触れないものがある。
断じて潔癖症ではない。部屋は汚い。
神社仏閣が好きだが、びんずるさんのような「なで仏」には、触れない。いろいろな人からの思いが、重そうだから。
スーパーのサッカー台(袋詰めする台)の濡れたフキンも、だめ。
ペットも、かわいいとは思っても、触りたいとは思わない。母が犬猫とも好きでないため、私も子どもの頃に触れ合わなかったせいかも知れない。
不特定多数の人が触るという点では同じなのに、タッチ式の自動ドアや図書館の本、電車やバスのつり革は平気だから、不思議だ。そのボーダーはどこにあるのか、自分の中で何を基準に区別をしているのか、まったく分からない。
『人間の手がまだ触れない』というSF小説が気になっている。タイトルだけはかなり昔から知っているが、未読。原題は「Untouched by human hands」。「まだ」ということは、いつか触れるようになるのか。なぜ触れないのか。「人間の」ということは、それ以外は触れるのか、主人公は人間ではないのか… タイトルから、いろいろと想像を膨らませている。