日ハム大谷の163kmの豪速球の前に手も足も出ず敗戦
2016年6月12日 日本ハム6-0阪神 29勝33敗3分けの5位
阪神に見どころが全く無いままに敗戦。せっかく前日のメッセンジャーの快投がかすむような無気力敗戦。いったいどうしてしまったのか。明るい話題が少なすぎる阪神に不安感がいっぱいです。
5番投手大谷にひねられる
DH制解除してのリアル二刀流。前試合で日本最速163キロをたたき出した大谷が何キロ出すのか?そんなキーワードが飛び交った試合前。それらを覆すような阪神の意地を期待していました。しかし初回の攻防から圧倒的な差を感じさせられました。
先頭の鳥谷から早くも160キロ直球を軸に、最後はフォークで三振。続く2番西岡の3球目、4球目に163キロをたたき出して、同じようにフォークで三振。143キロのフォークですら、すでに20キロの球速差があるのです。110キロ台のカーブやスライダーも持っているわけですから、とても連打は望めそうもありません。
3番ゴメスにも、そのスライダーを交えて、163キロストレートも飛び出し、圧巻の三者連続三振。14球でスイスイと1回を抑えられ、これは得点ができるのかとかなりの不安感を抱かずにはいられませんでした。
先発の岩崎としても、1点もやれないという気持ちだったでしょう。しかし先頭打者の陽岱鋼に粘られて9球目をいきなりホームラン。たった一人ですぐさまビハインドを背負ってしまいます。
一方の大谷は3回をパーフェクトピッチング。するとその裏、2番西川がライトスタンドへの2ラン。これで3点差。もうこれ以上の差があればきつい状況になりました。
追撃したい阪神は4回表、パーフェクトだから当たり前ですが1番鳥谷からの好打順。鳥谷が見事に初ヒットをお見舞いして、わずかながら期待感が芽生えます。しかし続く西岡は初回に続いて三振。ゴメスもショートゴロを打たされ併殺打であっという間に攻撃が終了。なんともあっけなく試合が進みます。
完全に日本ハムペースとなった試合は、さらに拍車がかかります。4回裏、中田がヒットで出ると、迎えるは大谷。球場のボルテージはさらにあがりましたが、今日は打の大谷としては結果を残せません。イージーフライで一息ついたかと思うと、岩崎は続くレアードにスタンド上段に運ばれてしまいます。この時点で5-0。もう反撃する力は残っていませんでした。
大谷は、7回を投げて3安打で8奪三振の無失点。終盤もリリーフに抑えられ、無念の完封負けとなりました。唯一の阪神の救いは7回から2イニングを投げた伊藤。久しぶりの登板で、力感のあるピッチングを披露してくれました。2イニングで4三振を奪い、自責点0に抑えてくれました。
危機管理対策、西岡の外野
7回裏の守備では、西岡がセカンドからレフトへ、そして8回にはレフトからセンターへ守備位置を目まぐるしく変えました。自ら試合に出場するためにプライドをかなぐり捨てて外野へも挑戦しています。劣勢の場面でしたので、何とか打球が飛んで守備機会を見てみたかったですが、それは次回に持ち越しとなりました。この経験が後半戦で生きることを願っています。