「情婦」(1957・米)。原題:WITNESS FOR THE PROSECUTION
吹替がなかったので、こちらも日本語字幕で鑑賞。「お熱いのがお好き」「あなただけ今晩は」に引き続き、ビリー・ワイルダー監督作品。
金持ち未亡人殺害の容疑者・レナード、弁護することになったウイルフリッド卿、夫に不利な証言をするレナードの妻・クリスチーネ。果たして裁判の結果は…?
法廷劇ということで、ついていけるか不安だったのですが…いやぁ、おもしろかったです。まんまと騙されましたよ。大したもんです、○○さん←“この映画をご覧になってない方々のためにも、結末は決してお話にならないように”ということなので、ここではバラしませんけど。まさに「どんでん返し」といえばこの作品、という感じでした。私にとってはワイルダー監督3作品目、その中で一番好きかも。
1933年に短編小説、1953年に戯曲・舞台化、1957年に映画化。
…という流れを知らず、映画がおもしろかったので、原作だというアガサ・クリスティ・著『検察側の証人』を、図書館で借りてきた。結局、5冊を読み比べ。読んだ順に、違いなど。
A『検察側の証人』早川文庫(1980年5月初版・クリスティー戯曲集2)、加藤恭平・訳。
最初に読んだこちらは、戯曲。
映画と戯曲の違いが分かる。戯曲ではバリバリ働いているウイルフリッド卿、映画では退院してきてすぐで、お目付け役の看護師の女性がいる。二人のやり取りは、映画ならではだったのか。秀逸。監督のうまい膨らまし方に感心。また、レナードと未亡人の出会いの場所も違うし、問題の手紙の入手場所も。が、一番の違いは、妻の名前か。映画ではクリスチーネだが、もともとはローマインなのか。
映画を見ていたので、早々に読み終えた。クリスティが戯曲を書いていたことを今回初めて知り(それどころか、初めて作品を読んだ)、ダブル・キャストという“人員削減計画”や舞台配置図まで載っていたことに驚いた。
「あとがき」によれば、“当時で7万5千ポンド(1ポンド=1080円位の時代)をかけて中央刑事裁判所(オールド・ベイリー)の複製(レプリカ)等のセットが作られ、“作品の性質上”、ラッセル・ハーランがモノクロ撮影した”とのこと。
…終わらない(^_^;)。5ー2に続きます。もう少しお付き合いくださいませ。