終末期 流した涙は嘘じゃない
今心配なのは 命よりベッド代だよ!
エビ象
な、
な、
なんと!
さっき病院に行ったら
ばーさんがベラベラしゃべり始めた!
おったまげーーー!
不死身かよっ!
変な事言いよったでー。
あんたがさっき拾ってたお骨は
誰ので?
とか
もう私の葬式済んだんじゃろ?
帰ってもええんじゃろーか?
とか、
もうみんなに私が死んだこと
ゆーたんじゃろ?
とか、とか。
うんちが出たわー。
変えてぇ!
とか。
ほんまに出とったわ。
そのままそっと閉じました。
うそやん!
坊さんと葬儀屋さん
予約しとったのに!
あわてて電話して
キャンセル言いましたよ。
で、ですよ。
こうなったら早く病院から出てもらわんと
ベッド代が1日9千円だから、
はよ帰らそ!
姉に言うと、
まだ気がかりなことがあるんじゃろーな。
と。
そういえば…
なが男の夜中の雄叫びで
つぐちゃんもすえちゃんも眠れないので、
わたしが家借りて三人で住もうかとか
相談してたんですよ。
パパになが男を任せてね。
そしたらつぐちゃんが、
お父さん可哀想じゃが。
あいつが入院でもすればいいんじゃが。
というところで
話は終わってたんだけど、
わたしは本気でそれも考えてたんですよね。
ばーさんが帰ったら
出て行けれんがな。
やっぱりみんなでなんとかしようかな。
ばーさんのことも、
あのクソ野郎のことも!