趣味でパスタを作るようになって数年が過ぎた。アーリオ・オーリオには一定の自信がついて、ほとんど失敗は無くなった。色々と試して、自分なりの好みも定まったと以前記事にした。私は毎週1回か2回、食いしん坊なのでランチに2種類のパスタを作る。1食目はアーリオ・オーリオ、2食目はその日の気分で決める。最近はカーチョ・ェ・ペーペが多い。このパスタは散々失敗作を生み出した。YouTubeや他の人のブログなどで、レシピや手順やコツを見ながらやっているにもかかわらず、見事に失敗し続けて、ついには作らなくなってしまった時期があるほど。失敗は殆どがチーズ同士がくっついて塊になり、ゴムみたいに硬くて、それはそれは食べれたものじゃない。一度固まるとリカバリーが困難で、本当に難しいパスタだった。チーズを入れる温度の問題だと考えて、あるブログの情報から65℃以上でダマになると知り、料理用の温度計まで買ってトライしたが、やはり結果はNG。どうやったら上手く行くのかと、仕事より真剣に考えた。他にも、ボウルでパスタ湯とチーズのソースを作ってから、混ぜ合わせる方法や、コーンスターチなどを入れる方法。しかし、そのどれもが何らかの欠点があって、納得できなかった。コーンスターチなんて家に無い。もっとシンプルに、簡単にチーズのパスタが食べたかった。
ある時、本当に面倒臭くなって、チーズを事前に削るのをやめ、コーンスターチの代わりにパスタの澱粉を利用しようと、フライパンでブロンズダイス加工のパスタを茹でてみた。もたもたしているうちに、フライパンの上で温度が適温になったのだろうか、なぜか塊にならなかった。その時、失敗の原因は一つではなく、二つだったのだと悟った。
それでは私のカーチョ・エ・ペーペの作り方を紹介しよう。
パスタはガロファロの1.9mm。ガロファロはブロンズダイス加工なので、パスタソースが絡むという理由ではなく、澱粉がよくパスタ湯に溶け出すという意味で向いている。余談だが、パスタソースによく絡むと聞くが、本当だろうか? テフロン加工のパスタでも申し分なくソースに絡むと思う。むしろ、ブロンズダイス加工はアルデンテの時間が短く、扱い難い。だが、最大のメリットは「乳化」させやすいということ。ちなみに、水と油は混ざり合わないので、本来は乳化など有り得ない。ドレッシングと一緒で、媒介するものがあって初めてわずかな時間、結び付くというのが正解だろう。話は元に戻るが、チーズはパルミジャーノではなく、ペコリーノロマーノを選びたい。羊の乳から作られたローマの伝統的なチーズだが、思ったほど癖があるわけではないし、パルミジャーノより高価なわけでもない。塩味は強いとされるが、慣れの問題で、パスタ湯等の塩味で調整すればよい。あと、欠かせないのが黒コショウ。これもホールをミルで砕いて使うことをお勧めする。本当に香りが違うから。
黒コショウを砕いて、フライパンで軽く炒ったあと、パスタが浸るくらいの湯を入れる。パスタ湯でもいいし、ただの湯でも構わない。なぜなら、後でフライパンでパスタを茹でるから。黒胡椒スープを作る感じ。このスープを後でパスタに吸わせる。
最初からワンパンで茹でると、パスタを折らないと茹で難いので、私は8分茹でのガロファロを半分の4分茹でる。
まだバキバキの状態だが、フライパンには収まる。これから残り4分間パスタに胡椒のスープを吸わせていく。スープが少なくなってきたら適度にパスタ湯を追加する。カラカラにしない。けれどもスープパスタでもない。合計8分(茹で時間の表示通り)で火を止める。そこから少しの間、フォークやトングでグルグルとパスタをかき混ぜて冷ます。そんなに時間は気にしなくても大丈夫。ペコリーノチーズを用意している間に温度が下がる。
チーズおろし器を使って、このくらい削って、またトング等でグルグル回す。パスタ湯を必要に応じて加える。またチーズを削ってグルグル回す。これを自分が好みの状態になるまで繰り返す。その際、一気にチーズを入れると塊になりやすい。少しづついれ、グルグルするのがコツなのだ。
このくらいまで行けば十分である。チーズは少なくても案外美味い。最後に黒胡椒を削って、完成。(写真の下の方に見える赤トウガラシは、1食目にペペロンチーノを作った後、そのフライパンでそのまま作ったので汗)以上、食いしん坊のパスタ講座でした。それでは、また。




