組織というのは成長過程がある。
最初は少人数で。そこで徐々に育っていく。
人材を集めるにしても、最初から優秀な人材が来るわけではない。
面倒なやつを雇ってしまったらそれこそ大変。それだけで組織は崩壊してしまう。
会社経営を20年もやっていると、辞めてもらってよかったやつはいる。
先日、とある事業所の人と話していたが、今の介護の人材確保は本当に大変らしい。
面接の当日キャンセルは当たり前。
本当に片目つむって面接し、両目つむって採用する状況のようだ。勿論、採用した後はてんやわんやも当たり前。
組織人間というと聞こえは悪いが、個人を尊重するあまり、組織の総合力は落ちているように思う。
昔、バレーボールでこんな話があった。
「バレーボールは6人で行う競技で、10点満点の選手が6人集まっても6人だが、組織力(チームワーク)で80点にも100点にもなる。」とアドバイスした監督がいた。
心理的競技力診断検査、通称DIPCAでも、協調性というのは謳われている。それは自分だけの力では限界がある事を意味していると思う。
組織に貢献しようと思わなければ、その組織にとってその人は必要ない存在になるかもしれない。
ずば抜けた能力があって、チームの中心人物であれば、その人を立てる必要もあるだろうが、チームの目標のためを思わず、自分の虚栄心を満たす事のみを考えるような人物では、その組織も限界があるというもの。
そういう人はたとえ能力があっても、組織を去って頂いた方が良い。
自分の思うままに行動すればよい。
その方がその人にとって成長や学びになるのなら。
どうしても組織がダメというのであれば、個人で突き抜けるしかない。個人で突き抜けられる世界を探すしかない。
それでも
他人との関わりはどうしてもあるもの。
個性の尊重とは、他人を利用したり、いたずらに関わりを減らす事ではない。
個人の考えはそれで良いが、大枠を学ばなければ狭い世界になってしまう。
でも、そんなことに気付いたのはこの年齢になってからの事。
人生、やり直したいとは思わないが、これはこれで学ぶ必要があった、人生の忘れ物のような気がする。