初めてのお受験は、幸いなことに受験した女子校3校全てで合格をいただくことが出来ました
受験した娘、そしてお教室(お教室には合否発表の都度報告していました)、両家の祖父母に報告すると、皆喜びよりも安堵の気持ちに。
けれどその後はゆっくりする間もなく、入学手続きや制服の採寸等が続きます。
複数合格した方の中にはギリギリまで熟考される方もいると聞いていますが、我が家は長引かせる気はありませんでした。
複数の学校へ入学金を振り込む経済的負担ももちろんありますが、小学受験の定員は本当に少なく二桁、付属幼稚園から進学する学校もあるため、本当にわずかなのです。どんなに合格しても、娘が通える学校は1つ。
残りの2校辞退することで、少なくとも2名にチャンスが回ります。
実は我が家は合格した場合、どこにするか、は夫婦で話していませんでした。
合格したら是非通わせたい、と思える学校しか受験しませんでしたが、複数合格どころか1校すら合格できると思っていなかったからです。
主人の意見はこうでした。
どの学校も素晴らしいけど、
娘の将来の夢(医師)を考えたら、D校だよ。
3校の中で、医学部を含む進学実績は
断トツで一番だし、
我が家のような家庭が好まれる
ということは、
同じような家庭環境、
教育方針の方が多いだろうから
冷静で理系の主人らしい意見でした。私、この主人の意見に反論は全くありませんでした。でも
娘のお受験で知った繊細で
完璧主義な性格を考えると、
小学校くらいは、おおらかな学校で
伸び伸び生活させてあげたい。
大学受験となればどの学校に通っても
塾に通うだろうし、
結局は本人の努力次第だと思うから。
女の子は将来、
社会人としてだけでなく、
母として、妻としての役割も
担うことになる。
私は母親として、娘にはせめて
小学校はB校やC校のような
おおらかな雰囲気の学校で学ばせたい
そう伝えました。
これは自分が中学、大学受験を経て社会人生活を送り、母親となった時に強く感じたものでした。
娘が将来結婚するかはわかりません。子育ても夫婦で協力する時代です。
けれど、自分の教育が一番役立った、と感じたのは子育てでした。
母親の教育歴、教育の価値観は子供に大きな影響を与えます。
どんなに父親が育児をしても、子供が一番多くの時間を過ごすのはほとんどの場合、母親です。
どの大学に行くか、将来どんな職業につくかだけなら受験勉強さえすれば済むことです。
でも子育ては人間形成です。そこを考えての思いでした。
けれど、夫婦の視点が重ならないため、意見は平行線。
確かに娘の医師の夢を叶えるためなら、進学実績という数値だけ見ると(本人の能力は別として)D校の方が魅力的でした。
朱に交われば赤くなる、と言うように周りの環境が娘にプラスに働くことはあるからです。
うーん
小さいながらも実際に12年通うのは娘です。娘の希望も聞いてみることに。
小学校からもらった学校案内の資料やホームページを見ながら、実際学校に行った時のことを思い出しながら、6歳の娘はどう感じているのか。
すると、D校の学校案内のパンフレットを見ながら
「私、この学校にいない」
とつぶやきました
子供達が校門に入っていく登校風景の写真を見て、自分はここにはいない、と言うのです。
B 校とC校については、どっちの学校も通ってみたいと言ってきました。
これを聞いた主人は、私が娘を味方につけたのではと思ったようで、珍しく拗ねてしまいました
誓っていいますが(誓わなくてもいいけれど)、私は娘に自分の思いは一切伝えていませんでした。
なぜなら、どの学校に合格するかもわからなかったですし、もし私の希望を娘が知っていたら、その学校が不合格だった場合、本人が落ち込むと思ったからです。
ただ、敏感な娘は言わなくても親の気持ちはわかっていたかもしれません。
それなら父と母両方の気持ちに気付いていたことでしょう
うーん
お教室のY先生に合格の報告をした時は一言、
共働きだし制服のある学校が
便利かもしれないわね。
C 校は制服がないから、
学校にふさわしい服を
家庭で選ばなくてはならない。
C校の保護者の中には
私服を用意するために
お母様方が
パートに出ることも多いの。
白のブラウス1枚取っても、
襟元の刺繍やデザインの違い、
白といっても
アイボリーなど色味も
何種類もある。
そういう美的センスを
小さいうちから学ぶから
C校の生徒は
品の良い着こなしの子が多いけれど
その分、制服とは違う配慮が必要ね
確かに
Y先生の言葉は主婦の私にはとても響きました。C 校については、夫婦で付属大学があるのを気にしていましたが、私服についてはもっと安易な気持ちでした。
お受験のように毎回familiarで購入するという訳にはいきません。
毎日のことなので限界があります。
うーん
なかなか決まらない私達は、最後に、いつも可愛がってくれている両家の祖父母の意見を聞くことにしました。
第二ラウンドに続く