#11 智慧 | 波平さん

波平さん

よい子のみんなへ波平さんからのお願い・・・
 『波平さん』 を見るときは なるべく気持ちを明るくして、
出来るだけジョーシキからはなれて見てください。


[禁じられた森・チームハーマイオニー]


ハーマイオニー「ハァ ハァ ハァどうやら逃げきれたみたい」


ロン「ハァハァ ハァ。ああ、そうみたいだね。ハァ?ハリー?!ハリー?!大丈夫かい?ハリー?」


ハリー「フーッ フーッ フーッ フーッ 」


ハリーは諸事情によって口を塞がれているため、走っている間も鼻だけで呼吸をしていた。それがとても苦しそうだ。


しかし


ハーマイオニー「わかってるわねロン。余計な真似はしないで」


ロン「わかってるさ。それよりここはどこだろう?さっきの場所から僕たちかなり走ったぞ。ハグリッドのことも気になるしさ」


ハーマイオニー「ハグリッドのことなら心配いらないわ。だってドラゴンをペットにしちゃうくらいだもの、ディメンターの1体や2体へっちゃらよ」


ロン「え!?いや、あれ10数体はいたよ。ちゃんと見てなかったのか!?」


ハーマイオニー「細かいことは気にしないの」


ロン「(あれが細かいことかよ・・)」


ハーマイオニー「いいロン?とてもじゃないけどさっきの場所へは戻れっこないわ。森の中を夢中で走ってたんだから。それよりもこうなったら私たち3人だけで西の洞窟へ向かいましょう。ひょっとしたら波平さん達が先についてるかもしれないし。うまくいけば合流できるかも」


ロン「西の洞窟って言うけどさ、じゃあ西ってどっちだよ?僕たちもう方角さえわからないじゃないか」


ハーマイオニー「ロン。あなた男でしょう?こんなときこそしっかりしてよ!ちゃんとおちんちんついてるんでしょ?」


ハリーはズボンをおろした。


バシッパンチ!


やっぱり殴られた。


ロン「わかったよ。そうだなー。あ!そうだ!いいことを思い出したぞ!」


ハーマイオニー「何?何を思い出したの?」


ロン「ハーマイオニー、きみ懐中時計を持ってたよね」


ハーマイオニー「ええ。あるけど、今時間なんか気にしてる場合じゃないでしょ?」


ロン「いいから僕にかして」

するとロンは木々の隙間から陽の差している場所を探し、そこへ駆け寄った。


ハーマイオニー「なによロン。いったい何をするつもり?」


ロン「よし。ここでいい。時計の短針(今はちょうど午前10時)をぼくの影の方向に向けて、12時との中間の方角が北(11時の方向)だから、西はこっちか! この時計で8時の方角が西だ!」


ハーマイオニー「すごいじゃないロン!あなた見直したわ!」


ロン「へへへ。昔兄さんがぼくに教えてくれたんだ。まさか本当に役にたつ時がくるなんて思ってもみなかったけどね」


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[長兄・ビルがキャンプで教えてくれたこと]



ビル「いいかい、まず北半球では昼の12時に太陽が真南に来るんだ。地球の自転は24時間で1回転するから、太陽は地球の上を24時間で1周してることになるだろ?つまり太陽は1時間で15度動いているってことだ。季節によって多少のずれはあるけどね。
このことを理解していれば、太陽の位置だけで方角が分かるんだ。
具体的に例をあげると、今が午前10時だったら、太陽の位置より30度右が南(反対を向けば北)。 午後4時だったら、太陽の位置より60度左が南(反対を向けば北)になる。
針のついた時計なら角度も目で見て分かりやすい。短針は12時間で1周するから、1時間で30度。つまり太陽
の15度の2倍の角度。
短針を太陽に向けたら12
時との中間の方角が南。 同様に、短針を影に向けて、12時との中間の方角が北だ。
頭の片隅にでもいれておくといい。いつかお前の役にたつ時がくるかもしれない」


ロン「ふーん。でもなんだか難しくてよくわからないよ」


ビル「そうか?ハッハッハッハッハ!」


ロン「そんなこと知っててさ、本当に役に立つの?」


ビル「いつかのためさ」


ロン「ふーん」


チャーリー「さあ!そろそろ飯にしようか。今日はお前がこの窯(かま)に火をつけるんだ。ただし魔法は使うな」


ロン「えー どうしてだよー。意地悪」


チャーリー「ハッハッハッハッハ!」


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ロン「(ありがとう兄さん)」


ハーマイオニー「誰がさんとは大違いね」


ハリー「んん」


 -つづく-