こんにちは。原田綾子です。
寒い日が続きますが,日差しが徐々に柔らかくなってきていることに気づきます。
春に向けて,少しずつ少しずつ・・・。
今,春になろうとしている,この時がとても好きです。
昔,桜の木から染め物を作る職人さんのドキュメンタリーを観たことがありました。
桜の花が咲く時よりも,今この時(寒い冬の日)のほうが,
桜の木の中にある「色」になる素が最も美しい色を出す,
ということを職人さんが言っていたことを思い出します。
小学校教員時代,毎月各クラスの担任が一人ずつ
朝会でお話をする「お話朝会」というのがありました。
そこで,担当の月に,私は1~6年生の子どもたちに,
桜の木の染め物職人さんの話をしました。
「今,花開こうとしてじっと待っている
この瞬間がいちばん美しいんだ。
自分の花を咲かせようと,今,その瞬間を待っている。
じっと,じっと,・・・・・じっと待っている。
高くジャンプするために,深くかがんでいる時間。
何も変化していないようで,
実はとてもパワフルな時間なんだ。
冷たい雨に打たれて,冷たい風に吹かれて,
寒い凍えるような冬を乗り越えて
凛と張り詰めた空気の中
見えないところで,深い部分で,今,
無限の可能性を引き出そうと準備している。
とってもとっても美しい。
輝いている時間。
そんな時を大切に,自分の花を咲かせよう。」
低学年の子どもたちにもできるだけわかりやすく工夫して話をしました。
でも、伝わったかどうか心配もしていました・・・
教室に戻り,朝の会を済ませ1時間目の授業を始めようと準備していると,
1年生を担任している U先生が私の教室に来た。
U先生は私がとっても尊敬している50代の男の先生。
先生は,こう言いました。
「綾子先生の朝会でのお話の感想を,
子どもたちに書いてもらったのでよかったら読んでくださいね。
ちゃんと子どもたちの心に届いていますよ^^」
と,子ども達の感想文が綴じられたものを渡された。
それを読んで,嬉しかった。
U先生のさりげない想いも嬉しかった。
・・・・・・・・・・
算数の授業の中で,いつも同じ問題でつっかかり苦しんでいる子がいた。
何度チャレンジしても正解できない。
そうすると涙がその大きな瞳に浮かぶ。
私はすぐに手を差し伸べなかった。
その子の力を信じて,しばらく見守ろうと思ったからだ。
すると,ある子がこう言った。
「できなくても,きっとできるようになるよ。
花開こうと,今,準備しているんだ。
そのときが,いちばん美しいんだよ。
だから,だいじょうぶ。応援しているよ。」
他の子どもたちも
「失敗,いっぱい,大歓迎♪」
そう言って彼を応援していた。
私は,子どもたちの優しさと愛に触れて感動していた。
私が伝えたいことは
確かに子どもたちの心に届いていた。
桜の染め物職人さんの番組を観てから
わたし自身も、そんなふうに自分を勇気づけるようになりました。
花開こうと,今,準備しているんだ。
実は そのときが,いちばん美しいんだよ。
だから,だいじょうぶ。応援しているよ。
毎日がんばっているお母さんを応援したい!!
お母さんの心のコップが勇気のエネルギーでいっぱいになりますように
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