先日、某議員が今年度は初めて全都道府県で有効求人倍率が1を超えた。これは政府の経済政策の成功だ、という事を言っていた。
つまりこれは選ばなければ何らかの仕事には就けますよという事。
2023年6月末のデータで県別にみると、最高が福井県で1.96倍、最低が神奈川県で1.11倍とかなり開きがあるという評価であると。(全国平均が1.32倍)
それで介護の話。
有効求人倍率が15.53倍とは、「介護の仕事をしたい人」一人に対して、「ぜひうちに来て!」という会社が15社あるという事。
まあ、これはハローワークの出している数字とは違う。というのはパートは含まれていないからだ。
ハローワークでは
1. 建設躯体工事(10.25倍)
2. 保安(6.58倍)
3. 土木(6.17倍)
4. 建築・土木・測量技術者(5.92倍)
5. 建設(建設躯体工事除く)(5.05倍)
となっており、介護サービスは3.16倍となっている。
つまり、15倍を超えつ求人倍率というのは、介護サービスがいかにパート職に頼っているかという事でもある。
記事には訪問介護の人材不足がさらに悪化しているとある。人不足なのにヘルパーの仕事をするために研修があり、費用もバカにならない。それにたいして稼げない。移動は大変。高齢者だから何があるか分からない。責任の重さに対して条件が悪すぎる。
そしてヘルパーの平均年齢は54歳。4人に1人は65歳、75歳以上のヘルパーは1割ほどいる。
当然、これらの層が引退すれば、人材不足はさらに進むと見られている。
まあ、そうだよね。
それで人不足だから外国人も入れようとか、分からないでもない。
でも
15倍を超える求人倍率
平均年齢が54歳
こういう業界って正常ですか?と思う人もいると思う。
強いて良いと言えば
定年で仕事を辞めてもやる気があれば何歳まででも働けるという事。
皆がやりたがらない仕事だから、頑張れば出世の道もあるという事。
この間、他の業界の人から「定年した後も仕事を続けられるのはいいよ」と羨ましがられたこともある。
確かに資格もある事だから食いっぱぐれることはない。
そういう考えで生きていかなくてはならないのかもしれない。
いざという時は贅沢も言っていられない。