心の中・・・けっこう小心者なんです | つまづいても 犬たちとのエブリデイ

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ひとりの やや元気すぎるおばちゃん訓練士の、ドタバタな日々のブログです。

私は、自分でもそんなに弱くないと自覚はしているのだけれど 小学生の時に思いがけず イジメ にあった事がきっかけとなり、一時期 人前に出る事、話をする事が怖くなり登校拒否をしそうになったことがあった。

小1の時、お尻と太ももの付け根に火傷をおい かなりひどく痕が残ってしまったのだが、山梨の友達には何も言われた記憶は無い。小5で宮崎に帰り、初めての転校を経験し そこで初めてイジメにあった。その学校は冬でも体調が悪くない限り、男子は半ズボン 女子はスカートと決まっていた。最初は全然気にしていなかったのだが、スカートの裾からヤケドの痕が見えたらしく、転校生ということもあってかクラスの腕白小僧達の格好の餌食となった。・・・ケロイド女・・・と 囃し立てられ、ショックで口がきけなくなった。ヤケドの痕を ケロイド というのだと初めて知った。落ち込んだ私を見て母が担任に手紙を書いてくれて、腕白どもは一応おとなしくはなったが、私の心の傷は癒えることなく 思春期に差し掛かっていたこともあり トラウマとなって悩ませ続けられた。

中学入学と同時に 役所の官舎から一戸建ての家を購入し、卒業した小学校の友達の居ない中学に入った・・・はずだった・・・のに、いじめっ子の一人が同じ中学に入って来た・・最悪・・・悪夢だった。又 やられる・・・と思いバリアを張った。付き合う友達も選び、目立つ人とは付き合わず、勉強の出来る人とだけ交流を持った。勉強の出来ない人は バカ と決め付け、見下していた。かなり 嫌なヤツ をやっていた。それもこれも あいつの、あのいじめっ子Mのせいだ・・と決め付けていた。でも 本来 そこまで頭も良くなくマジメでもない性格の私だから段々苦しくなってきた。中2になり、そんな自分がいやになり、友達もガラッと変わって誰とでも付き合った。でも、時々トラウマであるヤケドの痕は私を悩ませた。一番イヤなのが体育の授業だった。当時はブルマ着用である。どうしたって太もものヤケドは見えてしまう。遂、足を引きずって歩いてしまった。そんなことしたら、よけいにみんなの目を引いてしまうのに、ヤケドの痕が見えることのほうがイヤだった。体育の先生に ある日 頼みに行った。ジャージを着用させてください・・・と。その先生は、その事には答えてくれず ひと言・・・芥川龍之介の 鼻 を読みなさい・・・とおっしゃった。私は意味もわからず、言われたようにその本を読んだ。

あるお侍が 自分のだんご鼻がみんなにバカにされているようで 気になって気になって・・蒸したり、揉んだり、何とか小さくしようとするが、そんな事をすればするほど鼻は益々大きくなってしまって・・・結局、人はお侍の鼻など見ては居ない。そんな見た目で人は人を判断などしない。気にすることなどないんだ・・・というような内容だった。目の前の霧がパァーッと晴れたような気がした。それからの私は、少しは気になったがブルマをはき体育の授業も頑張れるようになっていった。

そのまま、卒業してしまいその時の先生にろくにお礼も言ってなかった事が ずっと気にかかっていた。数年前、帰省した時 偶然、新聞の教職員異動の欄にその先生の名前を見つけ、何か運命的なものも感じて 思い切って手紙を書いた。先生はもう忘れてしまったかも知れないけど、あの時の先生のひと言で私は救われた事・私の子育てに先生の教えはかなり影響を与えてくれ、子供達が素直に育った事など書いて送らせてもらった。暫くして先生からお返事を頂いた。先生も私の事を覚えていてくださり、しかも 私からの手紙が届いた時、ちょうど学校で昔 こんな生徒がいたんだという話をされていたとの事で、先生も驚き、そして喜んでくださった。

今の世の中、悲惨な事件も多く 子供達が育つ環境も決して良いとは言えないが そんな時代だからこそ学校の先生含め、私達大人が本気で子供たちと向き合い、心のつながりの大切さを示していかなければいけないと思っている。

私の仕事は犬が相手だが、犬と付き合うときも本音でぶつからなければ通用しない。人との付き合いも本音をぶつけあいお互いを思いやっていけば もっと うまくいくんじゃないかと思うことも度々である。たまには 誤解を受けることもあるが、ちゃんと向き合い話をすればわかりあえると信じたい。


わんわん今日のわんこわんわん

手前がチョコ、奥がケンタです。ケンタとチョコはずっと一緒、ワンセットです。・・・が、だったんです と過去形にしなくてはならなくなりました。ケンタがさっき息を引き取りました。ここの所 めっきり老け込み、腰も悪く 時々レーザー治療もしたり 最近 歯槽膿漏の治療でだめな歯を抜いたりと 痛い思いをさせてしまいました。

妹の犬なんですけど、彼女はきっと落ち込むと思います。彼女のいい時も悪い時も ずっと傍にいた子ですから。毎度、老犬ホームですから、こんな悲しい報告も多くなってしまいます。ケンタが無事に虹の橋を渡れるといいなと思います。

チョコも寂しがるかもしれないけど、ケンタの分も長生きしてほしいなぁ・・・