フードキン生きている味噌とは大分県のフードキン醤油から出ている生きているみそでシリーズで展開している商品になります。
家業から大きくなっていったフードキン醤油でありますが、初めは酒造業を営んでいました。
この時に1年に1回しか麹むろ(麹室)を使わなかった事から小手川商店が味噌・醤油の製造も始めました。
麹むろとは麹を作る際に温度・湿度を管理してある部屋の事をいいます。麹むろでは蒸し米を麹にするために種麹菌を植え付けます。こうして米麹になったものは塩麹や甘酒にも使う事ができます。このようにお酒だけに麹むろを使っていなかったものを醤油や味噌にも使うようになったというわけです。
麦味噌は九州全域でシェアが大きいのですが、この背景には米作りの裏作で麦を作っていたことと米が味噌にするほど潤沢ではなかったことがいえるようです。
その土地にある食材で作られる発酵食品は九州では麦が使われるようになったのは自然の流れだったのでしょう。
では味噌には米味噌・麦味噌・豆味噌と大きくわけて3つありますが、これは麹(原料)の違いによって名前が変わるもので作り方には大きな違いはありません。
生きている味噌ですが、なぜ生きているのかと言えば味噌作りには微生物が関わってきます。
目には見えない微生物ですが、条件下では生命活動がおこなわれます。栄養を吸収し代謝をおこなう事で有機物を作りだします。
ここで有害なものか無害なものかによって腐敗か発酵かにわかれます。発酵に必要な微生物を総称して発酵菌とよびます。この発酵菌によって出来上がる食品を発酵食品とよびます。
この微生物の働きは食品の分野にとどまらず産業の分野でも活躍しています。研究が進み堆肥作りの土壌改良や家畜産業の水質浄化にも使われています。
現代では色々なところで活躍する微生物ですが、この働きがわかったのは100年ほどの歴史になります。目で見えないものの力を利用していたのははるか昔ではありますが、メカニズムが発見されたのは最近になるのですね。
便利で良いものという観点から各地へ広まっていきより大きく需要が出てきたところからなぜという研究からより広い分野でも使うことが可能になりました。
研究者により解明された微生物の働きはこれからも違う分野も発展進化を続けていくのでしょう。
味噌は古くは朝廷で管理されているものがお寺で作られるようになり戦国武将の携帯食としても重宝される時代もありました。その後大量生産の技術が発展し、広く庶民に広まるのは江戸時代になります。
技術とともにより広く伝わっていくといえるかもしれません。