(1)営利企業に勤めるケアマネが公平中立なわけがない
一言で言えば、私のような独立型のケアマネしか公平中立な仕事は出来るわけがない。今回のテーマはそれに尽きる。
まず、公平中立という概念の根拠がない。つまりどのような目標に向かって進むのかというのが明確ではない。
そして併設サービスがあるというだけで公平中立ではない。
当たり前の話をする。
同じ35件の持ち件数のうち、自社の併設サービスに30人紹介した人と、10人紹介した人とどちらがその会社に貢献しているか?という事である。
そしてボーナスは会社への貢献度で決まる。そうなればどちらが高いボーナスを貰えるかは言うまでもないだろう。
これだけのボーナスが欲しいなら、自社サービスにこれだけの利用者を呼び込め!というのは当然なのだ。
ケアマネの公平中立を謳う議論で偉そうにいろいろ言う人はこの原則すら分かっていないという事だ。もっと簡単に言えば、簡単な算数も分からないバカという事になる。
(2)介護は儲からない。だからこそ
しかし私の考えはケアマネの業界では受け入れられないようだ。おそらく業界が求める経営者というのは、身銭を切ってでも社会貢献するような、奉仕的な経営者なのだろう。自分は損をしても社会に貢献する事を強要されたのだ。
日本人ってそういうの好きだよね。
スポーツでも自分の練習よりも人の世話をする人の方が良い人だ、と言われたり。
その割にそういうことを言う人は人の為に自分が損をすることを極端に嫌う。自分で流行らないくせに人にはやらせるという、「奉仕の強要」とでも言おうか。
だからそもそも介護の業界というのは大手企業の参入は無かった。見渡してみれば、外資系、商社、銀行、スーパーなどの参入は見当たらない。
そういう業界が最初から手を付けなかったのは、介護という業界が儲からない仕組みであるという事を理解したからであろう。
営利企業の仕事はボランティアではない。利益を出してナンボなのだ。
(3)ケアマネは公務員かそれに準ずる立場を
つまり公平中立を求めるのであれば、所属する会社自体が利益を求めないものでなくては出来ない。
そうすると公務員にするか、それに準ずる外郭団体にひとまとめにするしかない。
しかし会社の雇用体制だったり、様々な事情でそれは難しい。
という事は、こんな議論をしてもそもそも無駄という事である。
強調して言うが、私こそが公平中立なケアマネである。
まあ、それを他人に強要する気も無いけど。