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Harmas 二十四節気のつれづれ日記

一年を二十四等分した節で日々のさまざまな出来事を綴った日記です

10月の定例“房総のむら”の様子の続き。

 

下総の農家から再び上総の農家へ。生け垣に植えられたイヌマキには二色団子のような実(果托と果実)が生っています。

赤い方は果実ではなく果托で甘く食することができます。緑が果実。有毒で食べられません。

 

裏に回ると炭焼き小屋があり、その隣にタマゴダケが傘を広げていました。

毒々しい姿ですが、それとは裏腹に美味しいキノコです。毒性の多いテングダケに属していますが、こちらは食用できます。

 

 

上総の農家の田んぼの縁ではミゾソバが咲いていました。

 

9月花を咲かせていたセンニンソウは果実になっています。

白い長い毛が仙人の髭に例えられて「仙人草(センニンソウ)」になりました。

 

その近くの畦道に僅か数ミリの小さな花がいくつも咲いています。

ミゾカクシ、別名アゼムシロ。水田や湿った場所に咲くキキョウの仲間です。

溝が隠れるほどたくさん生えている様子から「ミゾカクシ」、畦道に筵(むしろ)を敷いたように生えているから「アゼムシロ」と呼ばれています。

花冠は5枚に分かれて、横向きに2枚、下向きに3枚と一方向に片寄って咲きます。

花冠の中心に鳥の頭のように見えるのが雄しべ。花粉を出してから、雌しべの柱頭が出てきます。

 

 

ハマヒサカキの果実

そして蕾

雌雄別株で花はもう少しで咲きます。

 

そのお隣にガマズミがあり、赤い果実が鈴なりに生っていました。 

 

こちらはサワフタギの果実。

緑の葉に瑠璃色の果実。色合いが素晴らしい。

 

 

林の中の小径を歩いていたらほおずきを見つけました。

 

武家屋敷の裏側にタイワンホトトギスが咲いています。

 

武家屋敷

 

入場門近くのケヤキも色付き、落葉か始まっています。ソメイヨシノはもうすっかり葉が落ちていました。

 

お昼を戴いて、午後からは施設の周りの林を歩いてみます。

 

 

 

 

今日から二十四節気は“立冬”を迎えます。

 

 

朝から穏やかな晩秋らしい天気になりましたが、お昼前から北風が吹き始めています。

先日木枯らしが吹きましたが、そこまでは寒くなく、むしろ小春日和な一日になりました。

赤トンボがワラワラと秋空に翔んでいました。

 

里山の木々は色付きはじめ、秋の花たちがが最後を彩ります。



里山の冬はもうすぐそこに来ています。夕焼けがきれいな季節になりました。

 

 

寒暖が激しくなってきた10月も後半。冷たい雨が降ったあとの秋晴れ。気温も上がり湿度も低くカラッとした秋の陽気になりました。

 

先月後半、月二回の定例の“房総のむら”にお邪魔してきました。雲高くその向こうに澄みきった青空がみえます。

まだ今年は最期であろうセミの鳴き声がしています。

 

上総の農家の畑ではチャノキの花が咲いていました。

 

庭先ではフジバカマが咲いています。

 

イヌサフラン

 

収穫の秋

落花生

 

トウガラシ

 

ニガキの冬芽

 

おまつり広場のジュウガツザクラは前回訪ねた時より花の数は少なくなっていました。

 

広場前のシラカシのドングリは地面に落ちていました。

 

ソメイヨシノの根元に生えていたナラタケモドキ。

食べられますが食い過ぎには注意だそうです。

 

安房の農家前にある雑木林はヤマハッカの花が多く見られました。

 

 

安房の農家の庭先ではニシキギが色付いてきました。

 

畑ではソバの花は終わりを迎え、実ができていました。収穫も間近です。

 

安房の農家の隣、下総の農家に向かう途中の生け垣にはナワシログミの花が咲いていました。

あまり目立つことのない地味な花です。薄い黄色の花ですが、実は花弁ではなく萼で茶色い斑点が入ります。甘い香りがします。

 

カンピョウ

 

畑で採れたワタが干されていました。

 

お役御免の案山子さん。下総の田んぼでこの秋、番人として活躍した案山子さんも稲刈りが終わり、役目が済みました。一輪車に運ばれて納屋へ。来年までお休みかな?お疲れさまでした。

 

ススキ

 

その下総の田んぼへと向かう途中の林床にはまだまだ多くのキバナアキギリが咲いていました。

 

そのキバナアキギリに混じってオケラの花も見頃を迎えています。

 

この“房総のむら”にはオケラをはじめ、カシワバハグマやコウヤボウキといった似たような花があちらこちらに咲いています。同じキク科の植物、花の時期も同じ秋。よく観察すると各々に趣があって面白いです。

 

次回は再び上総の農家に戻って田んぼから武家屋敷へと向かいます。

 

 

 

引き続き定例の筑波山

ランチを済ませて、いざ女体山山頂へ。

向かう登山道は昼を過ぎるとメッキリ歩いている人が少なくなります。

ブナの林床にピンク色した花畑。ミゾソバが咲いていました。

 

女体山山頂手前の最後の岩場。ロープウェイから降りてきた人が狭い登山道を行き交います。

そんな岩場のそこかしこに白い花を咲かせた集まりがあります。

 

邪魔にならないよう立ち止まってカメラに収めた花はダイモンジソウ

ユキノシタ科に属するこの植物は五つの花弁が「大」の字に似ることから名が付けられています。

男体山山頂の春に咲くホシザキユキノシタ、秋に咲く女体山山頂のダイモンジソウ。共に大好きな筑波山の花です。

 

通りすがりの方に声を掛けられて、ようやくこの花の存在に気がついたり、花の名前を聞かれたりしていました。

 

女体山御本殿にご挨拶。前月の改修工事も終わりきれいな姿に。

 

そして脇の階段を登り山頂へ。

山頂の岩場から宝篋山、土浦市内そして霞ヶ浦を望む。

 

男体山を望む。

 

裏筑波キャンプ場へ降りていくことに。

途中、サルナシ(コクワ)の果実が生っていました。

ひとつ失礼して戴きました。

日本のキウイフルーツとはよく言ったもので、小ぶりながら甘く、少し酸味があり、またそれが程よく、本家のキウイフルーツより深い味わいを感じました。サルも食べることからサルナシだそうです。

ドリカムの「晴れたらいいね」を思わず口ずさんでしまいました。

 

コウヤボウキがあちこちで見られるようになりました。

 

花は似ていますが葉や茎をはじめ全体の容姿が違うカシワバハグマも負けじと咲いています。

 

定点の登山道は少しずつ色付いてきました。

 

裏筑波キャンプ場から見た真壁の街並み

 

秋のアジサイの枯れた花(萼片)もまた風情があります。

 

キャンプ場は花盛り

前回も紹介したツクバトリカブトは見頃。

色合いも様々。この秋も楽しませてくれました。

 

ツリフネソウもその横でまだまだ咲いています。

 

そして新たな仲間入りがアキノウナギツカミです。

なんともユニークな名前。茎に生えるトゲがあのぬるぬるした鰻すらも掴めそうだ、というわけで名が付いたと言われます。

ミゾソバの花と似ていますが、ミゾソバは別名「ウシノヒタイ(牛の額)」といって葉の形が牛の顔に似ています。本種は葉が細長くて基部が茎を抱くようにしてつきます。

 

そして少し早目ですがサラシナショウマが咲き始めています。

蕾の姿

 

咲いた姿

 

 

まるでコップ洗いのブラシのような姿は長さ20~30cmの花茎に花を付けた総状花序です。

薄暗い林床にサラシナショウマの白い花の秋風に揺れる姿が何とも趣を感じさせます。

 

11月はいよいよ紅葉に入ります。花から色付いた葉が目を楽しませてくれることでしょう。

 

帰り道、つくし湖から見た筑波山

 

そして行きに寄った沼田地区から再び見た夕方の筑波山です。

 

 

 

さぁ、今年も残すところ2ヶ月になりました。爽やかな秋風が木枯らしにかわり、一段と秋が深まるはずですが、今朝は暖かな一日のスタートとなりました。十年に一度の高温らしく、気分的には良いのですが、今年は何処か異常気象がずっと続いています。

 

小話はこの辺で。昨日の続きの毎月定例の「筑波山」です。

ケーブルカー山頂駅のある御幸ヶ原はお昼前で気温28℃。視界は引き続き良好。

加波山方面を望む

 

小學校の遠足で賑わう御幸ヶ原には長居せず、自然研究路に向かいます。

先ずはある一画に咲くアズマレイジンソウの花を観に。

 

雅楽を奏でる伶人の被る烏帽子がこの花に似ていることから名前が付きました。 

 

トリカブトに属するこのアズマレイジンソウは全草にわたり猛毒です。花粉ですら毒を持ち、ハチミツに混じって中毒を起こすこともあるそうです。

小さな可憐な花ですが、トリカブト同様むやみに触ったり顔を近づけたりしないでください。

 

まだヒヨドリバナが咲いていました。

 

イワタバコ

 

 

アキノキリンソウが咲いていました。以前は近くの里山で観れたのですが、今では全く観ることができなくなりました。

 

立身石に向かう階段の縁に数ミリの十字の白い花がいくつも咲いています。

登山する方はほぼ気付かないで歩いていってしまう程の小さな小さな花はキヌタソウといい、アカネ科の植物です。

何で「キヌタソウ(砧草)」かと言うと、昔、布を柔らかくするために叩いていた木槌(砧)の形が、それの果実に似ていることからだそうで。僅か数ミリの果実を観てそんな名前を付けた先人の観察力には脱帽致します。

次回訪ねた時に観てみたいと思います。

 

立身石にて休憩。ここはあまり人が来ない穴場スポット。視界が開けて気分も良い!

赤い点が昨日の一番最初に挙げた筑波山の写真

 

宝篋山とその向こうに土浦市内と霞ヶ浦が見えます。

 

女体山

 

一息入れて再び自然研究路に戻ってすぐ、落ち葉を踏み締めた音がして振り返ると、体長2m近くあるアオダイショウが登山道を横切っていました。

通り過ぎたあとで良かった。未だにヘビは苦手である!

 

センチコガネがゆっくりと歩いていました。

意外に11月終わりでも見かける甲虫です。

 

ツクバトリカブトやアズマレイジンソウと猛毒な植物を観てきましたが、この研究路にはまたまだあります。

この不思議な形をした果実はシキミ。こちらも全草猛毒で特に果実は八角、スターアニスと呼ばれるトウシキミに似ていて誤食してしまうことがあるそうです。

こちらも気を付けましょう❗

 

研究路から男体山山頂に上がります。

クロモジの冬芽

 

ツクバヒゴタイはアサマヒゴタイの筑波産で、キク科の植物です。

 

男体山山頂に建つ御本殿にご挨拶。この日はなぜか登山客が多く半分切れてます。

周りはアキノキリンソウが目立つ中、唯一気にしていたのがオヤマボクチ。こちらもアザミの一種でキク科に属しています。

開花まであと少しのところでした。

 

オオナルコユリの果実。

 

再び御幸ヶ原へと向かいます。

あれだけ沢山いた生徒。お昼ごはん食べ終わったら、足早に去っていきました。

13時を回って、ようやく自分もランチにすることに。

今回はバーナーを用意したので温かいご飯にしました。

北海道初のセイコーマート。茨城は次に店舗が多く、オリジナル商品が沢山。本日は「山わさび塩ラーメン」とチャーシューマヨおにぎりにしました。

鼻につんとくるわさびスープはすすり厳禁!必ず噎せますよ。でも癖になる味です。

セイコーマートのおにぎりは時間が経っても巻いた海苔がパリパリで美味しい。他では見られない変わった具がまた美味しい。

そして歩く時必ず持ち歩くやはりオリジナルのラスク。

おやつ代わりになってます。 

メイプル、キャラメル味もあります。

是非ご賞味を!

 

お腹も満たされ、女体山山頂を目指します。今回の目的の花、ダイモンジソウが待っています。

 

3に続きます。

 

 

10月もあっという間に終わりを迎え、朝晩と日中の気温差が激しくなり、秋が深まってきました。

 

 

今月の定例の筑波山には中旬の晴れた日に訪ねてきました。

 

里山ではヤマグリが実を落とし、セイタカアワダチソウが見頃を迎えています。

今回も真壁の街から登っていきます。

シオンやヨメナなどキク科の花が林道沿いを彩り添えています。

 

ススキも穂が出始めてきました。

 

キバナアキギリ

 

ヤマジノホトトギスもまた咲いていました。

 

ガマズミの果実

酸っぱくて美味しい。

こちらはガマズミに出来たガマズミミケフシという虫こぶです。

 

コシオガマ

 

キヅタ  

 

 

 

オオハナワラビに出逢えました。

 

果実を落としたあとのツクバネソウ。クサギに何処となく似ています。

 

筑波山中腹から北方面を望む。

 

 

旧筑波ユースホステル跡地近くで、今回目的の花のひとつ、サラシナショウマを観られました。コップを洗うブラシのような姿の花です。

 

 

林道脇の湿った場所にミゾソバが咲いています。

 

センニンソウは果実になっており、仙人の髭が出始めています。

 

まだ咲き始めに一方向にだけ向いて着き、薙刀のように見えることからそう名が付いたナギナタコウジュ。

 

ノササゲの果実

 

アケビの果実を見つけました。まだ開いてはいませんでしたが割って口に入れるとねっとり甘い果肉です。

 

いよいよ登山道へ入っていきます。

ミヤマシキミの果実が色付いてきました。

 

シラヤマギク

 

 

最初何の花が分からず悩んでいたした。コアジサイが咲く場所のはず、葉もコアジサイでした。二度咲きは黄色かと思ったほど。後、これがコアジサイの果実であることが分かりました。

 

イヌトウバナ

 

ヒメジソ

 

イヌトウバナ

 

シロオニタケ

 

陽射しが和らぎ、何処と無く色が落ちてきたように見えるイロハモミジです。

 

ユキザサの果実は透き通る鮮やかさです。

 

カシワバハグマ

 

オクモミジハグマ

 

ブナとミズナラが現れてきました。

 

ホオノキの落ち葉

 

御幸ヶ原近くになり、ツクバトリカブトが現れてきました。

場所場所で花の色が違います。林床の薄暗いところの花はやはり淡い青紫色をしていますが?陽の当たる場所では濃い青紫色をしています。

 

 

すぐ近くでは初見のテンニンソウの花が終わりを告げていました。

 

御幸ヶ原は小學校の遠足であふれかえっていました、

 

 

その2に続く

ここ数日、秋を越えて冬になってしまいました。

気温も急降下で厚手の上着が欲しいほど。

 

今日から二十四節気は“霜降”を迎えました。

次節は“立冬”なので霜降は秋最後の節になります。

 

 

標高の高い山では紅葉が見頃を迎えます。

朝夕の気温が下がり、日中との寒暖差が大きくなり始めると平地でもイロハモミジやイチョウが色付いていきます。

 

カキノキ

 

天気は西高東低の冬型の気圧配置に変わっていきます。

 

 

今日から次節の「立冬」までの間に吹く強い北風のことを「木枯らし(凩)」と呼びます。

今年の「木枯らし1号」はいつ吹くのでしょうか?

秋が深まって冬支度が始まります。

 

秋の花も終わりを迎えようとしています。

 

 

話が前後してしまいますが、先月末市川大町にある長田谷津を尋ねてきました。

前回尋ねた時は近くの周辺にある梨園は「幸水」が出始めたお盆の時。今回は「豊水」も終わり近くで「秋月」へと代わっていました。

 

中々時間が取れずにお彼岸も過ぎて、肝心の彼岸花をまともに観る機会がありませんでした。時期が過ぎて半分諦め気分で谷津に向かいました。

 

朝晩は大分涼しくなってきましたが、今年は残暑がまだまだ続いていました。

夏蟬もオニヤンマも健在です。少し歩いただけで汗が出てきます。

 

市川大町駅側から動物園側に先ずは向かい、高台から階段を伝って下りていきます。

最初に出迎えてくれたのが嬉しいことに彼岸花でした。

木々に囲まれてあまり陽の射し込まない水辺の傍らに咲いていました。

 

そしてこの時期、ここの谷津はツリフネソウ一色になります。

花のシルエットが帆掛け船を釣り下げたような姿に似ていることからそう名が付いたそうです。

果実が熟すと、少し触れただけで果皮が破裂して、ゼンマイのようにクルクルと巻き、中の種子をはじきとばします。まるでホウセンカの果実のようです。

時間が取れたらまた試しにやりに行こうと思います。

 

谷津を囲む斜面林とその傍は色々な果実ができていました。

ソクズの果実は落ちてしまったのか食べられてしまったのかは不明ですが、大分失くなっていました。

 

コブシの果実とオレンジ色した種子

 

お馴染みのカラスウリの果実。今年は残念ながら夜に咲く花を観ずじまいでした。

 

ゴンズイの果実と黒い種子。

 

ガマ穂がほぐれて風に乗って飛んでいきます。

水面に落ちると果実から種子が放出されて沈んで、そこから発芽していきます。

 

果実だけでなく秋咲く花もたくさん。

ひっつき虫のオナモミ

下方には果実ができています。上部の白いのが雄花でその下に雌花があります。(この写真では分かりづらいかもしれません)

 

ユウガギク(柚香菊)

最初優雅に咲く菊だからと勘違いしていました。

ほとんどしないようですが、葉を揉むと柚子の香りがすることから柚子香る菊で柚香菊になったそうです。

 

オナモミ同様ひっつき虫のスター、アメリカセンダングサです。花もひっつきますが種子が付くと取り除くのに大変です。

 

ボントクタデ

 

 

イタドリが沢山の花を咲かせていました。

湿地に生えており近づけなかったのが残念!

 

チカラシバ

 

アキカラマツ

 

トネアザミ

 

カリガネソウ

この三種も引き続き花を咲かせていました。

 

 

 

もみじ山に上がり

キンミズヒキも変わらず林床に咲いています。

 

シロヨメナ

 

まだ青々したイロハモミジ。11月の終わりに赤く染まります。

 

そして池の畔へ。お盆に咲き始めたヒガンバナは引き続き花を咲かせ、広範囲に染まっていました。白花のヒガンバナも咲いて丁度見頃を迎えていました。

 

 

ナカコガネグモが捕食中です。

 

お盆に咲き誇っていたミソハギもまだ咲いています。

 

オオマルバノホロシの花

千葉県以北の湿り気のある場所に生育するナス科の植物でこの辺りでは重要種になっています。千葉県の絶滅危惧種に指定されています。

 

 

チヂミザサの花

ひっつき虫でこちらは粘液があり、ズボンに付くと大変厄介な植物です。

 

陽が傾き始めてきました。トクサに掴まり羽根を休めているコバネアオイトトンボが少しだけ秋を感じさせてくれました。

 

 

 

 

予報通り昼を過ぎてから雲行きが怪しくなってきました。急いで周囲の里山を歩いていきます。

 

コナラのドングリも大きくなり、色づいています。

 

セイタカアワダチソウは要注意外来生物になっており、在来種のススキの生息地に入り込んで数を増やしていきましたが、このところススキが盛り返してきています。ブタクサと間違えられて花粉症の原因にされてきました。虫媒花なのでそれはなく無罪放免。

観賞用として北アメリカから来たこの植物は数奇な運命の持ち主です。

 

定点の資料館横の雑木林は緑が僅かに薄くなってきています。

 

資料館前の陽当たりの良いところではツリガネニンジンがまだ咲いていました。

 

そして日本の三大薬草のひとつ、ゲンノショウコも咲き始めています。

 

キンミズヒキより小さなヒメキンミズヒキが咲き始めました。雄しべが少なく、花弁が狭くて、全体が低いのが特徴です。

 

 

クヌギやコナラが点在する森の定点。

 

この林床でもキバナアキギリがあちこちで咲いています。

 

ヒサカキのトンネル。雨の匂いがし始めて辺りはさらに薄暗くなってきました。

 

 

そしてしばらくして雨が降りだしてきました。

坂田ヶ池の畔の一画に点在するカシワバハグマ。ようやく花があちらこちらで観られるようになりました。

 

今回水中マクロ撮影で試しにこのカシワバハグマを撮影してみたらこんな感じに。

 

湿地の傍にあるヒガンバナは少しピークは越えていましたがまだ咲き誇っていました。

 

 

その湿地には漸くミゾソバが咲き始めました。

 

アメリカタカサブロウ

 

雨足がひどくなり撮影も程ほどにして退散することになりました。

桜の葉も色づき、落ち始めています。

 

秋の深まりを感じるそんな“房総のむら”でした。

 

 

 

蒸し暑さがなくなり、秋風が何処からか吹いて来る“房総のむら”。

再び上総の農家へ。畑を囲うチャノキにポツリポツリと花が咲いていました。 

 

通路を通り、雑木林を抜け、田んぼへと下りていきます。

薄暗い雑木林に一際明るいものが林床に生えています。タマゴダケでした。毒々しく見えますが美味なキノコです。

 

ガマズミの果実は赤く染まりました。

 

田んぼを囲む台地の林にはひっつき虫の代表、アメリカセンダングサが花を咲かせています。

 

ヤマハッカの花。葉を揉んでも匂いはしません。

 

ヒヨドリバナ

 

アキノノゲシが咲いています。春に咲くノゲシの花に比べ、クリーム掛かった黄色。個人的に好きな色です。

 

スカシタゴボウの名前の由来は不明らしいのですが、漢字で「透かし田牛蒡」と書きます。「スカした牛蒡」ではないようです。笑

小さな可憐な花が畦道に咲いていました。

 

田んぼから上がり武家屋敷へ。

センダイハギが見頃を迎えています。

 

屋敷の中庭のカキノキ

このまだら模様がまた大好きな色です。

 

白花のキキョウ

 

紫と白の共演

 

フヨウもまだ咲いています。

 

ここにきて武家屋敷の花たちが盛んにアピールして滞在時間も増えてきました。

 

垣根の周りではワレモコウも咲いています。

 

武家屋敷の前の畑では蓼藍の花が咲きます。

染料になる植物ですがイヌタデによく似ています。

葉を傷つけるとそこが藍色に染まっていきます。

 

何とか人が増える前に足早でしたが観ることができました。

一休みせず有料施設を出て、雨が降る前に周りの里山を歩いていくことにします。

 

続く。