Harmas 二十四節気のつれづれ日記

Harmas 二十四節気のつれづれ日記

一年を二十四等分した節で日々のさまざまな出来事を綴った日記です

11月末に訪ねた定例の“房総のむら”の続きです。

 

小春日和に恵まれたこの日は暖かく上着要らず。有料施設を出て、その周りの森を散策しに向かいます。

 

散策路を進んでいくとたくさんの落ち葉が落ちています。

下総台地の雑木林に多いクヌギ、コナラやイヌシデそしてハリギリ等々がほとんど同じ時期に葉を落としています。それに合わせてイチョウやイロハモミジも落ちていました。

イチョウの黄色い路は明るくほっとしますが、雌株だと銀杏のあの匂いで歩くのを躊躇います。遠目が一番!

 

クヌギの赤茶色の落ち葉は乾燥して踏む音が心地好い。

 

旧平野家住宅のマンリョウ

 

まるでサクランボのような果実

 

ツワブキ

 

フユノハナワラビは揺らすと胞子が煙のように飛んで

いきます。

 

サザンカの花弁が落ちてピンクの絨毯に。

 

旧御子柴家住宅の生け垣のセンリョウ

 

10月咲いていたハリギリの花は果実となっていました。

 

そしてハリギリの黒い落ち葉で散策路は暗く感じます。

 

春先に咲くウグイスカグラが一輪だけ狂い咲きしていました。今年はいつまでも暖かかったせいでしょうか?

 

いつもの資料館横の定点観測

すっかり雑木林は緑色が少なくなりました。

 

ススキの穂

 

今回の散策は落ち葉がメイン。堆積した場所はラッセルができるほど積もっています。誰かがいれば落ち葉の布団やってみたいところです🎵

 

コナラやクヌギの点在する森の定点観測

その奥にイロハモミジが紅葉し始めていました。

手前左の薄緑色の葉もイロハモミジ。場所によってばらつきがあります。

 

コナラの落ち葉は薄茶色、赤茶色はクヌギ

 

ヒサカキのトンネルはこの時期になると日中でも暗いです。

 

坂田ヶ池脇の林床に咲いていたコウヤボウキの花は終わりになりました。

 

マメガキが沢山実ってました。

 

そして旧学習院初等課正堂

手前のソメイヨシノの葉もほぼほぼ落ちて枝先だけが残っていました。

 

 

昨日の季節外れの暖かさから一転、朝から北風が吹き、この時季らしい冬が戻ってきました。

 

今日は二十四節気の“冬至”。

 

北半球において太陽の位置が1年で最も低くなり、日照時間が最も短くなる日のことです。

因みに千葉県柏市の日の出は6時半、日の入りは16時半。日中は約10時間で、夜が約14時間になります。

 

 

中国の「易経」に出てくる“一陽来復”。

昔の中国の暦(太陰暦)では10月はすべて陰の気で覆われて、11月に入ると陽の気が復活しはじめ、これを境に長くなっていくとされています。 (太陰暦では11月が冬至でした)

冬が去り春(新春)が来ること、また、悪いことが続いた後、ようやく物事が良い方向に向かうことをもこの言葉で表しています。

 

冬至を境に陽が伸びて行くことへの喜びを、この“一陽来復”で表現したのでしょう。

 

今晩は柚子湯にでも入って身体を温めながら、“一陽来復”への思いを馳せてみますか。

 

 

今年も残り半月を過ぎてしまいました。毎月二回訪ねている“房総のむら”ですが、なかなかブログアップが追いついていない(いや、ただの怠け者かも)のが現状です。

先生も走る師走、一緒になってブログ更新していきたいと思います。

 

休題閑話

 

11月末に訪ねた定例の“房総のむら”のレポです。

師走間近らしく朝は霜が降りる程の冷え込んだこの日でしたが、日中は風もなく穏やかな小春日和の冬晴れが続きました。

先ずは有料施設内の上総の農家から。

 

前回ナンテンを紹介しましたが、その隣にマンリョウも赤く実を付けていました。

 

庭先にはキクが見頃。

 

ツワブキ

 

ロウバイの花の蕾

 

ヒイラギが花を咲かせていました。近づくと甘い香りが仄かにします。

葉にトゲがあるのは前回も紹介しましたが、このトゲで「邪鬼」の家屋への侵入を防ぐ意味合いを込めて、縁起木として植えられました。表鬼門である北東に植えると良いとされています。

 

生け垣に植えられたイロハモミジに暫し見とれていました。緑色の夏の葉から黄緑色、黄色、朱色、赤色そして深紅色と紅葉の課程をこの一本がすべて表現してくれているのです。

 

道を挟んだ反対側にも見事なイロハモミジの紅葉です。

 

お祭り広場のジュウガツザクラはまだまだ咲いています。

 

安房の農家へと向かう散策路は花が終わったキバナアキギリが種子を落として立ち枯れしていました。

 

庭先の夏みかん

 

シュロを簀巻きにしています。

寒さから防ぐためです。

 

トチノキの冬芽は寒さに耐えられるよう粘着があります。また虫から芽を守る役目もあります。

 

お隣の下総の農家の庭もキクが見頃。

 

門を出た先にあるキリ。

春に咲く花の蕾が鈴なりに付いています。

 

下総の田んぼ道を降りていくと、まだまだ秋の花が咲いていました。

ノアザミ

 

ヒヨドリバナ

 

オケラは終わっていました。

 

田んぼ脇の雑木林でトキリマメを見つけました。

 

赤い鞘に入った黒い種子が朝日に透けて何処か愛くるしい。

 

その先にシロダモの花を見つけました。花と同時に赤く実った果実も観ることができます。

 

お祭り広場の茶店裏のイロハモミジの紅葉。こちらは朱色がメイン。

 

 

 

再び上総の農家に戻って田んぼへと降りていきます。

蝉の脱け殻と黄葉した雑木林

 

 

 

前回も紹介したハマヒサカキの花はピークを迎えていました。

 

上総の農家から武家屋敷に向かう裏道にヨウシュヤマゴボウの果実を観ることができました。ブドウのように見えますが食べることはできません。毒性か強いので口にしてはいけません!

 

その隣でビワの花が咲いていました。

 

武家屋敷のフヨウも花は終わりを告げていました。

 

先回に続いてセンボンヤリをまた観に行きました。冠毛を纏った姿です。

 

矢じりのような先端をした「閉鎖花」が何本も林立した姿こそ「千本槍」ではないかと思ったのですが、大名行列を更に目立たせるために「毛槍」などというものがありました。これもまた「千本槍」だと確証した次第です。

因みにこちらは閉鎖花

 

何はともあれ素敵な光景を時忘れて観ていました。

 

帰り際、黄色い落ち葉の散策路に出会しました。辺りはそこだけ明るい。何の落葉かと見たらイヌシデでした。

早速集めてみました。

落葉してしばらくすると丸まってしまうのが特徴です。

 

午前の散策を終えました。午後から施設の外の森を散策します。

 

 

先月半ばに訪ねた定例の“房総のむら”。

 

 

有料施設内の森はイロハモミジをはじめ、イチョウ、ウワミズザクラやクヌギ、ヌルデなどの紅葉も見頃を迎えました。

 

 

夏に比べ花の咲いている種も大分少なくなりましたが、サザンカ、ヤクシソウ、ヒイラギ、ハマヒサカキ、センブリそして閉鎖花のセンボンヤリなどまだまだ観ることができました。

 

只でなくても陽の傾きが早い晩秋、有料施設から出てそのままその周りの森へ足を運びました。

 

コナラの黄葉

 

まだ緑が大半の林床で際立つ白い花、シロヨメナです。

 

サザンカ

 

資料館横の定点観測 まだ緑は多いですが黄葉も進んできています。

 

資料館入り口に立つトウカエデとイチョウ。青空のもと、紅葉と黄葉、お互い競演しているかのよう。

 

ノブドウの果実

 

ゴンズイは黒い種子も落ちてしまいました。

 

ススキ

 

9月の彼岸に咲いていたヒガンバナ。

咲き終わると葉が出てきて光合成をします。他の葉が無くなってきた時に葉を伸ばして栄養を蓄え、来秋の開花に備えるのです。

 

10月に咲いていたツルボは種子を落として立ち枯れしていました。

 

コナラやクヌギの点在する森の定点観測

 

暗い森のなかに陽が射し込み、まるでステージに立つヒロインのようにハゼノキの紅葉が輝いていました。

 

定点のヒサカキのトンネル

 

ヤブコウジの果実。赤い果実をつけるマンリョウ(万両)、センリョウ(千両)。このヤブコウジの別名はジュウリョウ(十両)です。みな正月に飾られる縁起のよい植物とされています。

 

コウヤボウキの花がピークを迎えていました。

 

ホソヒラタアブとコウヤボウキ

 

こちらは花の時期が過ぎ冠毛となったカシワバハグマです。

 

旧学習院初等課正堂

 

右側のイチョウを逆側から撮ったもの

 

旧平野家住宅前の林にあるイロハモミジ

 

旧平野家住宅敷地内のツワブキ。チャバネセセリが蜜を吸いに来ていました。

 

フユノハナワラビが胞子葉を出していました。

 

この旧平野家の周りは前日の風で沢山落ち葉が落ちていました。

いくつか集めてみました。

ハリギリ

 

トウカエデ

 

カキノキ

 

次回は季節は進んで冬に入ります。

どんな出会いがあるのでしょうか?

 

 

先月中旬に訪ねた定例の“房総のむら”。

蝉の声もなくなり、時折虫の音とヒヨドリやモズの高い鳴き声が聴こえてきます。

秋晴れの一日で暖かく、上着を脱いでも歩けるほどの気温でした。

ケヤキの紅葉(有料施設入り口)

 

今回、センボンヤリというキク科の植物が見頃という情報を耳にして訪ねてみました。

センボンヤリの頭花と種子

 

頭花は春と秋になり、春は4~6月に咲き、花はタンポポに似ていて白や薄紫色になります。別名ムラサキタンポポとも。(残念なことにこの場所ではまだ観ていません)

秋は9~11月。花茎を30cm程伸ばし林立しています。

その姿を戦国時代の武士の槍である「千本槍」に見立ててそう名前が付いたそうです。

秋型の頭花は花を開くこと無く、自家受粉する閉鎖花で総苞に包まれたまま実ります。

なんとも不思議な植物を探しながら、紅葉が見頃を迎えた里山を散策していきます。

 

先ずはそのセンボンヤリの咲く有料施設内の森へ。

上総の農家

 

ナンテンの果実と葉が一足早いクリスマスカラーです。 

 

ロウバイの黄葉。来春咲く花の蕾はまだ固い。

 

庭先で今年収穫されたナタマメを紹介していました。

 

タイワンホトトギスが咲いていました。 

 

 

イロハモミジの紅葉は見頃。

 

お祭り広場のサザンカ

ツバキとの違いは花の時期も違いますが、花弁一枚一枚落とすのがサザンカです。花ごと落ちるのがツバキになります。

英名で“Sasanqua ”と言われています。漢字では“山茶花”。“さんさか”が訛ってサザンカになったそうです。

 

そしてジュウガツザクラ。一時花は少なくなり、もうお仕舞いかと思いましたが、また沢山の花を咲かせてきました。

澄み渡る青空のもと、薄い桃色の小さな花弁が咲き誇ります。

 

安房の農家に向かう丘は見事な紅葉でした。

 

農家の軒先中植えられたニシキギ。世界三大紅葉樹のひとつです。

ニシキギの果実。

 

お隣の下総の農家の周りではウワミズザクラの紅葉が見事。

今回の紅葉の中でウワミズザクラが一番の圧巻な風景を造り出していました。

 

ヤマグワの黄葉

 

まだアキアカネが日溜まりで羽を休ませていました。

 

武家屋敷のカキノキはすっかり葉を落とし、果実だけに。

 

フヨウの花は終わりを告げていました。

 

資料館への道ではクヌギの黄葉が観られます。

 

林床では緑の中に一際鮮やかなマムシグサの赤い果実が目立ちます。

 

弥生時代住居の脇にセンブリが咲いていました。

 

 

上総の農家の田んぼ道に向かう途中、あの独特な春先に漂うヒサカキの香りがしてきました。

同じ種で晩秋に咲くハマヒサカキでした。

枝に無数の白い小さな花が鈴なりです。

都市ガスの臭いとも塩ラーメンの匂いとも言われています。

 

ヤクシソウが一塊に咲いていました。

 

オオアオイトトンボが羽を休ませていました。

 

 

田んぼから上総の農家へと続く登りの雑木林の散策路沿いにムラサキシキブの果実をみつけました。

 

 

そしてガマズミの果実

 

ヌルデの紅葉

 

ハリギリの黄葉

 

マツやコナラ、クヌギ、イヌシデなどの雑木林を進んで行くと、陽の当たる窪地にまだキバナアキギリが僅かに咲いていました。

 

 

雑木林を歩いて辺りを見渡して、伸びた花茎の先に薄茶色の球状の頭果(冠毛)をつけたセンボンヤリを見つけました。

広いこの敷地内にここだけ生息しています。

僅か5m四方。頭果と閉鎖花が50本ほど風に揺られていました。

頭果(冠毛)

 

閉鎖花

 

「千本槍」とはよく言ったものです。見事に槍が林立していました。来春、花弁が開いた姿をまた観に来ようと思います。

 

商家の街並みのはずれのイロハモミジが丁度紅葉で見頃を迎えていました。

 

 

センボンヤリを観て有料施設内の散策を終えました。

昼過ぎからはその周りの森を散策していきます。

 

旧学習院初等課正堂脇のイチョウはまさに見頃。

 

 

 

 

 

11月中旬に訪ねた筑波山。中腹のウリハダカエデの紅葉やセンブリの花を堪能して、いよいよ男体山山頂へ向かいます。

ウリハダカエデをはじめ、イロハモミジやオオモミジのカエデ科の樹木が紅葉のピークを迎えていました。

 

ここのホオノキはまだ落葉せずに幹についていました。

 

ブナに着生したオオナルコユリ。果実が鈴なりです。

葉の黄葉もまた素敵です。

 

そしてこちらはシキミの果実。あの中華料理の調味料として使われるトウシキミ(八角)に似ています。

こちらは猛毒❗絶対に口にしないでください。

 

 

ブナの黄葉

 

クロモジの冬芽は何度観ても愛くるしくて、冬の楽しみです。

 

男体山山頂に建つ男体山御本殿に今日もお詣り。

 

脇に立っているミズナラの黄葉。

 

男体山山頂付近に咲いていた大きなアザミのオヤマボクチの花も終わりを告げていました。

 

10月中旬に訪ねた時はまだ咲いていたアズマレイジンソウは果実に。

 

そしてこちらはツクバトリカブトの果実。

共にスズメガのサナギみたいなシルエットです。

シキミ同様、猛毒です❕鑑賞までに留めてくださいね。

 

御幸ヶ原に戻り、温かいものを作って食べようかと思ったら、火を使えるエリアは満員御礼!お昼は諦めて

近くに立つブナとスギを観に行きました。

 

御幸ヶ原から南に少し降りた斜面に、筑波山で最大級の胸周り直径125.6cmのブナが立っています。

落葉は大分進んでいました。

 

更に下ると男女川源流そばに、太い幹から分かれた枝に力強さを感じるスギ「紫峰杉」が現れます。

樹高約40m、幹周り約7m、樹齢800年になります。

巨樹の生命力に圧倒され、パワーを分けて頂き、次なる女体山山頂へと向かいました。

 

御幸ヶ原から女体山に向かう右斜面、春にカタクリが咲くブナ林の紅葉が見事でした。ブナ、ミズナラそしてイロハモミジでしょうか?

夏の緑生い茂る林から陽の光と青空をバックに色鮮やかな紅葉で明るい林へと衣替えしていました。

 

 

前月来た時、女体山山頂手前の階段脇に咲いていたダイモンジソウも果実になっていました。

 

階段を登り女体山御本殿へ。

 

ご挨拶を済ませて山頂へ。

男体山山頂を望む

 

ロープウェイつつじヶ丘駅と土浦市内、さらに奥が霞ヶ浦。

 

石岡市八郷方面を望む。

 

この日は筑波高原キャンプ場へ向かう登山道が改修工事のため、ここからの下山は諦めて、再び御幸ヶ原へ向かい、旧ユースホステル跡地へと下りていきます。

 

昼下がりにも関わらず、相変わらず人が多く、写真左の火を使えるエリアはまだ満員。諦めて昼食抜きで下山します。

 

来た道を帰ると言う羽目になってしまいましたが、また観る風景は違います。見落としていたものも見えるかもしれないという楽しみがまだありました。

 

オクモミジハグマの黄葉

 

ウリハダカエデの黄葉

 

ミヤマシキミの赤い果実と濃い緑の葉は一足早いクリスマスをイメージします。

 

ベニバナボロギクが咲いていたのには気が付きませんでした。アフリカ原産の帰化植物。

白や黄色が主のキク科の植物ですがこの紅色したベニバナボロギクは特異な色彩でまた可憐なこの時季のお気に入りの花です。

 

ふと見上げると紅葉が見事です。

葉の色の移り変わりが観て良く分かります。

 

ユキザサの黄葉

 

サラシナショウマがまだ咲いていました。

 

サルナシの果実を見つけておやつに。それは酸味少なくとても甘いものでした。まんま和製キウイフルーツです。

 

ホオノキの紅葉は初めてかもしれません。まだ幼木で樹高50cm程でしたが、素敵な色合いでした。

 

加波山方面を望む。

 

ガマズミの赤い果実とウリハダカエデのオレンジに紅葉した葉。

 

フカギレオオモミジ

 

ニシキギの果実と紅葉した葉。

 

ヤクシソウ

 

センブリをまた見つけました。

 

ススキと晩秋の空

 

ミズナラからコナラへ。中腹はコナラになります。

黄葉を迎えていました。

 

意外と見落としているものだと改めて感じました。

真壁からの帰り道、つくし湖に寄ってみました。

 

そしてつくば市池田からの筑波山。

 

 

紅葉も進み、秋の終わりが近づいていました。

次回は筑波の冬景色を紹介します。

 

 

 

今朝は地元の田んぼの用水路に氷が張る程冷え込みが厳しくなりました。

 

今日は二十四節気の“大雪(たいせつ)”。

本格的に冬が訪れる頃を指します。雪国では深々と雪が降り積もります。ここ関東でも山沿いや平野部でも降り出す頃です。

 

 

西高東低の気圧配置が強まり、木枯らしは更に強く吹きます。次節の冬至に向かって陽は短くなり、斜めから射す陽の力も弱く、ますます寒さが増していきます。

 

そんな中、里山では冬でも咲く花があります。

ハマヒサカキ

 

タブノキ

 

ヒイラギ

 

ヒイラギ(柊) 漢字の通り、木へんに冬。葉にはトゲがあるので気を付けないと怪我します。

そのトゲに刺さるとヒリヒリ痛むことからヒイラギと名が付いたと言われます。

葉のトゲは老木になると無くなります。

 

因みに木へんに「春」でツバキ、「夏」はエノキ、「秋」はヒサギと読み、アカメガシワやキササゲを指します。

今年もいよいよ残すこと1ヶ月となりました。

師走らしからぬ暖かな日が続いています。明日から寒気が流れ込んで寒くなるそうです。

 

11月半ば、ようやく時間が取れて定例の筑波山へ行って来ました。山頂付近の紅葉は終わりを迎え、少しずつ色付いた木々は里山へと降りてきていました。

 

 

この日は少しルートを変えて、真壁の町から筑波高原キャンプ場、そして女体山山頂を目指して登っていきます。晩秋を迎え花の咲く姿は大分少なくなり、紅葉がメインとなりそうです。

 

林床ではキク科の花があちこちに咲いています。

シオン

 

シロヨメナ

 

林床の植物の紅葉も見頃に。

ゼンマイ

 

ヌルデ

 

クロモジ

 

フカギレオオモミジ

 

ガマズミの果実

 

 

林道から雨引山を望む

 

林道山側の陽の当たる湿り気のある場所にリンドウ科のセンブリがあちこちで花を咲かせていました。

 

センブリ茶で有名なあのセンブリです。ゲンノショウコやドクダミと共に日本の三大生薬として昔から使われています。

煎じて「千回振っても苦味がまだ抜けない」ことからセンブリ(千振)となったそうです。胃腸薬として利用されています。

思わず見落としそうな僅か2cm程の小さな花です。

 

女の川

 

サラシナショウマは花も終わり、果実となっていました。

 

僅かに一株ツクバトリカブトが咲いていました。

 

筑波高原キャンプ場入り口に立つイチョウは黄葉を迎えていました。周りが常緑樹に囲まれているお陰で真壁の街からもすぐ分かるほどの鮮やかな黄葉です。

 

と、ここまでは順調に進んできましたが、いつもは多くの登山者が車をデポしていく駐車場。何故か疎らで不思議に思ったのですがすぐ答えが見つかりました。

(御幸ヶ原に設置されていた立て看板)

 

女体山山頂に向かう登山道が整備工事のため来年3月まで一部通行止めになっていたからでした。

無理に向かうことは止め、再び来た道を戻り、旧ユースホステル跡地に向かい、いつもと同じ登山道へ登っていきます。

 

センニンソウの果実と仙人の髭

 

ナギナタコウジュの花の時期も過ぎて果実となっていました。

 

ノササゲの果実

 

林道も終わり、旧ユースホステル跡地に着いて、いざ登山道へ。

紅葉を観ながらのんびりと進んでいきます。

 

 

コアジサイの黄葉

 

コゴメウツギの黄葉

 

 

 

オクモミジハグマやカシワバハグマの花は終わってしまいましたが、コウヤボウキが良い時期を迎えてくれています。

 

ミヤマシキミの果実は赤く染まりました。

 

同時に来春に咲く花の蕾も見られます。

 

 

 

赤、黄、オレンジそして緑と、今が一番鮮やかな華やいだ森です。イロハモミジの紅葉はまだ見頃を迎えておらず、ウリハダカエデがピークでした。

 

ウリハダカエデの落ち葉

 

人の顔の大きさもあるホオノキの落ち葉

 

標高を上げていくとブナやミズナラの木が増えていきます。

いつもの定点地点での様子。ほんの一月で葉は一変して森は明るくなりました。ある葉は緑から黄色に染まり、またある葉は枝から落ち、空を写し出しています。

 

 

 

 

御幸ヶ原手前ではボタンヅルが果実を沢山付けていました。

 

平日の御幸ヶ原、紅葉を観に観光客で賑わっていました。男体山の紅葉もピークを迎えていました。

 

御幸ヶ原から自然研究路経由で男体山山頂へ。

オオモミジの紅葉

 

イワタバコの黄葉

 

ブナの紅葉

 

オクモミジハグマは花も終わって結実していました。

 

立身石からの眺め

筑波山神社への参道と北条地区

 

筑波山神社の大鳥居

 

宝篋山と土浦市内そして霞ヶ浦。

 

女体山山頂

 

立身石に生えるサルトリイバラの果実

 

ミズナラの黄葉

 

寒くもなく暑くもない曇天の紫峰の山、まずは男体山山頂を目指していきます。

 

その2に続きます。

 

 

 

先日の水曜日朝、地元に初霜が降りました。この季節にしては非常に強い寒気が流れ込んだためだそうで、師走の寒さになりました。

 

 

9月のはじめ、“モズの高鳴き”を聴きました。昔の人は農作業の目安として、この鳴き声を聴いてから、約七十五日あとに霜が降りると云われてきました。

正しく霜が降りて、モズは本当に知っているのでしょうか?

実際のデータでもかなりの確率で当たっているそうです。

 

今日から二十四節気は“小雪(しょうせつ)”。

寒さが進み、雪が降りはじめる頃を指します。

センボンヤリ

 

まだ地元では雪は降りそうもありませんが、一昨日は水戸で初雪を観測しました。平年より約1ヶ月も早いそうで、今年は寒さが早まりそうな気配です。

冬支度を今のうちに済ませないといけなさそうです。

 

 

定例“房総のむら”の続きです。

 

有料施設を出て周りの里山を歩いていきます。今回は回り方を変えて坂田ヶ池から台地へと抜けていきます。

 

ガマズミの果実

 

カキノキ

 

アキアカネは全体が赤く染まりました。

 

イロハモミジは上の方が色付いてきました。

 

ユリノキも色付いてきました。

 

旧学習院初等科正堂と秋空 

なんと10月も半ばと言うのにアブラゼミが鳴いていました。

 

ヤマボウシの果実

ゼリー状の甘い果実です。今年は今ひとつ実が付いていません。

 

カキノキの紅葉

オレンジ色に染まる葉にまだ残る点状の濃い緑色とその周りの染まりはじめの黄色。この色合いがたまりません。

 

坂田ヶ池の周りに植えられたヒガンザクラが一輪、狂い咲きしていました。

 

坂田ヶ池の縁の林床でコウヤボウキがあちらこちらで咲き始めました。

 

ミヤギノハギ

 

湿地ではようやくミゾソバが咲き始めました。

 

花の塊がまるで金平糖。別名コンペイトウグサとも呼ばれています。

 

 

サクラの花を更に小さくしたような1㎝にも満たない可憐な花です。

 

再び池の周りの林床に目を向けるとカシワバハグマが見頃に。

 

 

ほぼ同じような林床に咲くカシワバハグマとコウヤボウキ。花の形こそ似てはいますが全体の姿は全く違います。

花もよく見ると筒状花の裂片がコウヤボウキのように真後ろに巻かず、捩れながら弱めに巻いているのがわかります。

 

定点のヒサカキのトンネル

 

定点のクヌギやコナラが点在する林も濃い緑色から色が抜け、少し明るくなってきました。

 

実りの秋

夏の終わりから赤く色付いていたゴンズイの果実も割けて黒い種子が出てきました。

 

色鮮やかなノブドウの果実。食べられません。

 

こちらはアオツヅラフジ。ブドウのように見えますが有毒で食べられません。

 

ヤマイモの葉の付け根にできた球芽(ムカゴ)です。

こちらは食べられます。

 

ヘクソカズラ(サオトメカズラ)の果実。

こちらは毒があるため食べられません。

 

資料館横の定点の林

 

ハリギリの花をはじめて観察しました。高木のために気が付きにくく、通りすぎてしまいます。今回たまたま低い位置にまで枝が広がっていたため見つけることができました。

ヤツデやウコギの花に似て、小さな花の集合体は線香花火のように見えます。

花期は7、8月頃なのですが少し遅く咲いています。

温暖化のせいでしょうか?

 

秋が深まり里山の雑木林やその林床も明るくなっていきます。