昨日の【1月27日の活動報告 (その2)】 の続きです。
給餌をしなくては生きていけない被災地で無責任な人達にTNRされ、その後給餌はせずに「耳カットされ見捨てられた5匹の猫さん」の《緊急保護》を決行し…
この日の夕方までに「はちわれさん」と「モカ色猫さん」と「白茶さん」と「キジ白さん」の4匹をなんとか保護することができ、残すは1匹「アメショウ調グレートラさん」となりました。
この子達がいた場所は、身を切るような海風が吹き付ける崖なのでみんなで身を寄せて暖をとっていたはずです。
なのに…これかにはもっと寒さが増し雨風寒さをしのいでいた建物の解体も始まってしまうのに「アメショウ調グレートラさん」だけになってしまっては、凍死してしまう…
そのため条件は厳しいけれど保護してあげなくてはならないため私は粘るつもりでいました。
あの極寒の中、2週連続で粘るなんて危険だから今日は無理せずに帰った方がいい
と「●●さん」が止めにはいったので、あと2時間だけ粘って保護出来なかったら今日は諦めることにしました。
但し、その場合は捕獲器はそのままにし翌朝「●●さん」が捕獲器を回収し、保護出来た場合は常磐自動車の友部インターまで「アメショウ調グレートラさん」を連れ来てくれるという条件つきで。
嬉しかったです、「●●さん」も保護してあげたい気持ちは一緒だったので、この有り難いお申し出感謝しました。
そこで、保護出来る確率を高めるため追加で設置する捕獲器を積み現場に向かいました。
現場につき車を降り持参した捕獲器にご飯などをセットしたりと作業を終えたあと、夕方に設置した捕獲器の確認をしていきました。
1台だけ 蓋が閉まっていました
中を確認すると…
アメショウ調グレートラさんが入ってくれていました
無事に保護してあげられました!!
もう安心して、嬉しくて捕獲器を抱きしめて大泣きしてしまいました。
怖い思いをさせて ごめんね、でも…もう大丈夫だよ
みんなと一緒に、ここから脱出できるんだよ
２度と裏切らないから 幸せを約束するから安心してね
寒いだろうから急いで「アメショウ調グレートラさん」と他の捕獲器などを車に積みドアを閉めた時、全身が驚くほど震えました。
今までの緊張が解け寒さを感じたこともありますが、捕獲器の怖さを知っている子達を一気に全員保護するなんて流石に奇跡が起こらない限り無理だろうと思っていたので震えが止まりませんでした。
「アメショウ調グレートラさん」は、風邪をひいていたのか少しだけ鼻を鳴らしていましたが特に健康状態に問題はなさそうでした。
「アメショウ調グレートラさん」を無事に保護出来て、今回もご協力くださった被災者の「●●さん」も本当に喜んでくださいました。
そして、通常の活動をしながらも楢葉町の現場に3往復した私の体の疲れを心配されて、早く帰った方がいいからと…
今回使用した大量の捕獲器の洗浄消毒保管を「●●さん」がして下さると仰ってくださったのでお言葉に甘えさせていただきお願いし被災地を後にしました。「●●さん」、今回も本当にありがとうございました!!
今回《緊急保護》した無責任な人間に「耳カットされ見捨てられた5匹」の仮名は、辛く苦しい過去と決別しこれからは幸せになって欲しいと願いを込めて"ほっこりする名前"の「苗字シリーズ」にしました。
仮名 神代(じんだい)
♂ 推定１０歳以上 エイズ陽性・白血病陰性
耳カットされ去勢手術されていました
・柄ーモカ色に薄っすら縞あり、・瞳ーイエロー、・尻尾ー長くてまっすぐ
保護後、血液検査・検便・駆虫・ワクチン接種など初期医療処置済み
何処を見ても肉が付いておらずゴツゴツで骨格はいいのに体重は3.8キロしかなく、歯は３本しかなく検査途中で１本抜けてしまうほど栄養失調で今回保護出来ていなかったら…手遅れになっていました。
獣医の見立てでは推定年齢は10歳もしくはそれ以上とのことでしたので、福島原発事故前から楢葉町で生きていた子ということです。
なんでTNRをせずに保護して飼い主さんを探してあげなかったのか？
この子は約８年も、心無い人達のせいでしなくていい苦労を強いられていたんです。
被災動物レスキューで最もしなくてはならないことは、猫さんを飼い主さんのもとに戻してあげることなのに、何を考えているのか。
可哀想で許せなくて涙が止まりませんでした。
※この無責任なTNRについての諸々は、別途投稿させていただきます。
この子は、被災地で起こった色々なことを見届けた強くて逞しいまるで神のような存在だと感じたので、仮名を「神代 (じんだい)」にしました。
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仮名 早乙女 (さおとめ)
♀ 推定６歳 エイズ・白血病共に陰性
耳カットされ避妊手術されていました
・柄ー黒白はちわれ、・瞳ーイエロー、・尻尾ー長くてまっすぐ
保護後、血液検査・検便・駆虫・ワクチン接種など初期医療処置済み
心配していた左前足の先ですが、爪が1本のみ残っていて古い傷のようで治療の必要はありませんでしたが、やはり痩せており成猫さんなのに3.3キロしかありませんでした。
保護して分かったのですが血尿をだしていて検査の結果、膀胱炎で膀胱が腫れていて、この日保護出来ていなかったら亡くなっていたところでした。
この子は、5匹の中ただ1匹女の子だったので女の子らしい名前をということで「早乙女」と名付けました。
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なお「神代くん」と「早乙女ちゃん」は、
私の猫の師匠である「ちゅう師匠」に託させていただき
全てお任せさせていただけることになりました。
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仮名 持田 (もちだ)
♂ 推定２～3歳 エイズ・白血病共に陰性
耳カットなしで去勢手術されていました
・柄ー白茶、・瞳ーイエロー、・尻尾ー長くてまっすぐ
保護後、血液検査・検便・駆虫・ワクチン接種など初期医療処置済み
いつもひとりだったので誰にもご飯を取られることがなかったようでまるまると太っていて体重が５．６キロもあり血液検査の結果も問題なしでした。
この子はなかなか姿を見せないから保護は難しいかもと言われていたので保護出来るか心配していましたが、ちゃんと現れてくれました。
なので、この子は運を持っていると思ったのと、お餅のように白くてまるまるしているので、仮名を「持田」としました。
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仮名 鈴木
♂ 推定4～５歳 エイズ・白血病共に陰性
耳カットされ去勢手術されていました
・柄ーキジ白、・瞳ーイエロー、・尻尾ー長くてまっすぐ
保護後、血液検査・検便・駆虫・ワクチン接種など初期医療処置済み
ちゃんと食べれていたお陰で体重が５キロあり血液検査の結果は問題なし、ただし歯石があるため体調が落ち着いたら歯石除去または抜歯をすることになりました。
白濁した左目は治癒していて特に治療の必要なしでした。
背中の皮膚が一部剝がれていたので念のため培養をお願いしました。
今まで苦労してきた子なのでこれからの猫生が鈴なりの幸せが約束されるように、またこの子は可愛い声でよく鳴くので…仮名を「鈴木」としました。
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仮名 佐藤
♂ 推定2～3歳 エイズ・白血病共に陰性
耳カットなしで去勢手術されていました
・柄ーアメショウ調グレートラ、・瞳ーイエロー、・尻尾ー長くてまっすぐ
保護後、血液検査・検便・駆虫・ワクチン接種など初期医療処置済み
この子もちゃんとご飯を食べれていたようで健康状態がよく体重は４．６キロありました。
保護時に鼻の呼吸音がしていたので、念のため肺のＸ線検査をしてもらいましたが異常なしでした。
仮名は、アメショウ調の色あいだったので飴→甘い→砂糖で「佐藤」と名付けました。
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「持田くん」と「鈴木くん」と「佐藤くん」は
保護当日に、「Hさんご夫妻」が
東京と福島の中間地点の茨城・友部まで迎えに来て
翌日に動物病院に連れて行ってくださいました。
3にゃんにお別れを伝えている私 (Hママさん撮影)
なお、初期医療処置後は…
「持田くん」の預かりボランティアさんは
福島被災地保護猫の「まる君 (仮名はやと)」の里親さま「Tさん」が
「鈴木くん」と「佐藤くん」は
保護猫カフェ「浅草ねこ園さん」のご紹介で
「Mさん」が預かりボランティアさんになってくださいました♪
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初期医療費は121,808円で、「心はいつも一緒基金」を使わせて頂きました。
「心はいつも一緒基金」のお陰で十分な初期医療処置をしてあげることが出来ました、ありがとうございました!!
「神代くん」と「早乙女ちゃん」と「持田くん」と「鈴木くん」と「佐藤くん」が
幸せになれますよう応援をよろしくお願いいたします!!
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