(1)あまり議論されない訪問サービスのリスク
訪問介護や訪問看護は大体において利用者と1対1になる。場合によっては家族を含めた数人対1。その時にどうやって自分の身を守れるか、本来そこはもっと議論されて良い話である。
しかし訪問介護の時も、現在のケアマネでもこういうケースの事例検討はされたことが無い。
本来であれば危険から身を守るという事は第一に保証されなければならないのに。
(2)最初の事件
私が起業した訪問介護で最初の事件はヘルパーが利用者にセクハラされた事だった。翌日一緒に警察に行き、その利用者は結局ヘルパーに数百万円の示談金を支払う羽目になった。
しかしセクハラ問題は被害者が訴えないといけないので、表に出ない事も多いだろうと思う。むしろ、私のように警察沙汰にする方が珍しいのではないかと思う。
繰り返すが、訪問介護や訪問看護は危険がいっぱいである。
利用者の中には「自分は可哀そうでしょ」とばかりに甘えたくなる気持ちも分からなくもないが、実際に行動に出て、しかも弱者は何をしてもいいんだ、謝れば許されるのだという風潮があるとするならば、そんな失礼な話は無い。
(3)あくまで利用者は性善説
先にも述べたが、事例検討においてこうしたリスクの話は聞かない。利用者はあくまでも介護保険サービスを受ける権利があり、自立支援するのが介護の仕事、という建前も理解はする。
また、こうした犯罪は一般法で裁かれるのもその通りであるが、事件が起こってからでは遅いのだ。
利用者は性善説というのは分かるが、本当はもっと危険視しても良いと私は思っている。場合によってだけど。