事例:高血圧|降圧剤の服用は適応ではないとお困りの方 | カウンセリングルーム ハルモニアのブログ

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高血圧|降圧剤の服用は適応ではないとお困りの方

 

看護師さんで、新幹線通学という遠方からいらしている学生さんがおられ、カリキュラムを順番通り受けられないため、こんなご相談がありました。

お答えした内容は、多くの方にも参考となると思いましたので、さらに詳しく書いて載せてみようと思います。

 

 

Question

先生、授業の中で、高血圧の人が、薬を内服しなくても血圧がさがってきた・・・という内容だったと思いますが・・・それは自律訓練法ですか?

実は今、私も血圧の変動があり困っています。まだ降圧剤内服の適応ではないので、どうしようかと・・・。

自分で出来るものはありますか?あれば教えてください。

原因はストレスと年齢と家族の心配によるものだと思いますが・・・。

 

Answer

はい、そうです。

血圧の問題では、自律訓練法はとても有効です

ご存知のように血圧は、心拍数・呼吸が早いと上がり、遅いと下がります。

自律訓練法は自律神経の働きを本来の働きに戻すため、血圧をあげることも、下げることも、どちらにも調整可能となります。

 

自律神経とは、全身のバランス調整をする神経で、体温・血圧・血糖値・内臓などの働きを調整します。

交感神経と副交感神経の2つの働きでバランスをとっています。

自分ではコントロールできないと言われる自律神経を自分でコントロールする方法です。

自律訓練法 標準練習では、

第一公式  腕脚の重感練習(筋肉弛緩、脱力、リラックス)

第二公式  腕脚の温感練習(全身の血流が良くなる)

第三公式  心臓調整(心拍数、脈の安定)

第四公式  呼吸調整(自律性の呼吸が整う)

第五公式  腹部温感(内臓調整)

第六公式  額部涼感(頭部の調整)

と全身に効果があり、精神科・心療内科・口腔外科・耳鼻咽喉科・メニエール科などのお医者様も、患者さんにお薦めされています。

 

補足(自律訓練法とは)

自律訓練法は、1932年にドイツの精神科医であったシュルツによって体系化されました。彼は催眠に誘導された人が腕や脚に重たさや温かさをしばしば報告するという事実から、その感覚を自己暗示により生じさせ催眠状態をつくることを考案しました。

他者から誘導される催眠法と異なり、自分自身でいつでもどこでも行える特徴があります。

そのため今日では、日常生活の多様な場面で行うことのできるセルフコントロール法として用いられています。

 

 

 ご家族のこと、ご自身も新しいお仕事での緊張感、お忙しい状況ですと、身体が固まり、呼吸が浅い状況となり、心拍数も早く、血圧が上がっている状態かと思います。

身体を固めていると、肋骨がガチガチになり横隔膜筋もうまく使えません。

 

呼吸と心拍数は連動しますので呼吸が深く心拍数が安定すれば血圧は下がります。例えば早口な方は、呼吸が浅い傾向があります。

 

 

 

秋は空気が乾燥しているため、呼吸もしにくいかと思います。

夜、ぬるめのお風呂にゆっくり入り呼吸を整える、お風呂で少しずつ深い呼吸にしてあげて、お風呂上がりに吸って身体を伸ばして吐いてストレッチを深める・・・を3回しますと、同じ身体の部位でも経絡ストレッチになり、同じストレッチでもより有効です。

 

以前ご説明しましたが、仕事の合間・移動中・車内など、合間をみて身体の中心、センターを意識してゆるめると良いと思います。

 

 

 

 

自律訓練法は、まずは身体を緩めることが大切です。

漸進的(ぜんしんてき)(きん)弛緩法(しかんほう)(だんだんに弛緩していく方法)簡便式筋(かんべんしききん)弛緩法(しかんほう)(全身一気に力を入れて一気に弛緩していく方法)などを行ってから始めてください。

身体を緩めてから行うと、早い段階で効果を実感できると思います。

とにかく緩めるため、リラックスが鍵です。

副交感神経が優位になれば、自身でいつでも血圧を下げられるようになります。

 

 

交感神経、副交感神経を一番簡単にコントロールする方法は、呼吸です。

呼吸は深い方がいいので、まず体を緩めて、しっかり肺に呼吸を入れられるようにすることが前提です。

吐く時間が長いと副交感神経が優位になり、リラックス・血圧降下・内臓の働きがよくなるので、消化活動がよくなり、排出されやすくなります。

また吸う時間が長いと交感神経が優位になり、活動しやすい状態になります。

しっかり目が覚め活動しやすく、頭がクリアになり身体を動かすのもスムーズになります。

 

ここハルモニアでは、89歳のクライアント様も、血圧を自身でコントロールしていらっしゃいます。

火や包丁を使うと180まで上がりますが、自律訓練法で140まで戻り、時間を置いてさらに130まで下げることも可能になっておられます。

自律訓練法は慣れです、継続していくことが大切です。

まずは弛緩、弛緩、弛緩・・・・・です。

ご活用ください。

 

 

Questionからのお礼

ご丁寧に、ご指導ありがとうございます。早速、筋弛緩療法からの自律訓練法をはじめます。

そして呼吸が浅いので、これから呼吸に意識を向けてガチガチの肋骨を解除していきます。お風呂での呼吸、お風呂上がりのストレッチも勉強になりました。先の見通しが見えてきた感じです。

お忙しい中、ご指導ありがとうございました。

 

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最後に

人間の身体とは、自然治癒力の働き、ホメオスターシス(一定に保とうとする働き)があり、本来は良くなろう!治ろう!としています。

その働きを妨げているのは、私たち人間のエゴ(自我)であり、生活習慣であり心や体の使い方です。

 

皆さんから、どうしてこんな風になるのですか?

どうしたいいのですか?などとの質問をよく受けます。

その本来の働きを見つけるのが、心理カウンセラーでありセラピストです。

クライアント様はご自身の心と身体がどうして今の状態になっているのかをガイドいたします。

 

あなたの心と身体で、お医者様が答えてくれない真実をここですこしずつお答えしておりますが、おひとりおひとり悩みは違います。

 

 

お困りの方、ご興味のある方、お悩みの方は遠慮なさらずご相談ください。

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加藤 佳子

 

最後までお読みいただきありがとうございました。