私は最初に老人病院で働いており
平成6年ごろだった。
その頃から「社会的入院」という事があり、退院許可が出ても帰れる家が無いという人がいた。
その為、何十年も入院している人もいた。
病院はあくまでも「治療の場」であり、「生活の場」ではない。
しかし、家族にすれば、治療が終わったからと言って寝たきりで帰ってこられても困る。
その為にリハビリを行って在宅復帰を目指す施設としてスタートしたのが老人保健施設である。
ところが時が流れ
病院→老健→在宅復帰というのは、もはや絵に描いた餅になってきた。ないわけではないけど。
また、特養には入れないが家では面倒をみることが出来ない。
老健はそういう事情の受け皿にもなっていった。
勿論、生活の場ではないので3か月の入所期間はある。
ところが特養に入るには時間もかかる。
そんな事で老健は段々と特養化していっている。
最近では、看取りまで行えるようなので
もはや変わりはないかもしれない。
特養は放っておいても利用者が確保できるところが多いと思うが、その状況に胡坐をかいていると足元をすくわれるかもしれないよ。
老健に期待したい。
