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歩行・内反尖足・ぶん回し歩行完全回復について-2(特に腕・肩甲骨・下行性連動の改善)動画あり
腕振りのポイントは腕を後ろに引いて肩甲骨を閉じるようにすることです。
腕を後ろにしっかり引くと肩甲骨が背中の中心に寄り、僧帽筋(そうぼうきん)などの肩甲骨周辺の筋肉がよく動くようになります。
すると骨盤や下半身の筋肉も次々と連動して行き正しい歩行になります。
肩甲骨をよく動かせないと感じる人は、肩甲骨まわりの凝りに左右差が生じている可能性ありますので、下図のようなストレッチをすると良いでしょう。無理は禁物!
参考写真→肩甲骨の柔軟性チェック・東京神田整形外科クリニック
また、下記の肩を構成する筋肉も解し柔らかくするとより効果的です。私はビューティローラー使用で腕を伸ばしてやっています。
肩周り・胸周り・脇・前鋸筋
参考図→肩甲骨と筋肉・YOGAジャーナルオンライン
参考図→肩甲骨・ANATOMY-YOGA・リアル解剖学講座
◎肩甲骨を動かす筋肉は、
浅い部分についている筋肉→
僧帽筋
深い部分についている筋肉→
肩甲挙筋、前鋸筋、菱形筋(大菱形筋・小菱形筋)
があります。
特に、肩甲骨と背骨を結ぶ筋肉
・肩甲挙筋・大菱形筋・小菱形筋・僧帽筋
参考図→肩甲骨の筋肉・東京神田整形外科クリニック
●腕振りのメカニズムは?→
背骨の動きは工具のキリの動きと似ています。右回りと左回りを繰り返すキリのイメージが背骨です。
右の肩甲骨を引くと、背骨は上から見て反時計回りに回転します。そのまま力が下に伝わり、若干の時間差があって右側の骨盤が前に押し出されます。左の肩甲骨を引けば背骨は時計回りに回転。同じように力が下へと伝わり、少しおいて左側の骨盤が前に押し出されます。(=対角線X状に捻りを繰り返しながら歩行している→私見)
肩甲骨を引く=肩甲骨を背骨側に寄せる=肩甲骨を後ろにはがす→肩甲骨を引いた側の骨盤が前に出て、その先の脚も振り出される。 肩甲骨を強く引くために腕を後ろに引いて加速をつける。 これが私の考える腕振りの仕組みです。
参考文→日本経済新聞・さいとう・たろう
Perry らは,歩行中の上肢の振りの果たす役割は, 骨盤の回旋の反作用として働き,歩行中の身体の回旋 を最小限にするとされている
歩行時は対角線X状の動作で身体捻り全体を使用しています。上行性(下から上)・下行性(上から下)の作用・反作用を対角線X状態に上手く使用して歩行しています。
肩周りの主な筋肉には下記のような事を実施しています。
投げる動作も脳卒中経験者には困難です。
b−
私の僧帽筋のトレーニング方法は(=正しい歩行のためには肩甲骨を後ろへ引く・肩甲骨を背骨側に寄せる動作が重要で、このトレーニングは非常に有効です)無理は禁物!
背中・お尻が正面になるように反対向きに座ります。
背中・お尻が正面(このマシンを片手で使用します。麻痺側の右腕・肩甲骨を後ろへ引く・肩甲骨を背骨側に寄せる動作)
右片手のみで、麻痺側の右腕・肩甲骨後ろ方向へのトレーニング(これをやると真上から見て背骨が時計回りに捻られ麻痺側の右足の股関節が開き右足もハの字に開きます。=肩甲骨から足への下行性の連動・動画は自撮りのため左右逆・反転しています)
参考→3Mメソッド−各論−10−1+2(マシン最終段階・麻痺側肩周り・腕の回復)
https://ameblo.jp/hapikuni/entry-12813580531.html
https://ameblo.jp/hapikuni/entry-12813705756.html
掃除機を麻痺側の腕で使用すると、前鋸筋に違和感が出ます。
マシンで筋力アップ→ビューティローラーなどで解し柔らかくすることで楽になります。
参考図→abcde→
ANATOMY-YOGA・リアル解剖学講座
麻痺側に頭を向ける・振り返るには、肩甲挙筋も首周りの筋肉と同じように解し柔らかくする必要があります。
⭕まとめ→下半身・足の改善だけでは内反尖足・ぶん回し歩行の完全回復は成功しません。
先ずは
①骨盤を起こし
②股関節の可動域拡大と足の筋肉アップ
③ビューティローラー使用で筋肉を解し柔らかくして拘縮の改善+麻痺側のお尻・腰のコリ・張りが溶けて腰が後ろからくの字に凹み入り込む感覚→麻痺側の足の筋肉柔らかく(足の裏面=ハムストリングスふくらはぎ+太もも・スネを捻り内外側面=内外ラインスジ→内ラインスジ・体重が内ラインスジに乗って来る・内反尖足改善・クロゥツゥの改善+外ラインスジ・足小指の充実感)
④足から頭への上行性の連動改善は勿論
⑤頭・肩甲骨から足への改善(下行性の連動改善)
も必要不可欠です。
現行のリハビリには、運動障害の一番の原因である末端の線維化=
拘縮に対する治療(血流改善・低酸素状態改善)が考えられていないようです。
だから完全麻痺からの完全回復が困難なのです。
というのは、脳からの指令が出なくなって錐体外路のコントロールがされなくなり、脊髄〜骨格筋との反射が亢進されて手足の突っ張りなどの痙縮が発生します。しかし麻痺側の手足は脳の可塑性により次第に動くようになって行きます。これは、脳の片代わり(ストレート支配)はあるものの痙縮が減少することを意味していると私は考えています。そして、末端の線維化=拘縮が麻痺側の運動障害の一番の原因になって行くと考えているからです。
マシンを使用して筋肉を充分に解し柔らかくしてから可動域拡大と筋力アップする療法もないか、もしくは不十分だと思っています。