戦艦サウスダコタは、サウスダコタ級の1番艦。
全長207.4m、全幅33m、基準排水量35000トン。
最大速度27ノット、 乗員約1800名。
45口径40.6cm砲3連装3基、12.7cm両用砲2連装10基、
28mm機関砲4連装7基、20mm機関砲35基搭載。
姉妹艦にインディアナ、マサチューセッツ、アラバマがいます。
1942年10月26日の南太平洋海戦が初陣で、
第16任務部隊に所属しエンタープライズの護衛任務です。
翔鶴艦爆隊がこの部隊を襲い、エンタープライズが被弾。
サウスダコタに肉薄する瑞鶴の九七艦攻
サウスダコタは一番主砲塔上に250kg爆弾の
直撃を受けたけど、大事には至らず。
しかし日本機26機を撃墜しています。
11月15日の第三次ソロモン海戦では、
ワシントンと共同して日本艦隊を砲撃。
ワシントン
この艦隊はヘンダーソン飛行場砲撃部隊の
愛宕、高雄、霧島で、サウスダコタは大小27発被弾し
戦闘能力を喪失したが致命傷には至りませんでした。
11月14日ガダルカナル島に向かう霧島(奥)、高雄(手前)
霧島を砲撃するワシントン
霧島はワシントンに袋叩きにあい、その後沈没
その後サウスダコタは修理のため本国に戻り、
1943年11月からギルバート諸島、
マーシャル諸島攻撃に参加。
1944年6月のマリアナ沖海戦では、
対空警戒部隊として空母部隊の前衛に位置し、
小沢機動部隊の攻撃隊を吸収、対空戦闘で撃退。
サウスダコタは三航戦第二次攻撃隊の彗星の
攻撃を受け、主甲板に250kg爆弾1発が命中。
本隊では空母バンカーヒルが被弾し小破
レイテ沖海戦では、
ハルゼー機動部隊が小沢機動部隊を攻撃し、
瑞鶴、瑞鳳、千歳、千代田が沈没。
瑞鶴
瑞鳳
千歳
千代田
作戦を中止し退避する残存艦艇を、第34任務部隊が
追撃中に栗田艦隊が77.4.3部隊に襲い掛かり
ガンビア・ベイが沈没。
第34任務部隊は小沢艦隊を捕捉寸前で呼び戻されました。
1945年に入りルソン島・香港・沖縄などを砲撃。
2月19日・20日には硫黄島を砲撃。
1945年7月14日、第38任務部隊は北海道に接近。
大規模な空襲を行います。
ここから分離した戦艦を中心とした第34.8.1任務隊
サウスダコタ、インディアナ、マサチューセッツ、
重巡シカゴ、クインシー、駆逐艦9隻が釜石を砲撃しました。
主要な攻撃目標は、日本製鐵釜石製鉄所。
サウスダコタから見た、インディアナ、
マサチューセッツ、重巡シカゴ、クインシー
サウスダコタ第一・第二主砲発砲
インディアナ発砲
マサチューセッツ発砲
煙を上げる釜石製鉄所
艦隊は釜石沖を二往復し、艦隊全体で約千発の砲弾を
釜石に叩き込み、急速に離脱していきました。
最大船速で離脱する第34.8.1任務隊
サウスダコタはその後8月9日に再び釜石を砲撃しています。
このように、サウスダコタが参戦したソロモン海域から
終戦直前まで、してやられっぱなしでした。
まだ日米両海軍の力が均衡していたソロモン戦線で
仕留めるチャンスがあったにもかかわらず、
最後の詰めが甘かったせいで取り逃がした結果
このようにその後暴れまくるのを阻止できませんでした。
仮にあの時運よく仕留めることが出来たとしても
戦艦一隻沈めたところで大局的にはなんも
変わらんかったのは承知していますが、
こやつの砲撃で犠牲になった軍人・民間人が
助かったと思うと、やるせないですねぇ。
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