(前回)昭和
 
 
彼は、怒られるようなことをするとごはんが抜かれる。
 
それも一食ではない。
 
一日分、つまり三食だ。
 
晩の八時や九時までならまだいい。
 
本当に恐ろしいのは午前二時を回ったあたりからだ。
 
空腹で空腹で人知れず布団の中でのたうち回る。
 
こっそり起きてきて冷蔵庫を開けてみても中には何もない。
 
きれいな透明のプラスチックの板の上に醤油と味の素が乗っているだけだ。
 
(つづく)