米英の揚陸艦は戦争中に急速に進化していきます。
LCT(戦車揚陸艦)は大型化し外洋航行を可能としました。
戦後ヘリコプターの発達とともに揚陸艦もさらなる
進化を遂げ、ヘリボーン戦術が新たに登場します。
従来のLCU(上陸用舟艇)は現在も存在するも
上陸作戦等の主流はLCAC(エア・クッション型揚陸艇)です。
LCU
LCAC
AAV7(水陸両用強襲輸送車)
このように強襲揚陸艦にはLCU・AAV7・AAV7等
排出入するためのハッチが船尾部分にあります。
空母に比べ飛行甲板が狭いので垂直/短距離離着陸機の
F-35BやMV-22(オスプレイ)などが搭載されています。
しかし1960年前後にヘリコプター揚陸艦として建造された
イオー・ジマ級にはまだドックはありません。
LPH-2 イオー・ジマ
艦尾を見ていただいたらわかるようにハッチはありません
LPH-3 オキナワ
LPH-7 ガダルカナル
イオー・ジマが就役して10年、さらに大型化した
タラワ級が登場します。
LHA-1 タラワ
LHA-2 サイパン
LHA-3 ベロー・ウッド
LHA-5 ペリリュー
次のワスプ級では垂直/短距離離着陸機や
LCAC-1級エア・クッション型揚陸艇が搭載可能となりました。
LHD-1 ワスプ
LHD-2 エセックス
LHD-6 ボノム・リシャールは、2020年7月12日
サンディエゴ海軍基地で火災発生 消火の後廃艦
もうお気づきだと思いますが、イオー・ジマ級から
ワスプ級までは太平洋の激戦地の島や
そこに投入された空母等の名が命名されています。
タラワ級の退役が近づき、後継として
アメリカ級が2014年10月に就役。
このタイプはウェルドックを廃止し
その分航空運用機能を強化しています。
LHA-6 アメリカ
LHA-7 トリポリ
ウェルドックを廃止したアメリカ級は
海兵隊から非常に不評だったので、
これ以降はウェルドックを復活させるそうです。
ただその搭載量は若干減少させるようですが。
海洋進出を目論む支那海軍も黙ってはいません。
それまで072型とその派生型の戦車揚陸艦32隻を
保有してますが、ドック型揚陸艦071型を新たに
8隻建造しました。
072型
071型
2021年には米海軍に対抗して075型強襲揚陸艦が就役します。
兵員は約1600名収容可能で、ウェルドックに
726A型エアクッション揚陸艇2隻を収容できます。
05式水陸両用戦闘車なら40輌程度搭載可能のようです
格納庫内には、Z-8J輸送ヘリ
Z-9多用途ヘリ
WZ-10攻撃ヘリ
Z-19攻撃ヘリ
など約30機を搭載できるとみています。
対空兵器は、1130型CIWS近接防空システム
HHQ-10近接防空ミサイル
を搭載しています。
現在3隻が就役しており、西沙諸島、南沙諸島を
含む台湾海峡の西南海域の防衛を担当する南海艦隊、
台湾海峡、連雲港より南の東シナ海と黄海の防衛を
担当する東海艦隊に配備されています。
あと5隻が計画中です。
上陸作戦に活用する軍備を拡充させ
どうやら台湾進攻を虎視眈々と伺ってるようですね。
このように強襲揚陸艦は空母に比べ
多種に渡る任務を遂行する艦と言えますね。
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