発酵食品で主要なものと言えば、醤油・味噌・酢・酒などがあると思います。
全国各地で発生したものがそれぞれ技術が広く伝わるにれて、技術革新がおこり一般的な製法が確立されていきました。
昭和29年に創業された名刀味噌本舗は家族経営されている会社になりますが、このような各地での蔵は数多くあります。
甘酒・ひしお(味噌・醤油のルーツともいえる中国から伝わったもの)・味噌にも商品を広げています。
味噌や醤油のルーツともいえる(醤)ひしお。
野菜・肉・魚の塩漬けの上澄み液のことですが、古くから伝わるものを大切にしている姿勢を感じられます。
平安時代の延喜式にある穀物を原料とした穀醤が現代の醤油のルーツともいえます。魚介類を原料としたものは魚醤・野菜を原料としたものは草醤。
また味噌を製造する過程で、桶の中についた溜。上澄み液を古くは調味料として醤油のように使っていました。
味噌は未だ醤にならないものという意味より未醤(みしょう)→
みしょ→味噌となりました。
政治の中心であった江戸時代の江戸には様々なものが集まってきました。
江戸人々は江戸湾でとれた魚を食べる習慣があったことから、その臭みをけすために濃口醤油が生まれました。
政治の中心にあるものから、問題を解決するために需要が増え必要になったものが発展していく。その過程でより良いものはないかと技術の研究がおこなわれより良い技術が生まれていく。
次第にそれが良い口こみになって広まり、実物を知りたいという欲求から各地で届けられるようになりより広範囲にそれが広まっていくという。どうしたら?からあったらいいね!こうすれば良いという問題を解決する人たちによりって技術革新
がおこなわれ、技術とおもに商品が伝播していくのは面白いですね。
これは古くより伝わる味噌・醤油に限らず現代の社会もおこりうる現象なのかもしれません。
遠隔地にあるものでも確認する事ができるようになった時代においても人々の悩みを解決したい、あったらいいねからこのようなものがあるよ、という人からの口こみ効果は大きいといえるでしょう。
需要が広がれば、競争もおこりより技術の研究もおこなわれるようになります。このような風は今もなお各地でおこっているのかもしれませんね。
発酵食品という歴史の中から現代のマーケィングにつながるような考え方が見え隠れしているようです。
先人より学べるところは吸収し学んでいけたら良いのではないでしょうか。