今年4月が来るとこのマンションに住んで7年目を迎える。
私は四季の中で冬が一番好きである。
まず暑いのが苦手というのが一番の理由ではあるが、やはり冬の静けさとか情緒というか、心が落ち着くのである。
この冬枯れの桜も私にとっては何とも言えない情緒を感じるのである。
しんしんと降る雪は全ての音を消してしまいそうだ。
我が家から見える景色を紹介する。
まず春。桜が満開である。
遊歩道になっているため、昼も夜も散歩道になっている。我が区でも「隠れた散歩道」として紹介されているようで、この季節は一年で一番人出が多くなる。
夜のライトアップ。
周りがマンションだらけなので以前はいなかったが、最近はゴザを敷いて花見をする人も見るようになった。
そして緑がまぶしい夏になり
11月の中頃から色づき始め
冬枯れの季節を迎えるのである。
3月というのは過ぎ行く冬を惜しむ気持ちである。
もともと賑やか、華やかというのは苦手である。多くの人は「春の息吹」という生命の胎動というか、冬眠から覚める動物のような、そろそろ動き出すぞ、という車で言えばアイドリングのような状態に入るのだろうと思う。
私は単純に動き出したくないだけかもしれない。
4月になれば学校や多くの会社で年度が始まる。
まさに動き出すのだ。時間は止まることはないから、私の意思に関わらず動き始める。
別にそれで困ったことはないから、それで生き方としては良いのかもしれない。
時の流れというのは時に残酷なものと言われることもあるが、流れに身を任せて生きるのも悪くないと最近思う。
それでも冬のままが良い。「春よ、来るな」という気持ちは変わらないだろう。