ビットコインの送金手数料がビットコインの半減期を迎えてから高騰しています。

 

ビットコインの送金手数料は、ウォレットが決めているわけでも、取引所が決めているわけでもありません。

 

  1. ビットコインのブロックチェーンの混雑具合
  2. ビットコインのアドレス形式
  3. ビットコインのトランザクションのデータ量

 

この3つの要因によって変動します。

 

 

  ビットコインのブロックチェーンの混雑具合で変動する手数料

 

まず、ビットコインのブロックチェーンの混雑具合によって、少しでも早くビットコインを送金したい人たちが、高い送金手数料を設定して、ビットコインを送ると、その送金手数料の平均値が高騰します。

 

ビットコインの半減期を迎えた4月21日にビットコインの手数料が高騰。

高騰の原因はビットコインのNFTが原因といわれています。

 

 

現在は、この平均値が下がってきました。

ちなみにこちら4月22日の日本時間24時に1BTCを送信する際にLedger Liveで表示されたのビットコインの送信手数料です。

 

 

標準でも6万円を超える手数料でした。よく見ると、標準と、低速の1キロバイトあたりの手数料がかなり剥離していることがわかります。高速と標準の手数料の差はほぼないのに低速だと1桁も違います。

 

これは、手数料の平均値が大きく変動しおり、Ledger Liveが正しい手数料平均値を計算できていないからです。

 

しかし、4月23日の午前には手数料もだいぶ下がってきており、剥離も少なくなりました。

 

 

高速の値はまだおかしいですが、標準の値が、低速とは剥離していません。

 

手数料が異常に跳ね上がると、Ledger Liveの手数料計算の数値がおかしくなるようです。

1日でここまで手数料の表示が違うこともあるため、送金したいときはまず、手数料が平均値に比べて高騰しすぎていないか?

確認してから、時間を空けてみてください。

 

例えば、ディズニーランドのファストパスやUSJのエクスプレス・パスなどを思い浮かべてみてください。

混雑が予想されるアトラクションには追加料金を払うと乗れるというのと似ています。

 

これと同じように、1秒でも早くビットコインを送りたいという人は、お金を払って送金手数料を上乗せしてくるのです。

 

ディズニーランドでも比較的混雑していないGW空けなどはファストパスを買わなくても、アトラクションに乗れます。

 

それと同じく、ビットコインも価格が低下しているときや、ニュースがないときは送金手数料が安くなります。

 

ビットコインの送金が多くなるときはビットコインの暴落時や瀑上げ時。

また取引所が何らかの需要があって、ビットコインのアドレスを整理するときなどが挙げられます。

 

一時期バイナンスがビットコインのアドレスをまとめるためにトランザクションを大量に送ったときもあり、何ブロック先までもすべてバイナンスのトランザクションが待機状態だったときもありました。

 

このように需要によって送金手数料が上がるときがありますが、時間がたてば落ち着く傾向にあります。

 

なお、5月には手数料は大幅に安くなりました。

 

  ビットコインのアドレス形式によって違う送信手数料

 

次にビットコインのアドレス形式によっても手数料が変わります。

 

現在、ビットコインのアドレス形式は4つあります。

レガシー、セグウィット、ネイティブセグウィット、タップルート。

この4つのうち、一番古い形式のアドレスがレガシーというタイプのアドレスです。

数字の1から始まるアドレスがレガシー形式のアドレスになります。

数字の3から始まるアドレスがセグウィット形式のアドレスになります。

bc1から始まるアドレスがネイティブセグウィット形式のアドレスになります。

同じく、bc1から始まるタップルート形式のアドレスもあります。

 

このレガシーアドレスでの送受信は手数料が、他のアドレス形式に対して3倍ほど高いです。

受取アドレスはこのアドレス形式にしてしまうと出金時、自分が送金したいときに手数料が高くなるため、セグウィットやネイティブセグウィットで受け取りましょう。日本の取引所はタップルートは非対応なので、タップルートは使わないでください。

 

そして、最後に、送信データ量による手数料です。

 

 

  送信データ量によって違うBTCの送信手数料

 

これは、以前も何度かお伝えしていますが、1BTCを1回で1つのアドレスで受け取るのと、1BTCを100回に分けて、受け取るのでは送信するデータ量が違い、後者は手数料が高くなります。

 

ビットコインのアドレスは送受信するたびに分岐して、新しいアドレスが自動生成されます。

送受信の回数が多い場合、それだけ、送信する際にはデータ量が増えてしまうということになります。

 

ビットコインの送金手数料はサトシパーバイトという単位で決まっています。

トランザクションのサイズあたりの手数料を高く設定している人が優先的にブロックチェーンに取り込まれます。

 

ビットコインの数量は手数料には関係なく、何回に分けて受け取ったか?が手数料に影響します。

 

そのため人によっては、全く同時に0.1BTCを送るのに、15万円ほど掛かる人もいれば、同じ0.1BTCを送るのに3,000円で済む人がいるのです。

 

この差は、トランザクションのサイズの違いです。

 

ただし、冒頭でもお伝えしたように、手数料は毎ブロック変動しますので、急ぎでなければ、少し様子を見て送りましょう。

 

トランザクションのサイズの違いがあっても、数日から数週間、送金するタイミングを伸ばすことで、手数料が半分以下になることもめずらしくありません。

 

高すぎる!と思ったら、送らない

というのも選択肢の一つです。

 

またLedgerのコインコントロール機能を使って、手数料が安く済むアドレスごとの選択をしてトランザクションの送金ができたりします。

 

 

このように手数料が高いときに考えられる手段はいくつかあります。Ledger Liveの手数料がおかしいな?と思ったら、時間を置いてみましょう。