ヨーグルトからの使者

今わたしの腸内で
投入されたビフィズス菌たちは
忙しく働いているのだろうか

生きたまま、生きている、生き物の臓器に侵入し、生息する生き物たちよ

そこの住み心地はいいかい？

主が誰かを忘れるな

主はおまえたちにとって
とてつもなく大きな存在で
おまえたちは主在らずして棲みかなし

よきに動け
よきに働け

寄生する微生物たちよ
寄生する生き物たちよ

生きとし生けるもの

全てに主は存在する


おまえたちよ

よきに動けよ
よきに働け

主を喰らって生きている

生きとし生けるものたちよ
主在らずして棲みかなし

すべての粒子

日々ポジティブに
日々明るく
そうやってやりすごす。

重たいもん、いっぱい背負って

重たい重たいって言うほがよっぽど楽で賢いけれど

みんな頑張ってポジティブに
みんな頑張って明るく楽しく

毎日やりすごしてくんだ。


よく目をこらしてごらん

本当は色なんてどこにもないよ。
7色の虹の7色を数えたことはありますか？

すべては粒子と光の錯覚

すべては無色透明で

あたし好みの空色も
真っ赤などぎついスポーツカーも
やわらかな幼子の天使の輪だって

すべて無色透明の世界

一生懸命雑誌を買って
流行りの色の靴を買い

鏡に映る増えた白髪に
あわてて美容室駆け込んで
おしゃれにおしゃれに染めに行き

くすんだメラニン色素に
よくわからない油や鉱物の粉やらなんやら塗りたくり

そうやって
ポジティブに生きている

重たい重たいもんは
あんまりにも無色透明なもんだから

ちょくちょく忘れがちだけど

目を凝らしても見えないその色

それがあたしのベースなんです

透き通った日

ありがとねって こっそりつぶやいた

君にはちょっと聞こえないように

ありがとさんって ちっちゃく声にした

君には全然聞こえない場所でね


ありがとうって ちょっぴりささやいた

君には絶対聞こえないように

僕は ずっと わるいこのまんま
ずっと ずっと 君に憎まれているよ

ずっと ずっと わるいこのまんまで

君に 君に 刻みつく

どんなに君の脳みそが
明日のディナーにうかれてようとしたって

僕は ずっと
君のにくまれっこ

ずっと ずっと わるいこのままでいるよ

僕が 君の中で占める 脳みその割合は

いつか 夢で ばくみたいな生き物が食べちゃうんだよ

そうやってそれは薄れてしまうものだから

どうか
きづかないまま
まだいる今のうち
一回でいいよ
こっそり だきしめさせてね


いつか
必ずばくみたいな生き物が
君の夢の中にやってきて
それをちゃんと 食べちゃってくれるから

それまで
どうか
憎んでいてください

透き通ってしまったぼくは
そこだけなんです

いつかばくみたいな生き物が
僕を全部食べちゃっても

それは誰も悪くない

あれはそういう生き物なんだから


その日まで

がまんして