無機質。
それは、生命を持たない物体。
世の中には、この無機質な物に命を注ぎ込み、感情を与えるものが有る。
芸術だ。
顕著な物に、絵画、写真がある。
物が、我々に語り掛ける様な感覚を覚える。
そして、文章。
小説や詩。
例えば、雨が降っている景色を眺める。
「雨が降っている」という現象を捉えて、行動に移す。
ただ、それだけ。
それを、雨の立場になって人を見る。
暑い日には「涼しんで」とか、出かける人には「傘を差して濡れないように」とか話かける様になる。
そこから発展して、「あの時の君は、傘も持たずに私の中に居た。」から始まる。
靴や帽子、衣服の様に身に付けるもの。
窓や車、列車も題材になる。
ただ単に、窓から見える景色や車での移動だけを捉えてしまうと、自分の周りだけの事で、つまらないラブソングと同じように「四畳半フォーク」といわれる狭い視野での作品に終わる事が多い。
視点を置き換えるだけで、全く違う物になる。
そういう風に考えていれば、間違いは少なくなる。
如風でした。