23年下半期シリーズ Part 3!
今回は、娘の中学受験についてです。
まずは、起立性調節障害とADHDグレーについても触れつつ。
起立性調節障害
夏休みが終わり学校が始まっても、娘は学校に行けませんでした。
朝、起きれないんです。
怠け者とか、そういうレベルではないのは見た感じで違いました。
いろいろ調べて、起立性調節障害というものを見つけました。
ざっくり説明しますと、ホルモンバランスの変化などで、自律神経が乱れ、朝起きる時に交感神経が働きにくく朝起きれないというもの。
全体的に午前中は鬱っぽい感じで、午後から活動的になり、逆に夜になっても交感神経が副交感神経に切り替わりにくく、夜眠れなくなる傾向が高まります。
実際、夜中に「眠れない」と泣くことが続いていました。
そこで各方面に相談したりWebで調べて、まずはAmazonで簡易の血圧測定器を購入し、毎朝手首に巻いて測ってみました。
案の定、上は100を切ります。95〜98ぐらいが多かったです。
驚くほど低すぎるわけではないけれど、起きるには辛い数値だなと理解しました。
次にとった対策が、豆乳を日頃から飲み、納豆を推奨。
おやつに納豆を食べる娘を時々見かけていたので、本人はあまり苦にせず食べてくれました。
基本的にタンパク質たっぷり、塩分も多め(血糖値を上げるため)でOKですし、野菜や果物も食べるけれど、鉄分を意識するもののタンパク質を優先。
魚を食べてほしいけれど、タンパク量を考えるとお肉がいいならそれでよし。
今はタンパク質優先!!(ほぼ呪文のように娘の前でもよく言ってます。)
それとAmazonで中華系の安い光療法の機器を購入。
国内の、光療法で有名な機器は4万円超なので手が出せないので、「これでダメなら本家の物を買えばいい」と思い、安価に4千円の機器を買いました。
これを毎朝、朝ごはんを食べながら、15,000ルクスの光を浴びるようにしました。
一連のこういったものを続け、だいぶホルモンバランスが落ち着いてきたのか、最近はすんなりと起きれるようになっています。
8月ごろは時々登校できない日もあったのですが、11月と12月は風邪などなければ、登校ができるようになってきました。
ADHDグレーっぽさ多発
もともとASDの衝動性だったり、ADHDの一部の傾向があった娘。
小学1年生の初めての担任面談では、「教室では座れていません」と驚愕の事実を聞きました。
本人に聞くと、「いろいろ面白いものが目について、座らなきゃいけないのは知っているけれど、どうしても座れないの」と。
学童でも、校庭の草花などどっぷり観察していて、おやつタイムを忘れ号泣とか。
好きな本を読んでいる時間は、肩を叩いても気づいてもらえないぐらいのめり込むとか。
整理整頓しろと言えばするけれど、基本的に「雑」とか。
勉強は突出して暗記がすごいとかではないけれど、平均よりは上なのは感じるし。
いろいろと「う〜ん」と思うことがあっても、まあまあ世の中に合わせていました。
合わせられることも多かったので、直球のADHDでもないのは分かっていました。
ただ、10月ぐらいからいろんなストレスが溜まって、ADHDの負のエネルギーの方が顕著に表に見えるようになってきていたので、こちらもかなり焦りました。
宿題ができない、物事に取り組めない、ヒステリックになる、感情のコントロールができない、過去の記憶を思い出して泣き出す、忘れ物が多い、やるべきことすぐに忘れる、etc.
上手くできないし上手く周りに合わせられないから、隠し事も多いし、嘘も多いし、誤魔化しも多いしで、できない自分を全部臭いものに蓋をして、平静を装うけれど上手くいかないとすぐに泣いてヒステリックを繰り返している時期でした。
そして私の方も娘に引っ張られて、常にヒステリックになっていました。
一時期、療育も考えたのですが、まずは公文の先生でご自身の子でもADHDのお子さんがいる先生に、相談してきました。
私の教室にも、発達障害の診断が出ている子もグレーの子もいたので、知識はゼロではなかったし対処法も少しはあったのですが、私より経験豊富な先生にご相談を持ちかけました。
それと、小学校のスクールカウンセラーさんとの面談も。
今年のカウンセラーさんは優秀だと聞いていたので、早々に予約をとって相談しました。
その方々とのお話を総合して、自分の心構えを変えてベクトルをチェンジ、あとは娘にもわかりやすく説明をしつつ「どうしたら自分が楽になるか」の方法をいくつか伝授しました。
なにせ、発達障害の子もグレーの子も、一番疲れているのは本人で、不便を感じているのは本人なので、どうやったら回避できるか、解決できるか、対処できるかをしっかりと自分のものにしていくのは当人でしかないからです。
そこで解決が見えた11月、いろんなものを片付けるために「学校を休も!!」と決めました。
娘はそんなのダメでしょと焦ったけれど、「いいの、親が良いと言っているからいいの。しっかりと片付けるものと終わらせるものを終わらせて、しっかり今の自分を休ませて、それから気持ちがスッキリしてから登校すればいいから」と言い聞かせました。
その間、適当に終わらせようとしたり、隠したり、やったと嘘をついていたのも全部見抜いて、隅から隅までしっかりやりきって、隠し事なしにして。
気持ちのごちゃごちゃも全部話を聞いて、嫌だと思ったクラスの子の話も聞いて。
意外と2日間ですっきりさせることができて、明るい顔になり登校していきました。
正直、もっとかかると思っていたので拍子抜けしましたが、よしとしました。
起立性調節障害もゆっくり回復していたし、ストレスも全部降ろさせて、すぐに全部が楽になったわけではないけれど、11月後半からは生活が徐々に戻ってきていました。
「べき」論の世の中
この時、スクールカウンセラーさんが、「今はSNSの時代で、子どもたちも「こうするべき」で論破しようとする子が増えているんですよ」という言葉が印象的でした。
「この先、娘さんはこういう「べき」の空気で生きづらさを感じることが増えるかもしれません」と、心配げにご忠告をくださいました。
まあ、おっしゃることは痛いほどにわかります。
私も中学時代は特に、周りと自分の感覚の違いを感じていましたし、そうならないように周りに一生懸命に合わせるようにしていました。
元々マイペースですし、いわゆる女子っぽいノリはないし、どちらかと言えば経済や社会や人生や哲学を語るのが好きなので、そういう話を話せる人が誰もいなかった中学時代は閉塞感がありました。
自分が自分らしくいた3年間ではなかったです。
高校の時には、クラスが自分の感性と似ていたので、だいぶ楽でしたし楽しい3年間でした。
なので、スクールカウンセラーさんが仰った「生きづらさ」は、私の中学3年間であり、容易に想像できたので、娘の方向性をいろいろと考えさせられました。
で、娘と再認識したのが、中学受験でした。
中学受験
実は既に夏休みの時期には、とある中高一貫校を念頭に学校見学に行っていたんです。
そこは、公文国際学園。
普通に中学受験4科目(算数・国語・理科・社会)の受験もできますが、2月1日の本命の日の受験はこちらではありません。
2月1日は、帰国子女枠と、いわゆる公文枠の2科目(数学・国語 or 国語・英語 or 英語・数学)の受験ができます。
算数ではなくて数学です。
つまり中学の数学が試験になります。
英語の選択もできます。
こちらは高校レベルまで進んで長文が読める人の試験です。
2科目とはいえ中身は、公文で学習が進んでいる子向けの受験なんです。
コツコツと長期間学習を続けていれば、決して難しい話ではありません。
娘は、国語は既にI教材を復習中、数学はHで、英語もH2を学習中です。
小6のころには、全てI教材は修了しているかと思います。
*公文は1教材を1学年でカウントしています
A=小1
B-小2
:
I=中3
実は1年前、住んでいるのが首都圏というのもあって周りは中受の塾に通う子もちらほら出てきて、娘に「中学受験はしたい?」と聞いたことがああります。
その時の返事は「今やっている公文の努力がゼロになるようで嫌」と言われました。
ゼロになることは決してないことは説明しましたが、なんとなく嫌なのだそうです。
そして今年の夏、気持ちを再び聞いてみた時に、「そういえば・・・」と公文国際学園の話を出しつつ、そこの受験なら公文の頑張りがそのまま成績に反映するよと説明したところ、「それならやってみたい!!」という返事になりました。
なお、このとき私の誘導が入っていたかというと・・・はい、正直言うと入っていました。
本音を言うと、私自身が校風を気に入っているんです。
校長先生の言葉。
「東大に入れる成績だから『東大に行きなさい』と指導するのは間違っていると思うんですよ」という言葉から始まり、「自分で考え 自分で判断して 自分で行動する」と「異質の他者を認める」という考えが、心に響いたんです。
この言葉、完全に「公文式」だなあと、しみじみ実感したんです。
公文公(くもんとおる)会長のポリシーだなと。
公文の学習というのは、完全に「主体」なんです。
主体が明確で、主体が目的意識を持ち、そして主体的に行動するのが公文式学習。
主体をまず基本的な是としていて、それゆえに他者も是認するのが公文式です。
みんなちがって、みんないい(金子みすず)です。
超がつくほどマイペースな娘には、居心地は悪くないはずです。
帰国子女の子もいるし、すごくできる子も、まあまあの子も、いろんな子がいて、そのすべての子が「自分のペースで」勉強するのが公文だと直観的に理解しました。
ただ自分のペースでのんびり進むのではありません。
その歩みの道をしっかり作るのが公文式の教室であり指導者です。
それと同じように子どもが自分の力で歩むよう導くのが、公文の学園なのだと。
だいたい、公文のI教材を小6までに2科目進むことができるような子は、基本的に能力は高い方ですし、公文育ちなので自立は高い子ばかりです。
純粋に優秀な子もいるけれど、一部には、少し偏りがあってADHDのどこかが得意で不得意な子(娘はそのタイプ)もそれなりの割合でいるでしょうし。
公文で小6まで続けた親御さんというのも、本人の自主性を尊重するとか、あるいは別の習い事やスポーツで文武両道なご家庭が多いです。
優秀でサーっと高進度にたどり着いたご家庭で首都圏の場合は、ほとんど小3で中学受験専門の塾に移っているので、中学受験命のご家庭は少ないですし。
実際、公文生対象の学校説明会は地味な親子(良い意味で!)が多く、なぜかリュックの子が多かったし、父息子の参加もちらほらいたし。
それに、寮もあるんですよ。
東京神奈川の生徒も寮に入れますし、全国からも子どもが集まります。
帰国子女枠の子は海外経験がありで寮に入る子もいます。
娘は保育園にも楽しく通っていたタイプで、寮があると知るや目を輝かせてました。
一方で、普通に通学の子もいますし。
校則もなく、自分たちで自分たちのことを律している空気が伝わります。
良いか悪いか、するかしないかは自分で決めることです。
それをしっかり見守ってくれる先生方がいる学校だと感じました。
↑この辺は、テレ東Bizの「THE 名門校」という番組の配信を見て感じました。
そんな校風の良さが娘を救ってくれるかもしれないねという話を娘としつつ、今まで通り、毎日の公文を進めていこうねという話になっています。
今年の夏は、公文生対象の学校見学をしたのですが、説明会が終わって自由時間になり一番最初に向かったのが、図書館でした。
そんなに多読する方ではないのですが、図書館は好きなようです。
(その日に2回も図書館に行った。)
それと寮の見学もして、校内を少し歩き回りました。
最初、寮の中を見学するのは嫌がっていたから、現実は見るのは勇気がいったんだろうと推測。
(自分は自立できるか不安がっていたから。)
あとは校舎内のあちこちの廊下やロビーに、自習机や長机と椅子がたくさん。
受験直前の子は朝早くから自習しているようで、娘も机がたくさんあるのに嬉々としてました。
(我が家でも、狭い賃貸なのにその日気分であちこちで勉強するタイプだしな〜。)
秋には学園祭もあったんですが、そちらは体調もメンタルも最悪な時期だったので、来年の楽しみということで、パス。
にしても、まさかこんなにガッツリと中学受験風のことをするとは思ってもいませんでした。
公文国際学園は試験が特殊なため、どこの中受塾でもデータがふわっとしているようで、模試の偏差値にも乗らないか参考値らしいです。
中受の塾にも行かないですし、いわゆる中受と同じではないです。
でも学校説明会とか行くと、中受っぽいなぁと初めて感じました。
ま、いちおう、狙いは定まりました。
あ、でも問題が一つありまして。
ここの学費が、首都圏の私立としては平均的なんですが、それでも高い!
私が合格しないと、学費が用意できません。
寮も入るとなれば、なおさらです。
ひょえぇぇ!!!
・・・現場からは以上です。