和太鼓で曲が打てるようになったから基礎ができているとは限らないし、基礎ができたからといって曲が打てるとも限らない。
基礎打ちと曲打ちは別物と考えた方がよいようです。
何事も基本は大事、和太鼓でも基礎打ちはとっても大切なもので、基礎打ちを繰り返し練習する事で太鼓の技能は確実にアップします。
細かいフレーズを打つ、持続力を保つ、強弱を打ち分けるテクニックを身に付ける、などなど、自在に音を出せる力量は必要とされます。
一方、曲を打つのは基礎の力に表現をするという要素が加わって来ます。
これはその曲その曲で表現するポイントが異なっており、曲を習得する時に同時に伝えられてしかるべきものとなります。
表現をする際に求められるのが基礎力、基礎力が身に付いていないと表現がうまく行かない事が考えられます。
和太鼓の基礎力と曲演奏の関係は例えば英語劇を演じるのに似ています。
英語劇を演じる時、英語力という基礎力がないと演じる事に限界が生じる可能性があります。しかし、台詞を丸暗記してしまえば意味がわかっていなくても劇を演じる事はできてしまう。
基礎力はRやTHの発音がきちんとできるかどうかいうところかと。
曲練はそのもの単体で仕上げて行かないと表現豊かなものにはなりません。
その面白い卑近な例として、基礎打ちではしっかりテンポキープができているのに、いざ曲の演奏になるとテンポキープできずにガンガン走っちゃう。
その原因はとっても単純で、曲練の時に走らない練習をしていないから。
この是正方法としては曲練の時に走り出したら練習を止めてしまう事。
冷静になって、テンポキープができるようになるまではそういう荒治療が必要に思います。
走る所はだいたい決まっているのでそこを意識してテンポをキープする練習を重ねる。
基礎練も曲練も反復練習による「馴れ・習慣付け」かと。
そういう観点に立つと基礎練と曲練は別物と思います。