高齢者の買い物事情 | ケアマネ時々卓球、時々その他

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仕事は介護、プライベートでは卓球を中心に、その他もろもろ思いつくままに書いてみます。テキトーな独り言です。

 

(1)買い物できる場所が減った

自転車で10分くらいのところにあったホームセンターが無くなって、自宅から一番近いホームセンターは自転車で20分以上かかるところが一番近くなった。その方面に行くことが無いわけではないが、ちょっとしたものが欲しいという時には不便である。

 

しかし最近はホームセンターで買っていた洗剤やらの衛生用品は薬局で売っているし、100円ショップもあちらこちらにある。それにアマゾンを始めとする通信販売は本当に便利。昔は「買い物位体動かせ」と言われていたが、もうそういう時代ではない。

 

しかし高齢者にはちょっとハードルが高い。

それにやはり買い物は手に取って見てから買いたいという事もあるのだろう。買い物の支援というのはやはり在宅生活において必要不可欠なものだ。

 

(2)介護保険では

買い物が日常のもの、というのであれば訪問介護で対応できる。ここで取り上げられている買い物とはそれ以外のもの、つまり急に必要になったもの、という事になる。例えば急に電球が切れたとか、トイレットペーパーが無くなったとか、急を要するときには誰かが動かなくてはならない。そうなるとヘルパーに緊急で頼むか、ケアマネが動くことになる。

私が行った例ではホットカーペットが欲しいというのがあったので、私がネットで注文したこともあった。

 

他にもちょっとしたお願い事というのはある。

私のケースでは、お札を切ってしまって、銀行で替えて来てくれというのがあった。

 

つまりこういうことはシャドーワークになるが、生活をする上では必要なことだ。それを見る視点は二つ。高齢者も自分で出来るなら自分でやるが、出来ないから頼んでいるという事を好意的に捉える場合。それはさほど多くは無いので、「たまになら」と請け負う事もあるだろう。

 

しかし悪意とまではいかないが、ヘルパーやケアマネを便利屋のようにアゴで使いたがる人もいる。例えばヘルパーが入らない時に特売の水を買ってきてくれというのがあった。ヘルパーの自費で対応すると言ったら怒りだして、結局は行かなかったこともある。

 

そういう点では、「しょうがないな」と思わせる高齢者だったらやってしまうという、個々の事情によるものも多分にあるように思うのだ。

 

(3)高齢者を在宅で支援するという事は

それでも高齢者が自分で出来るであろうことはやってもらうというのは原則だし、やらなかったとすれば自己責任という事だろうと思う。それによって不利益を被るかもしれないが、それはケアマネの責任ではない、という論は成り立つと思う。

 

だからこうしたシャドーワークというものを自費で行うとか、誰かが行うという事であれば、それは責任を負うということになる。そのように支援する仕組みを作るのは反対ではないが、自立支援という観点は忘れない方がよいと思う。

 

高齢者が携帯で買い物をし、場合によってはキャンセルするという事が当たり前の時代はいつかは来るのだろうが、介護保険における高齢者の買い物事情というのは、おそらく制度が作られた当時よりも複雑化している。しかしそこに制度が追い付かず、現場が何とかフォローしているというのが現実だ。

 

まあ、こういうのは運営指導で「不適切事例だ!」とがなり立てるバカな行政がどれだけいるか分からないが、介護保険外の事は全部公務員にやらせればよいと思うのだが。