第二次世界大戦で活躍した日本軍の元帥。
この人は台湾でとても人気があると
エイリアンが教えてくれた。
実際、台北の街で回転ずし屋を見かけたとき、
その店名が 「山本五十六回転寿司」 だったことがある。
そういえば他にもあった。
台北に住んでいた時、
近所にあった日本食レストランの店名が
「飯島愛」だった。
どうも、人気のある人の名前をそのままつけるというのが
台湾では多いらしい。
確かあれは、長男を妊娠していた時のこと。
8カ月くらいの頃だったか。
エイリアンが、こう言った。
「ねえ、赤ちゃんの名前、五十六はどう?」
男の子だということは分かっていた。
「え? いそろく? 五十六ってあの、日本軍の...?」
「そうよ。台湾人にはすごく人気のある名前よー。 どう?」
どうって。。。
今どき 「いそろく」......?
山本五十六がすごい人だったということは
ちょっとは聞いて知っていたが、
それを平成生まれの子供の名前にするってのは。。。
私にしてみりゃ「太郎ベえ」とか
「○○衛門」ってつけるのと、大して変わらない。
即却下!
「ねえ、考えてみて?
病院行ったり、銀行行ったり、それから保育園とか、学校とかね。
どこかで名前呼ばれるたびに、○○さーん、○○五十六さーんって呼ばれるわけよ?
時には大声で。
これから生まれて来る子に、それはどうだろう。。。
それに、絶対に学校で 『おい56』 って呼ばれるよ。
やめといた方がいいんじゃない?」
真剣な面持ちで、ふんふんと聞いていたエイリアン。
その表情からすると、しっかり分かってくれたに違いない。
ところが。
エイリアンは、私が言い終わるのを待って、こう言い放った。
「あ、そう。。。
じゃあ、五十八は? 八はいいよ。
末広がりだから。」
このおっさん。。。
一体何を聞いてたんだ!
56が58になったから
どうだって言うの?
間違い探しやってんじゃない!
末広がりってパラシュートか?
私が言ったことの趣旨を全く理解していなかったのね。。。
真剣に聞いてたんじゃなかったのか?
だから、エイリアンだって言いたくなるのよ。。。
その後、大きく息を吸って、
一呼吸おいてから、もう一度私の考えを説明した。
数日後、私からのダメ出しを喰らったエイリアンは、別の名前を提案した。
「○太郎」 何だか日本昔話の主人公のみたいな名前。
これは、二人とも気に入った。 命名作業終了。
それにしても。。。
今でもたまに思う。
もし、あの時エイリアンの言う通り
「五十六」にしてたら、どうなってただろう。
いや「五十八」にしてたら...?
想像もつかない。
息子に何て言われるだろう?
喜ぶか。恨まれるか。どっちでもないか。
それとも、他の数字が良かったとのたまうか。
よく考えてみたら、
長男が生まれて、エイリアンが初めて父親になったのが58歳の時だったから、
「五十八」という名前は、記念碑的で良かったのかもしれない。
でも、それはあくまでエイリアンにとって記念なだけで、
それを理由に、一生毎日「58」って呼ばれる方は.....
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