(1)福祉の担い手である社会福祉法人
社会福祉法人は福祉の担い手として古くから活躍していた。福祉事業というのは高齢者のみならず、児童や障碍者、母子家庭や生活保護など多岐に渡る。
こういう事業は儲からない。
戦後、高度経済成長期で発展していく経済界をよそに、福祉業界は地味に活動していた。
ところがバブルがはじけて経済が停滞した頃、地味な福祉業界は求職者で溢れていた。
そして介護保険が始まり、その後景気が回復し、さらに言えば少子高齢化で人がいないという状況になり、どんどん福祉業界からは人が離れていった。
(2)淘汰の時代へ
さらに言えば、介護保険サービスが始まってから雨後のタケノコのように多くの会社が立ち上がり、潰れていった。
介護業界も人不足が蔓延化し、求められることも多くなりまさに淘汰の時代に入っていった。これは民間では当たり前だろうが、いよいよ社会福祉法人にもそういう話が出るようになったかという思いである。
(3)終わり良ければ総て良しになるように
協働、という名のもとに淘汰が進もうとしている。小さい所は生産性が悪いから、大規模事業所に集中させてという事である。
これはあながち間違いではないと思うが、各々の経営者はどういう思いでこの報道を見ているだろうか。
自分の経営手腕の無さを嘆くか。
それとも政治行政を恨むか。
いずれにしても日本の福祉の歴史を担ってきたプライドを壊さないようにと切に願うのである。
