黒い羊の夢 -19ページ目

黒い羊の夢

綺麗な嘘と、汚い嘘の境界線。迷子はずっと気付かない。

 




旅に出よう 君が言うから
ごっくん!
さあ旅に出よう

ゲンジツが恐いかい? なら
ごっくん!
これで大丈夫

宇宙にだっていけるよ
ピーター・パンに逢えるよ
そっちはダメだよ
目覚めちゃうからね

旅に出よう 君が睨むから
ごっくん!
あらやだ 飲んじゃった

ついて来い 君が噛むから
ごっくん!
あらあら また飲んじゃった

宇宙はいやだよ
ピーター・パンはこわいよ
あっちにいきたい
きみからにげたい

もう旅から醒めなきゃ


追い掛けてくる君は三日月持って
逃げる僕は出口探して
あと何センチ?数えちゃいやだよ
あと何分?知りたくないよ
早く行かなきゃ
早く行かなきゃ


早く 逝、か、な、きゃ、


旅は続くよ 君は嗤う
ごっくん
おいしい夢の中

旅はきもちいいよ 君が言う
ごっくん
あれれ 出口はどこ?


忘れちゃった。




 




擦り抜ける衝撃音
悲鳴が揺れ踊る
僕の周りで 大人が揺れ踊る

オトナを知らない僕は
わからなかった
××を知らない僕は
ほんの僅かな好奇心で

刺す

指す

挿す

射す

さす

さしました。
僕がやりました。
先生は僕を縛って僕を差し出しました。

射す射す射す射す射す射す
痛みにサヨナラ
さすさすさすさす
摩れど取れない取れない取れない


「馬鹿にしないでよね。」


擦り抜ける衝撃音
悲鳴が揺れ踊る
僕の周りで 大人が揺れ踊る

オトナを知らない僕は
わからなかった
××を知らない僕は
ほんの僅かな好奇心で

繰り返す衝撃音
断末魔の喘ぎ
僕の周りで喘ぎ続ける

擦り抜ける衝撃音

擦り抜ける恐怖

擦り抜ける…

擦り切れる…



ねえほんとは…
壊したくなかったの。


僕は嘘つき呼ばわり


だから、
 





指を這わせて画面を愛でる

僕はキミがスキ

舌を這わせて画面を愛でる

僕はキミをアイシテル

「ワタシ ヲ キライ ニ ナルノナラ、ワタシ ヲ コロシニ キテ。」

画面のナカ キミが泣いている


キミが世界を呪うなら
僕はキミを守る
シニタイと鳴くのはお止め
僕がキミの代わりに…

キミがアイを嫌うなら
僕はキミに突き立てる
キエタイと喚くならどうぞ
僕がキミの目の前で…

痛みは悼み
四肢は傷み
快楽快楽これで落

アイシテルよどこまでも
オマエは誰にもやらぬ
アイシテルよどこまでも
オマエは解放してやるものか

アイシテルよずっと…
擦り切れるまで
アイシテルよずっと…
キミを殺すまで
アイシテルよずっと…
××塗れになりなさい
アイシテルよもっと…
よがり足掻いて壊れなさい

逃がさないずっと…
でもキミは逃げる
僕の腕はキミに届かず折れてしまうから

画面越し
画面越し
画面越し
突き抜けたい

画面越し
画面越し
画面越し
早く破りたい

画面越し
画面越し
画面越し
奪い去りたい

画面越し
画面越し
画面越し


キミをコロスなら僕がシンデヤル
キミがコロスなら僕はシンデアゲマス



アイシテル?
愛してる?
あいしてる?




嘘だよ。
ふわふわくらくら
依存症
ねえねえおゆびが
へらへらだよ

お酒まわって非行厨
らりらりらりら轢こう宙

さそうがさそうまいが
ぼくはからきしだめにんげん!

試しましょう
タメシマショウ?
どこからか悲鳴のダンス

ボクを独りにするなら
僕をこわすなら
思い切ってめつぶししなよ

ボクはとぶ
かなた
ボクはざいにん
サヨウナラ


ばーん


犬になって 堕落して
死んでしまいたいよ
またマイナス喰ってるって
笑ってもいいよ

屑になって 踏み潰され
消えてしまいたいよ
君に必要とされてないなら
どうだっていい

流れて
管って
嗚咽

謝罪して
切り開いて
恍惚


孤独も不安もいっそ死んでしまえばいいのに
生きてやしないけど
聴覚味覚ぶち壊して消えてしまえばいいのに
どうせできやしない


流れて
流し込んで
嘔吐

汚れて
砕いて
沈黙

流れて
管って
放心

笑って
造って



いつか描いた放物線はきらきら輝いて
僕を置いていく

いつか描いた未来像はてらてら笑って
僕を置いていく

置いていく
老いていく