陽川のプロ初逆転ホームランで岩貞に2勝目をプレゼント
2016年4月29日 阪神2-1DeNA 14勝13敗2分けの4位
今後両チームの先発左腕を引っ張る存在同士の対決。DeNAは主砲の筒香が登録抹消で飛車抜き状態でスタート。阪神のマスクは初めて自分の背番号95で出場した原口でした。
若き両チームの左腕にあっぱれ!
初回から二人とも、後のことは考えてないよとばかりに、とばしまくります。双方譲らず球速以上の球のキレを存分に披露し三振の山を築きます。若者二人が目いっぱい腕を振っている様子は見ていて気持ちがいいです。序盤の3回は、がっぷり四つの展開。岩貞は1安打2四球の4奪三振。今永は被安打0、1四球の7奪三振。
打線が二回り目に入った4回。エラーがきっかけで岩貞が失点します。2アウトを簡単にとってから自らのミスでランナーを許します。続く飛雄馬の強い当たりがヒットとなり、1打席目でヒットを打っている戸柱にまわります。無理に勝負しなくてもいい場面でしたが、一二塁間を破られ、エラー出塁のランナーがホームベースを踏みました。
セットポジションからだと明らかにピッチング内容が変わる岩貞。一方4回を終わって、今永は12個のアウト中9つを三振で奪い、被安打0を続けます。 しかし阪神も黙ってはいません。5回に先頭の鳥谷が四球で出塁すると、6番の陽川にチーム初ヒットが生まれます。しかも、ど真ん中のチェンジアップをものの見事にスタンドに逆転ホームランを運んでくれました。
陽川にとってプロ初ホームランが結果的に決勝点となりました。しかし先頭バッターへのフォアボールは失点につながるという野球のジンクスは恐ろしい。 6回表の岩貞のピッチングは圧巻でした。先頭のロペスに3ベース。コリジョンルールのある今シーズン、無死3塁だと同点は覚悟していました。そこを浅いセンターフライと三振二つで切り抜けてくれました。この回で球数が100球を超えた岩貞はお役御免。いつもより少し早い降板となりましたが6回4安打1失点で8奪三振は見事です。
この若武者の勝利投手を消すまいと、7回にマウンドに挙がった高橋も、今永張りの奪三振ショーを見せてくれました。下位打線とはいえ三者連続見逃し三振です。初マスクの原口としても会心の回でしょう。8回をドリス、9回をマテオで1点差のまま逃げ切り、久しぶりの美酒に酔いました。
しかしDeNA今永も称賛に値するピッチングでした。結局6回2/3で降板しますが、105球の力投で14奪三振。今永が捕ったアウト20個中の14個が三振ですから、見事という他にはありません。いまだ0勝なのが信じられません。
DeNAの拙攻は反面教師
勝つには勝ちましたが、今日はDeNAの拙攻に助けられました。正直、DeNA以外のチームであれば労せずして得点されたケースが二度もありました。先の6回の無死3塁、そして9回の1死3塁です。もちろん岩貞、そしてマテオが踏ん張ってくれましたが、こういうチャンスを逃すとどんなチームも勝てません。今日はまさしくワンチャンスを生かした阪神でしたが、やっぱり岩貞先発の時は点が取れません。決してリズムが悪くない岩貞なのに、何が原因なのでしょうか。。