神社の神主さんという職業があります。

あまり知られていないかもしれませんが、神主さんにも「資格」が必要なのです。

私は大学を出てから鍼灸マッサージ師の専門学校に通ったのですが、大学時代に個人的な興味から神職の資格を取得しました。

特に神主さんとして仕事をしたいという気持ちはありませんでしたが、神社が好きという理由から勉強をしました。



そもそも神職というのは、定められた養成機関で単位を取得したり、講習を受けることによって付与される資格なのです。

取得できる大学は日本に2校のみ(國學院大學・皇學館大学)、その他は大きな神社に養成機関が設けられています。

大学では3〜4年程度の期間、神道に関する単位を取って実習に行くことで資格を得られる他、位は下がりますが数週間程度の講習で資格を得ることも可能です。








私は神道の学科ではなく法学部(入学してしばらくしてから資格を取ろうと思ったので)でしたので、主に3年程度で資格を取得したことになります。

もちろん神道以外の学部の学生で、資格を取ろうとする人は殆どいませんでしたが、自分の学部とは全く違った雰囲気や人間関係が味わえたのも良い経験でした。



授業としては座学と実技があり、座学では神道の基礎知識から歴史・専門的な分野などに加えて、他の宗教についても多く学べる機会がありました。

また実技では、基本的なお作法や祭祀のお作法をはじめ、装束の着付けや祝詞まで幅広く学びます。



そういった科目の単位を取るとともに、神社での実習を行います。

比較的大きなお宮に実習に行き、1週間程度滞在する中で、日頃身につけた知識やお作法を応用させたり、神社で働くための実務を経験します。

日本全国の大きな神社が実習の対象になっているため、その神社ごとに特有の体験も出来るのです。









そういったカリキュラムを履修することによって、ようやく神職の資格が取得出来ることになります。

そして大学卒業後は、神社のお家の方であればそのまま奉職(神社に就職すること)したり、数年どこかの神社で修行を積みます。

また一般の方であれば、求人のある神社に奉職するという形で神主さんになることが出来るのです。



私自身は神主さんになりたい訳では無かったので奉職はせず、大学を卒業してから鍼灸マッサージの専門学校に通いました。

ただ大学時代に身につけさせていただいた知識が、今のサロンのコンセプト、また趣味である旅行や神社仏閣巡りに大いに役立っております。

有り難いことに、どちらかというと専門学校よりも大学時代に得た物の方が、今の人生を豊かにしてくれている気がしますね。





☝️鹿児島県 霧島神宮の神主さんに見える枝