「親の面倒を見なくてはいけないから今の仕事を辞めて地元に帰る」というのが介護離職。
介護保険が始まって随分経つのに、まだこんな状況なのかと思う。
それは私が都心にいるからで、地方の介護状況は都会とは違うというのは一部正論。
しかし、介護離職は都心でも起こりうる事。
それで記事では介護休暇の取得云々言うけれど、それ以前に「田舎に暮らしているとし老いた親が、どのような支援を受ければ家で暮らせるか。」という事だろうし、ケアマネの立場で言わせてもらえば、そのような提案はしているはず。
それでもこの問題が出てくるのは、
(1)まずその地域の介護保険サービスが十分でない事。
(2)介護サービスが信用されていない事。
等が挙げられるのだろうと思う。
特に在宅サービスでは24時間誰かがいるというわけではない。
空白の時間に転倒した、苦しくなった等が出た時にすぐに対応する事が出来ない。
場合によっては亡くなってから数日後に発見されることだってある。
そうしてみると、やはり在宅サービスと言うのは限界があり、施設サービスのほうが良い胃のではとなる。
しかし、施設は絶対数が少ないとか、共同生活になるとか、嫌な面も言われる。
やはり、高齢者とすれば家族と余生を暮らしたいというのも根強い希望なのだと思う。
私の母親も「もうすぐ死ぬんだから、最後くらいわがまま言わせてよ」と言っていた。
それが本音なんだろうと思う。
これらをまとめると、本人や家族がどの程度妥協するというか、心配なくお互い暮らせるかというハードルが意外に高いもののようだ。
介護離職を考える時に、親のわがままを優先して、子供が仕事を辞めるという妥協をするか、親はわがままを言う事を妥協して施設に入るか、不完全ながら在宅サービスで行くか。
どちらにせよ後悔はする。
介護離職は負の戦いかもしれない。
