はろー。
<前日のレビュー>
・グループH ホンジュラスVSチリ(0-1 ボーゼジュール)
このゲームみなさん観ましたか?これが俺の好きなフットボールの形です。リスクを冒して、ショートパスをつないで、人もボールも動き、良く走り、良く勝負する(最後が重要)。
初戦からここまでリスクを冒して勝負してきたチームは、今まで観た感じ無いと思います。欲を言えばもっと点が取れた。
いつもCFを張るスアソが怪我でバルディビアは慣れないポジションを任されていたけど、トップ下のマティアス・フェルナンデスと、ウイングのボーセジュール、サンチェスと非常に良い距離感を保っていた。
相手がパボンの1トップなら4バック、ほんで後半から2トップに替えてきたらすぐに3バックにする、そのビエルサのしたたかさ、そしてそれをしっかり体現できる選手たちの適応能力の高さは、ほれぼれします。
全員がコレクティブで、ディシプリンがある。
アンカーのカルモナのスペースを埋める仕事も効いていたし、両サイドバック(途中からWB)のビダルとイスラの運動量は、昨日のチリを支えていましたね。
完勝だったと思います。ホンジュラスは4-1-4-1の形でマティアスにパラシオスがつく形で守備的に入った。
いい形で奪うシーンがあっても、前線のパボンの運動量が無く、出しやすいところに顔を出してくれないのでなかなか起点が作れなかったし、チリの両サイドバックに引っ張られて、サイドハーフのアルバレスとエスピノーサが高い位置で仕事ができなかったのもしんどかった。
・グループH スペインVSスイス(0-1 フェルナンデス)
思い出してください。昨日のブログを。シミュレーションのスコアを…
シミュレーションはあてにならないと言いました。その通りだと思います。
でも、これがフットボールなんですね。
長くボールを保持しているチーム、たくさんシュートを打っているチームが決して勝つわけではない。
このゲームは、今後のフットボールの流れを考える上で契機となるゲームだったと思ってます。
俺はスペインのフットボールが大好きです。スペインやチリのフットボールこそ、俺が理想とする形です。
出来ればワールドカップでもこの2チームが上位に行く、あるいは優勝することで、最先端であることを証明してほしいです。
でも、超攻撃的スタイルがトップに君臨した2008-09シーズンを受けて、それを破るために堅守速攻に磨きを賭けるチームがあらわれるのは当然。
それが守備的サッカーと簡単に報道されてしまう日本は、正直どうしようもないレベルだと思いますが、それは置いといて。
そうやって、二項対立している者同士がしのぎを削り合って、フットボールは日々進化していく。
だからインテルの勝利も、昨日のスイスの勝利も、必然と言えば必然であり、これがフットボールだといえばそこまでなのです。
ミーハーの方々はスペインが負けたことに相当驚くでしょう。スイスの戦い方がおもんないと切り捨てることも可能だし、おそらく切り捨てるんでしょう。
でもこのゲームは、それで終わらせてほしくない。彼らは完璧なスカウティングに基づいた、完璧なゲームプランを練り上げ、それをワールドカップの初戦という一番難しい場面で、100%発揮した。
しかもエースのフレイ、途中で守備のリーダー、センデロスを欠いた形で。
自分はリーガをよく観ます。リーガやアーセナルのフットボールが大好きで、この2チームのゲームは、ずっと観つづけています。その俺が言うんだから間違いない。
スペインはあんなもんではないです。
イニエスタは本来の6割の出来。セルヒオ・ラモスは試合途中にわき腹をずっと気にしてヘスス・ナバスのサポートに行けなかった。
トーレスも精彩を欠いていたことは明らか。
オシムも言っていたが、リーガやプレミア、セリエAの選手たちは普段ならバカンスで体の疲れを落とす時期。非常にタイトなスケジュールで来ている。明らかに今大会はどの強豪国もコンディションが悪い。場所が場所なので、余計に疲れが出てしまいますよね。
前回はドイツ大会でしたからまだいいとして、2002年も強豪と言われるチームは軒並み負けていきましたね。決勝に進んだドイツは決勝までの組み合わせに恵まれ過ぎた。
FIFAもワールドカップの在り方を考える時期に来たのかもしれません、
あんなもんではないことは本人たちが一番わかっているし、この敗北が必然であったことは彼らが一番分かっていると思います。
残り2戦、一スペインファンとして楽しみに観てみたいと思います。
・グループA 南アVSウルグアイ(0-3 フォルラン2 A・ペレイラ)
ウルグアイのいいところばかり見えたゲームでした。フォルランがトップ下に入ったことで、嫌な位置でボールを受けて、フィニッシャーというよりもスアレスとのラインを気にしながら、司令塔的な仕事をしていました。
これは、南アの、5人の中盤に対して少しでもイニシアチブを握ろうとする考えから来るものだと思いますが、大変機能していたように思うし、
南アに決定的場面を90分通して全く作らせなかった、前線からのプレッシングと、リトリートして跳ね返す守備をうまく使いこなしていた。
前線のスアレスの起点となる動きは、何度もディフェンスを苦しめていましたね。いいチームです。
南アはやっぱり力の差が出ましたね。中盤での性格で、確かなパス、確かなトラップ、サポート、追い越す動きなどの、ボール保持者の周りでの運動量、全てにおいてウルグアイに負けていたと思います。
<本日のプレビュー>
対戦カード(シミュレーション結果)
・グループB アルゼンチンVS韓国(3-1 イグアイン ディ・マリア パレルモ、パク・チソン)
韓国がギリシア戦のようなプレーができれば、このゲームは相当おもしろくなるのではないかと思います。
やはりキーマンはキ・ソンヨンとキム・ジョンウの2ボラとチャ・ドゥリとイ・ヨンピョのサイドバック
彼らがメッシに仕事をさせず、高い位置で奪って、代名詞の縦に速い攻撃の起点となれるか。
運動量をポジショニングでフォローするベロンと、世界NO.1のアンカーマスケラーノの裏をどれだけつけるか。
アルゼンチンはサイドバックがあまり上がらないので、サイドの裏というよりもサイドを起点にしながら、彼らの裏、バイタルをついていく展開になると予想しています。
アルゼンチンがボールを長く保持する時間帯が多くなるとは思いますが、決して焦らないことです。
このゲームは、もしかしたら歴史に残るゲームになるかもしれません。楽しみです。でも韓国に過度の期待をしないことですねw
・グループB ギリシアVSナイジェリア(2-3 サルビンキディス カリステアス、マルティンズ ミケル オビンナ)
両チームとも絶対に3ポイントが欲しいゲームです。
ギリシアは韓国戦、全くいい出来ではなかったところをどう修正してくるのか。3人のCFを並べるのはいいが、身体能力ではナイジェリアに敵わないかもしれないし、今大会のナイジェリアはかなり組織的です。
ギリシアは2トップ採用も含めて戦い方を変えてくるかもしれないですね。
・グループA フランスVSメキシコ(4-1 アネルカ3 リベリー、フランコ)
両チームとも決して本調子ではありません。組織的に攻撃ができず、単調な攻め、分かりやすい、守りやすい攻めが見られた1節でした。
どう立て直してくるか。フランスはアンリの起用法、サイドバックも絡んでの分厚いサイド攻撃が展開できるか。メキシコはやっぱりマルケスです。大半のビルドアップはマルケスから始まります。マルケスをボランチで起用する可能性も含めて、彼らの得意のパスワークを、どの位置で披露できるか。
グルキュフとマルケスに個人的には注目してこのゲームを観てみたいと思います。
あと、日本人としてメキシコのパスワークはかなり参考になる点が多いです。トラップの方向、優先順位の共通理解、ポジショニング、全てがお手本です。
注目したい一戦です。
今日も世界のフットボールを楽しみましょう。
本日も