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最近、よく見る記事として「居宅介護支援事業所の管理者問題」がある。これは私事にもかかわる事だから余計目に付く問題である。
これは平成30年の介護報酬改定の時に出た話で、令和3年3月31日までに全居宅介護支援事業所の管理者は主任ケアマネに限定するという話があった。それがコロナ禍の影響もあり令和9年3月31日までに経過措置として延長されたということである。
つまりは日本介護支援専門協会から要望として出されたものなのだ。今になって「居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネジャーに限定する必要はないでしょう。」と言っても、そもそも言い出したのはお前やないか!と言いたくなるのだ。
平成 30 年度介護報酬改定にあたっての要望
(2)研修事業は天下りの温床
いつも思うが、介護の業界というのは名称独占の資格やくだらない研修ばかり。
ケアマネなんか最たるもので、初任者研修から更新研修など、資格有効期間である5年間の間にいくつも研修を受けなくてはならない。
それが普通のケアマネだけでなく、主任ケアマネもとなると、その研修費用は相当な収益になる。
その理由が定義もされていない「質」の問題。
ケアマネは勉強が必要だというのは理解するが、だったら研修なんか無料でやれと言いたい。
実際にYOUTUBEの方が受講する研修よりも教え方がうまい。そういうものを活用すれば、毎回何万円も取らなくても安上がりでできるはずだ。
最近はケアマネのなり手がいないという問題もあり、今回のケアマネ試験はいきなり合格率が上がった。大学に専門課程を作って、卒業と同時にケアマネの資格を取れるような検討もされている。準ケアマネという資格も検討されている。いずれも国が言っている「質」とは真逆の動きだ。
おそらく「質」とやらはどうでもいいんだろう。
連中にとっては研修の仕組みでメシが食えるということが大事なのだから。
この研修を受けなければ資格はく奪でケアマネの仕事ができなくなりますよと言えば、否応なく受講する。そういう仕組みは手放したくないはずだ。
要は日本介護支援専門協会とやらもそれに加担していたのだ。
(3)私は主任ケアマネを取らない
居宅介護支援事業所の管理者問題が出た時に役所に聞きに行ったことがある。そこで「主任ケアマネになるには役所の推薦が必要になる。管理者になりたいからというのは理由にならない」と言われたので、その場で「なら廃業します」といった覚えがある。
今も主任ケアマネの研修では同じようなことが言われるとコメントで読んだことがある。
主任ケアマネとは、「地域において新人をはじめとするケアマネの支援や指導・育成・相談対応を行うリーダー役を担います。」と言われている。となると、一人しか在籍していない居宅介護支援事業所は別にいいんじゃない?という疑問も成り立つ。私は一人ケアマネだから、新人を指導することはない。
しかし制度を作る側はそんなことはどうでも良いのだ。自分たちに逆らうものは例え高齢者が困っても、ケアマネが人不足でも、どうでも良いのだ。
もしかしたら本当に居宅介護支援事業者の管理者が主任ケアマネでなくてもよくなるかもしれない。そうなっても私は主任ケアマネは取らない。