ケアマネ研修廃止、それよりも・・・ | ケアマネ時々卓球、時々その他

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仕事は介護、プライベートでは卓球を中心に、その他もろもろ思いつくままに書いてみます。テキトーな独り言です。

 

 

(1)ケアマネの研修

ケアマネージャーの研修というのは実に様々ある。

まずケアマネージャー(介護支援専門員)というのは国家資格ではなく、各都道府県の認定資格である。そしてケアマネ試験と一言で言うが、正式には「介護支援専門員実務研修受講試験」という。つまり図にある「実務研修」を受けるための試験という位置づけである。

そしてこの実務研修を修了して初めてケアマネとして仕事が出来るという事である。

だから試験だけ受けてこの実務研修を受けないという人、実務研修までは受けたけど仕事をしないという人は多い。

 

ケアマネの研修って、どんなものがあるの?|介護のお仕事研究所

 

それにケアマネとして働いてからも「更新研修」というものが義務付けられている。

 
この更新研修というのが実に胡散臭い。
 
(2)実際の研修では
私が直近で受講した「専門研修Ⅱ」を例に挙げる。
 
座学はそれなりに良い。
・介護保険制度及び地域包括ケアシステム
・家族の支援
・社会資源の活用
・入退院時の医療との連携
・リハビリテーション及び福祉用具の活用
・認知症
・看取り
・状態に応じた多様なサービス
であり、聞いておいて損はない。ケアマネによって得意不得意はあるし、実際に担当した事のない項目もひとによってはあるだろう。
だから知識を増やすという点では必要な事ではある。この点において、ケアマネが資格を取得したから、後は勉強しなくて良いという事にはならない。
 
問題は事例検討である。
自分の事例を提出し、ああだこうだと発表する。
事例の提出には自分の属する事業所の管理者のチェックも必要になる。
 
まあ、その事例であるが、架空の人物でも問題ない。
 
以前は会場に集まってのグループワークであり、その中には一言言ってやろうという奴がいる。他の場面でもあるが、人のプランにいちいちケチをつける奴というのは実際にいる。そんな事でやり取りするのも面倒だから、突っ込まれない程度に提出物を作成する。
 
本来、事例検討というのは自分が困っているケースを提出し、皆で見てもらう事で新たな気付きを得るというのが目的なのだろうが、そういうケースというのは得てして上手くいっていないケースである。
 
実際、そういう事でヒントを得ようとしてもとんちんかんな事を言われて話にならないので、相談する気にもならない。
 
私の実体験でも事例検討を発表して、何か方法を変えたというのは1回もない。
 
それでも「気付きがありました」くらいに言わないとおさまりがつかないので、みんなそう言っているだけだ。当たり前だが、そうでないと資格更新が出来ないと困るからで、腹の中ではどうでも良いと思っている。
 
まあ、そんな不毛な研修に何万円もケアマネ個人が負担して受講するというのがバカげているのだ。
 
ハッキリ言って、何の役にも立たない研修に何万円も自己負担して、時間も取られて研修を受けないと、ケアマネの資格をはく奪されるという、なんともバカな事態なのだ。
 
(3)さらにひどい研修が
最近、X(ツイッター)をよく見るが、こんな投稿があったので紹介する。
 
「僕が受けた主任ケアマネ研修 
1.瞑想を何度も実施。お金と時間を払って遅刻も認められない研修を受けに行ってなぜ瞑想をしているのか意味不明。本当は1日中瞑想をしたいねという講師に衝撃を受ける 
2.自身の語る対話法しか認めず、ロールプレイで一言話すたびに駄目だしして否定。そういったやり方では話せない、あなたの解答を教えてくれと言ったが無視され続けさせられる。最後は声を出すこともできなくなるほど精神的に追い込まれた 
3.更新を受けるために法定外研修4回を受けるのが2年あるのは厳しいと県の職員に言った所、本来毎年受けないといけないのに2年にしてあげてるんですよと諭された。初めて自分の身分(議員)であることを説明し、今の発言について県議と確認に行きたいと行ったら「そんなつもりではないんです」と急に釈明。身分によって態度が変わった などがありました。
 パワハラ講師については説明を求めたかったけど、そんなことをすると修了証をもらえないかもしれないという恐怖からそれ以上何も言えなかった。 終了できないと廃業だからです。 これが更新研修の必要性というのであれば、きっちり説明してほしい。 よく聞いた話は信憑性がと言われますが、これは僕の体験談なので真実です。 こんなのがどこでも起こっているのが更新研修の闇です。 まずこういうの無くそうよ。 検討はそれからでしょ」

 

これは山口大輔氏という東かがわ市議会議員の投稿で、彼は議員をしながらケアマネージャーもしている。

 

彼は他の投稿でこんなことも行っている。「今議論し検討すべきは、更新そのものの意味、とりわけ国が明文化もしていない質をどう考えていくのか。 また各地に見られる福祉の理想を掲げすぎてパワハラにまで発展しているような取り扱いに目を向けていくことじゃないでしょうか。」

 

確かに福祉の仕事というのは、その個人の思いというのが強い。

自分が一番という思うのは勝手だが、それにより人材が離れて行ってしまうという本末転倒な事態が全国あちこちで繰り広げられているらしい。

 

まあ、そんな業界、見捨てられるわな、と思う。

 

ケアマネ研修廃止議論はいいが、もっと大事な事を見落としているのではないかと思う。