と

いうものだ。

 

 

 

 

 

少なくとも。

 

私は師匠から

そう教わったと

自負している。

 

 

 

 

 

そして。

 

そんな師匠は、

私の誇りだ。

 

 

 

 

 

 

ま。

 

夫としては

別だけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしても。

 

あのおっさんの女の

趣味は変わっている。

 

 

なにせ。

 

私を嫁にした

くらいだから。

 

 


 

 

 

そこを読めなかった

ところが。

 

 

師匠を取り込めなかった

要因だったに違いない。

 

 

 

 

 

 

まあ。

 

先生が変わり者で

良かったケースも、

実際にあったわけだ。

 

 

 

 

 

一見。

 

短所らしきものは、

長所へと通じる。

 

その逆も、また然り。

 

 

 

 

 

こうして。

 

陰と陽は、

ぐるぐる回る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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