慣れないハリネズミ、五枚目の同意書 | 慣れないハリネズミ棗の終活

慣れないハリネズミ棗の終活

生き物をまともに飼ったことがない超・ど素人がハリネズミとマルチーズに切磋琢磨。金魚・ハリネズミは虹の橋へ。男女双子の妊娠・出産・育児記録。ハリネズミの緩和ケア記録。インスタ→tippy_white(マルチーズのティッピー)

2020年7月10日、金曜日。

待ちに待った受診・検査の日を迎えました。
〝しこり〟の件だけでなく、当初は糖尿病や膀胱炎を疑っていたので、予定通り、採尿便を持参しました。

出発前の体重は576グラムでした。










棗は診察室では激おこプンプン毬栗になってしまう為、事前に動画や写真を撮影しておきます。

マイカー(ホイール)を懸命に回していますが、すぐゼェハァゼェハァと苦しそう…某【愛は地球を救う】の24時間マラソンを彷彿とさせます。

※汚い字や誤字は貴方の眼に搭載された修正能力に託します

診察時に主治医に伝えたい情報を簡単にまとめておきます。私の場合は、①正確な情報を伝えたい②情報の伝え忘れが無いように③主治医に質問された時に慌てて情報を探す時間すら勿体ないからです。

現在、新型コロナウイルスの影響で基本的に診察室には一人しか入れません。

〝麻酔を使用する同意書〟にサインする際に主治医から説明されること、必要な検査の内容、我々側が望む検査など、その際に回答するYES・NOを診察室に入れないカメ吉と事前に話し合い、お互いの意見を改めて同期しました。



クローバークローバークローバー



いよいよ診察が始まりました。

体重は自宅で測った体重と、ほぼ同じ。
私から主治医へ棗の現状を伝えたり、動画や写真を見せ、主治医の質問に答えたり…その間にもプラスチックケースの中の棗をよくよく視診してくださり…そして、フシュフシュと歯をカチカチさせて怒る棗に優しく声をかけながら、聴診してくれました。心音や呼吸音に問題は無いようだ、と。

そして、問題の〝しこり〟の触診にチャレンジしてくれました。

少々、余談を…しましょうか。

文字にすると簡単ですが、慣れないハリネズミのお腹を触診することは、なかなか出来ないことで、本当に難しく、ほぼ無理と言っても過言ではありません。

だからこそ、書籍等には


【引用】

と書いてあるのです。

その点において、慣れないハリネズミの棗と向き合っていく上で、私が猛省すべき点です。それは、棗が生存している頃から分かってはいましたが、時既に遅し…とは、このことですね。今後、ハリネズミをお迎えしたいと考えている方や最近になってお迎えした方で悩まれている方に私がアドバイスできることとしたら、無理に〝ベタ慣れ〟レベルを目指すより先に〝病院へ行った時に獣医が聴診や触診・レントゲンが撮れる〟程度に、人とハリネズミの信頼関係を築くことが大切だった…と、そう思います。私の失敗を…どうか役立ててください。

だからこそ、山田夫妻が主治医を信頼している理由は、針を立てているハリネズミに対して「あ〜無理ですね」と諦めてしまう獣医が多い(※地味に傷つきません?)棗の主治医だけは、諦めずに、触診や聴診をしてくださるんです。棗が0歳の頃から、ずっと…お世話になってきました。診察も検査も説明も丁寧で、何よりも優しく、生き物や飼い主の気持ちを汲んで、寄り添った治療を行ってくださ愛する我が子を託せる「動物のお医者さん」に出会えた事は山田夫妻と棗にとって、棗を育てる上で一番幸運なことでした。なぜなら、主治医がいなかったら、棗は2歳の壁も3歳の壁も越えられなかったと思うからです。4歳8ヶ月まで…あと5日だった、あの日まで生きられたのは先生のお陰だと、私達夫婦は心から感謝しています。

主治医が棗の〝しこり〟を触診した時の話に戻りましょう。

これまで、何とか聴診はできても、触診だけは絶対にさせなかった棗。今回も無理だろう、と私は思っていました。ところが、主治医は無麻酔の棗の触診に初めて成功したのですびっくり

体重が増えて丸まれなかったのか…
ようやく主治医に慣れてきたのか…
ただ単に体が弱っていたからか…

それとも

棗は自分の体の中で起こっていることを誰よりも分かっていて、主治医に意図的に触らせたのか…

それは、棗にしか分からないことで…たとえ、今、棗が生きていて聞いたとしても、番長は教えてくれないでしょう…そういう子です。

「あ、ここですね…うん?だけど、これは〝しこり〟というには…あまりにも硬い…〝腫れ〟ている、に近いような…でも、凄く嫌な感触ですね。すぐに調べましょう。」

主治医の説明によると【〝しこり〟は基本的にコロコロコリコリと動く物が多い】と。だけど、棗の場合、腫れていることは分かるのに、コリコリと動かない…とのことでした。

そう言われてみると…ふと、乳癌の〝しこり〟発見チェックの模型が病院や郵便局に置いてあって、よく触っていました。〝しこり〟の部分は、まるでパチンコ玉かビー玉がコロコロと動いているような感覚でした。つまり、棗は〝パチンコ玉〟が動かないってことか…と私は黙々と考えていました。

麻酔には必ずリスクが伴うので、必ず同意書が必要です。

今日で五回目。
五枚目の同意書。

悲しいがな慣れてしまった主治医の説明…聞き慣れた台詞。

検査内容を主治医と共に確認し合います。


上矢印以上が当日、行った検査です。

最初の時点では、CTと細胞診の予定は無く、レントゲンや超音波で検査をしてから、主治医が必要だと感じたら、私に確認をとってから行うと仰ってくれました。
しかし、カメ吉と事前に話し合っていたように【必要だと思えば、私達に確認せず、この際、そのまま全検査を行ってください。】と気持ちを伝え、棗を預けました。

棗を預けてから、だいたい二時間後だったような気がします。電話が鳴り、主治医は焦った様子で、

「棗ちゃん、麻酔から少しずつ起きかけています。ただ…やはりCTや細検など、こちらの判断でさせて貰いました。これから、もう少し、しっかりと結果を精査して、カンファレンスをしてから、ご説明したいので、三時半に戻って来て貰えませんか?ご主人も一緒に…」

四年半。
五回目の麻酔を使った検査。
いまだかつてない主治医の深刻な声だった。



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