地獄の日々 | 隆起性皮膚繊維肉腫になりました~DFSPってなに?

隆起性皮膚繊維肉腫になりました~DFSPってなに?

隆起性皮膚繊維肉腫(DFSP)という皮膚がんになりました。100万人に5人という珍しい病気らしくて、体験者の情報があまりないので、誰かの参考になればと思いブログを始めました。

ここから更なる地獄の日々。
穴に詰めていたお団子ガーゼがなくなって空洞になった脚は、ますます弱くなり、もはや歩ける状態ではない。それを無理やり歩くので、痛いなんてもんではない。
杖を握りしめる右手にも負担がのしかかり、手首が痛い。ていうか体中、どこもかしこも筋肉痛で、ちょっと歩くだけでも息が上がる。そしてこんなにつらくてきついのに、全然痩せないのもすごく理不尽に思う。

たまりかねて、松葉杖を導入する。父が生前お世話になったケアマネさんに連絡してみたところ、すぐに福祉用具の業者を手配してくれた。松葉杖を自費で借りたいとお願いし、持ってきてもらう。なんと月額1000円!自費ですよ?と確認したけど、1000円だった。
介護保険なら、その1割とか2割とかの負担で借りられるってことです。わたしは介護認定がないので10割負担で1000円。ありがたいです・・・
たぶんだけど、整形とか外科とかで手術したなら、絶対に退院前に松葉杖を提供されたと思うの。皮膚科は皮膚しか診ないから・・・!?

そんなふうに、地獄の日々は過ぎていきました。毎日出勤して、カタカタと杖をつきながら働く。帰ったらぐったりで母が作ってくれたご飯を食べる。シャワーを浴び、痛さにうめきながら傷の処置をして、寝る。
帰りにスーパーで買い物とかも全く無理なので、このころは歯磨き粉1個、靴下数足でもネットショッピングを利用してました。荷物が届いた段ボールを開いてたたんで捨てるのも母。高齢の母に介護される情けない娘です。

ところでみなさん、杖の付き方、ご存じですか?
杖は、健側につくんですよ~~!!

わたしは左脚が患部なので、患側(かんそく)といい、健康な右は健側(けんそく)といいます。レントゲンなんかで比べるために両方撮るのを「健側対比」と言ったりします。
で、杖は、健側の腕で持って、左脚と右の杖で体重を分散させる。痛いほうに杖をつくのは間違いです。
でもこれは、ドラマとかでも結構間違ってることが多くて、うちのリハさん曰く「あー杖の付き方が違う!」と気になってドラマの内容がわからないと(笑)
ちなみに松葉杖は2本組で借りましたが、家の中やオフィス内は狭いし、両手を松葉杖につかうと物が全く持てないので、片方だけで使うことが多かったです。片方だけでも、それまでの父の遺品の1本杖や4本杖に比べると、段違いで安定性があり動きやすかったです。