強襲揚陸艦って何なん?空母に似てるけど空母とは違うん?の巻 其之壱 | 第伍章「あっそう、ふ~ん!!」

第伍章「あっそう、ふ~ん!!」

主に戦史について取り上げてますが戦史には諸説ありますので、明らかな誤記以外はご容赦を!!

今月20日、米海軍の強襲揚陸艦アメリカが大阪港に寄港しました。

 

アメリカは物資を補給するために数日間滞在した後、

 

陸上自衛隊と米海兵隊が離島防衛を想定して行う

 

日米の合同訓練「アイアン・フィスト」に参加するそうです。

 

 

 

 

アイアン・フィスト

 

 

 

で、強襲揚陸艦って形は空母みたいやけど

 

空母とは違うらしい。

 

その辺のとこちょっとだけ見てみましょう。

 

 

 

空母とは、多数の航空機を搭載し

 

それにより艦隊上空警戒・敵地での哨戒・

 

攻撃により制空権を確保するための軍艦。

 

 

一方強襲揚陸艦とは、地上兵力(各種戦闘車両・兵員等)を

 

積載し、敵地に赴きこれらを投入し占領する兵力を

 

輸送する軍艦。上空から攻撃部隊を掩護するために

 

空母よりは少ないが航空機やV-22(オスプレイ) ・

 

ヘリコプターを離発着させるための飛行甲板を有します。

 

 

 

 

 

 

世界の上陸作戦思想は、第一次世界大戦時の

 

兵員はカッター等の手漕ぎボートで、

 

車両・物資は港湾を占領した後揚陸。

 

第二次世界大戦が勃発して暫くの間

 

ここから一向に進歩してませんでした。

 

 

しかし日本軍は、軽戦車・小型トラック等を

 

積載し上陸地点で揚陸できる大発動艇(大発) を開発。

 

 

 

 

 

 

大発の情報を入手した米軍は大層驚いたそうな。

 

そして大至急LCVP(ヒギンズ・ボート)の開発に

 

着手したそうです。

 

 

 

 

これの発展形がLCIやLSTなどです

 

 

 

しかしこのような小型艇では大海を渡ることが出来ないため

 

これを運ぶ輸送船が必要です。

 

帝国陸軍は、大発等多数の上陸用舟艇を搭載できる揚陸艦

 

神州丸とあきつ丸を開発します。

 

 

 

神州丸 艦尾のハッチから大発を次々と送り出します

 

あきつ丸は全通飛行甲板を有し、

偵察・哨戒等の航空機の離発艦を可能としました

 

 

 

あきつ丸は、世界初のドック型揚陸艦として

 

1942年1月30日就役。

 

緒戦ではその優秀な積載・揚陸能力を買われ

 

南方作戦で引っ張りだこでした。

 

 

1943年6月、あきつ丸は我国初の

 

オートジャイロであるカ号観測機の

 

発着艦実験が行われました。

 

 

 

 

 

 

この頃から輸送船団の被害が相次ぎ、

 

船団護衛の必要に迫られます。

 

そこに白羽の矢が立ったのがあきつ丸。

 

護衛空母への改装が行われ

 

対潜哨戒機として三式連絡機を採用。

 

飛行部隊として独立飛行第1中隊を新たに編成。

 

 

 

あきつ丸甲板上の三式連絡機

 

 

 

1944年8月7日から、輸送任務・対潜哨戒任務を開始。

 

11月には空母神鷹らとともにヒ81船団を編成。

 

 

 

神鷹

 

 

 

14日、ヒ81船団は伊万里湾を出港。

 

翌日昼頃、五島列島沖で敵潜クイーンフィッシュの

 

雷撃を受け2本の魚雷があきつ丸に命中し弾薬庫が誘爆。

 

急速に沈んでいきました。

 

 

 

あきつ丸を撃沈したクイーンフィッシュ

 

あきつ丸の沈没地点には日米双方に相違があります

 

 

 

 

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