引っ越しはこうして始まった 当日の朝の話 | カイとわたしの場合~オーストラリアx自閉症xシンプルライフ

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高校生になった自閉症児カイと、シングルマザーのわたし。オーストラリアはメルボルンにて、ふたり暮らし。そんな私たちの毎日を綴っています。



引っ越し翌日、朝7時半。
新しい家の自分のベッドでぐっすり眠っているカイ。

平和な風景。


でも、このちょうど24時間前。
私は、走っていた。
全力で走っていたのだ。


引っ越し屋のトラックが朝7時から9時の間に到着する予定で、その事を当日の朝ついにカイに伝えた。


最初は、不安そうに

「のー、のーとらっく」

などと言っていたカイだったが、
グーグルでその会社の引っ越しトラックの画像を見せていたら、段々と楽しみになってきたらしい。

Truck is coming.

Yes, it’s coming soon.

Truck is coming!

Yes, soon.

そんなやり取りを何度繰り返しただろう。

カイはソワソワと、とらっく かみーーーんぐ とドアの方に行ったり、窓の外を見たり。

でも、来ないのだ。

待てども 待てども 引っ越しのトラックが、来ない。

到着30分前に電話で連絡が来るはずなのに、それもない。

トラックが、来ない。
トラックどこへ行った???

Truck is coming.

Yes, it’s coming soon.

Truck is coming!

Yes, soon.

次の瞬間、私が聞いたものは。



ガチャ
ばーーーーん!

「とらっく かみーーーーーんぐ!!」

なんと待ちきれないあまり、カイはiPad抱えてトラックを探しに外に飛び出していった。。。。。

うそおおおおおお

普段はしっかり鍵をかけているドアも、今朝は引っ越し準備のあれこれで開け閉めが多く、内側から鍵がかかっていなかった。

瞬時に後を追う。


幸い、すぐそこの角で追いついた。

「とらっく かみーんぐ」

トラック来るよ、お家に来るから家で待ってようね。

そう言うと素直に家に戻った。

危ない危ない、引っ越しのはずが代わりに大捜索劇になるところだった。。。。

そんなにトラックが楽しみだったんだね。




そして、カイがそれほど楽しみにしていたトラックが到着したのは、それから7時間後だったのである。


そう、朝7時から9時の間に来るはずのトラックは、午後になるまで来なかったのだ。




やれやれƪ(˘⌣˘)ʃ




そんな始まりだった、今回の引っ越し。




とりあえず、その翌日は平和な1日だった。

なんでもない日、万歳。




#村上春樹で語る自閉症育児