ゲームの開発をしていた頃、社長がいつも、

「下請けになっら、あかんのやから……」と、口癖のように言っていました。

 下請けとは、「下請け根性」のことです。

 

 仕事を、下請けの根性で行うと、ロクな結果が出ないのです。

 

 どんな小さな仕事でも、下請けするのではなく、

「この世界に、新しい文化をを作るんやと言う想いで、仕事をするんや」と、社長は言っていました。

 

 私はこのことを、「クリエイター魂」と呼んでいました。

 

 クリエイター魂がなく、ただの下請け仕事をしていては……いつまで経っても、誰かに使われるだけです。

 

 そして、だんだんと仕事が適当になり……その結果、仕事自体も少なくなって行くのです。

 

 将来、仕事がなくなる……と言う不安も、下請け根性で、働いているからです。

 

 例え、どんなに小さくても……独立したメーカーとしての誇りを持ち、クリエイター魂を持ったなら、新しい仕事を創造することが出来るようになります。

 

 私は最近、「和洋菓子の絵」のデザインを描いていますが……あれは、菓子職人になりたいからでも、どこかの下請けのデザインをしたいかでも、ありません。

 

 和菓子と洋菓子の境界線を崩して、新しい菓子文化を創造したいからなのです。

 

 昔はもっと、菓子作りは、クリエイティブルな世界だったと思います。

 

 伝統とかなかった時代から、和菓子は作られていた訳です。

 

 だから、勝手に新しい菓子を創造し、広めて行った筈です。

 

 しかし、現代では……伝統に縛られているのと、食べる側の思い込みによって……同じような和菓子が氾濫しているではありませんか。

 

 これは、何も、和菓子を代表とするお菓子の世界だけの話ではありません。

 

 どの世界でも、伝統とか、こう言うものだからと言った時点で……最初に作った人々の心を忘れ、ダメになって行くのです。

 

 これらのことの多くは、下請け根性がもたらす弊害です。

 

 最初に、それらを創造した人々は、何もないところから創造したのです。

 

 もちろん、下請け根性など持ちようもなかったのです。

 

 最初の気持ちを忘れずにいれば……誰にでも、新しい文化を創造することが出来と思い……さぁ、今日も、考えるぞ。

 

 なお、このブログは「播磨陰陽師の独り言」の第55話を再編集したものです。