【「はかる」ことについて】 | 大阪・天満橋 パーソナル/プライベートヨガ専門☆ココロとカラダの調律師・パーソナルヨガトレーナーAyakoのハッピーハーモニーライフ

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ココロとカラダの調律師・パーソナルヨガトレーナーAyakoですクローバー

 

 

前回の記事で

「苦痛と知識の関係」

についてお話しさせていただきました。

↓↓↓

 【『苦痛』は知識のモト】


その中で、「不幸と幸福」や

「苦痛がある状態とない状態」など

「比較」

することで知識を得ているという
お話をさせていただきました。

 

(こちらは2012年2月7日のコラムを加筆修正したものです。)

今回はその「比較する」ということ、

「はかる」

ということについて考えてみたいと思います。


「はかる」ことをサンスクリットで

「मा (マー )」

と言います。


「計る」
「測る」
「量る」


日本語にすると
たくさんの漢字がありますが、
ひっくるめて

「はかる」

です。


全ての知識はこの
「はかる」ことで
成り立っています。


「五感」というものさし、
「感覚器官」を使って
「はかって」いるのです。


例えば「暑い」だけでは
それは意味をなしません。


「寒い」があるから
「暑い」があるのです。


同じように、
長いか短いかも、
良いか悪いかも、
どちらか一方だけでは
成り立ちません。


その究極は、

「『ある」』か『ない』か」

だと思います。


それもすべて

「はかっている」

のです。


この「मा (マー、はかる )」という言葉は、
色んな言葉の「語根」となっています。


ひとつは「幻」を意味する

「माया (マーヤー )」

です。


これはプラクリティ(物質・働き)と
同義語でもあります。


この現実世界であるプラクリティの世界は、
ただ「はかっている」ことがあるだけで
実はそこに「実体」はないのです。


「暑い」という実体も、
「長い」という実体もないのです。


究極に言えば、

「ある」

ということすら「実体」は

「ない」

のです。


なぜなら、それはいつか
「ない」になるかも
しれないからです。


今ここにあると思っている物体も、
確かだと思っている誰かへの思慕も、
永遠ではありません。


プラクリティの世界は
「現象」の世界であり、
いつかそれは必ず
なくなってしまうのです。


さらには、もしそこに
何か物体があったとしても、
その人に見えなければ
その物は「ない」のと同じです。


それが「ある」か「ない」かの判断は、
それを見えるかどうかで
「はかって」いるだけなのです。


同じように、聞こえなければ
その音は「ない」のと同じです。


感じなければ、それは
「ない」のと同じなのです。


実は「ある」も「ない」も、
ただ「はかって」いるだけで、
とても不確かなものなのです。


だからこそ、それらはすべて

「幻」

だと言うのです。


そして、「はかれる」ことを

「मेय (メーヤ )」

と言います。


プラクリティはすべて
「मेय (メーヤ )」です。


そして、この「मेय (メーヤ )」に
否定の「अ (ア )」をつけた言葉が

「अमेय (アメーヤ )」=「計り知れない」

という意味になり、
これがプルシャ(神、本質)です。


そしてもう一つ、
「正しい知識」を意味する

「प्रमाण (プラマーナ )」

という言葉。


ヨーガスートラの1章6番に書かれている
五種類の心の働きの中の一つである

「正知」

です。


これは「はかる」を意味する

「मा(マー)」

に、強調や正しいを意味する

「प्र(プラ)」

がついています。


「正しくはかること」

が、

「正しい知識」

なのです。


「正知」や「正しい知識」と言われると

「それって何?どんなもの?」

と、何となくぼんやりしてしまいますが、

「正しくはかる」

ということからきている言葉だと思うと
理解しやすいですよね。


私たちの日常は、
あらゆるものを

「はかって」

います。


人生が「行為」から逃げられないように、
「はかる」ことからも逃げられないのです。


だからこそ、その
「はかる」ことの判断を
間違えないように、

「正しく『はかれる』能力」

を身につけることが大切なのです。


そして、そのための訓練が
ヨーガなのです。


「はかれるもの」は、
しょせん幻であることを知り、
正しくはかる目を持つことで
その幻に惑わされないように
したいですね。
 

 

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